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気になる事  blueのためいき

日々気になる事を記します。共感してくださる方もそうでない方もちょっと立ち止まって考えて頂ければ、うれしいです。

仁坂知事とダム

2020-07-06 14:23:05 | つぶやき

みなさんは仁坂知事をご存じですか。

この方です。↓ 

知事写真

※画像は和歌山県のHPより

下の画像の方が見覚えがあると思います。

2月に武漢コロナが和歌山県で発生した時には連日のように記者会見を開いていましたね。

外科病棟を舞台に院内感染か 和歌山で経路調査始まる [新型コロナ ...

和歌山県のコロナ対策については知られていると思います。

一昨日も関西のテレビに出演されていたようでちょっと話題になっていました。

そこで仁坂知事の人となりを知りたくなり和歌山県のHPをのぞいてみました。

その中で「知事からのメッセージ」を読んでみると、次の記述がありました。

日付からわかるように球磨川氾濫の前の記述です。

ダムは悪との認識の人がいるようですし、ダムがあれば却って危険との考えの人もいます。

実際どうなのでしょう。

和歌山県の取り組みについて仁坂知事が次のように書かれています。

 

令和2年6月29日 「風水害とダムの事前放流」

2011年9月の紀伊半島大水害の反省からの風水害への取り組みのうち、ダムについて

17.下流の洪水被害の低減を図るため、関西電力と協力して、大雨前にダムの水位を低下させ、空容量を拡大するためのダムの管理運用の見直し(ダムの事前放流)

その一部を抜粋すると、

和歌山県には一級河川の紀の川と熊野川の他、二級河川として県で管理している大きな川が有田川、日高川、古座川、日置川などたくさんあります。実は、県管理の二級河川のうち、名を挙げた四つの川には、上流に大きなダムがあります。順に二川ダム、椿山ダム、七川ダム、殿山ダムであります。このうち、二川ダムと椿山ダム、七川ダムは県の治水ダムという性格と関西電力の発電用利水ダムという性格があり、殿山ダムは関西電力の発電用利水ダムという位置づけです。これら治水ダムは、紀伊半島大水害のもう一つ前の昭和28年の大水害の悲劇を繰り返さないために、当時の和歌山県が県財政を傾けてまで造った立派なダムでして、私は、まあこれらがあるから大雨が降っても、これらの川は溢れることはないだろうなと思っていました。ところが、紀伊半島大水害の時は、二川ダムと七川ダムは満杯寸前になり、椿山ダムは但し書き放流(大雨が降ってダムの容量がいっぱいになって、もうダムが貯水機能を果たせなくなり、流入量と同じ流出量にせざるをえなくなる操作。この時下流は急に水かさが増え、深刻な被害に見舞われます。) をせざるを得なかったので、下流は大惨事になって人命も含め大変な被害が発生しました。 (中略)

台風襲来が予想されるときは、県は治水のために確保している空間を目一杯使うため、治水用の水位下限までダムの水を事前放流いたします。しかし、ダムのさらに下部には、関西電力が発電をするために有している水がためられています。ここは私企業の営業用資産ですから、それを抜いて良いわけはありません。いわばアンタッチャブルなのです。しかし、県民の安全を将来起きるかも知れない大雨から守るためには、この利水用の水を抜いて利水用の空間も大雨に備える貯水空間として活用させていただくしかないと私は思いました。

 そこで、たまたま災害見舞いと電力の復旧の報告においでになった関西電力の当時の八木社長に思い切ってお願いをしてみました。「ここは利水用で、御社の商売目的に保有している水だと言うことは重々承知していますが、県民の命を守るために、県が天気予報等から大雨が降って危ないと判断した時は、利水空間の水を事前放流することを許していただけないか。」


 私の予想に反して、八木社長は、即座に「わかりました。命には何事も代えられません」と応じて下さいました。私は大変感激をしました。この時決まった災害時の利水空間の水の事前放流は、その後の詳細な約定契約を交わして発効し、今まで実に50回の事前放流が行われています。
 (中略)

 これは中々いい試みだ、国も他県も是非採用したらどうかと、私は、その後国交省や各種知事会議で話をしてきましたが、随分長く、真似をするところは出てきませんでした。
 そして、2018年の7月豪雨が起こりましたが、その中のダムの但し書き放流をせざるをえなくなったダムで、もし、和歌山県のこの方式による事前放流ができていれば、ダムは但し書き放流などしなくて良かったのにというところが現にありました。

 その後、国は重い腰(失礼)を上げ、この度、一級河川にある利水ダムについても、災害予想時に事前放流をするという取り決めを各利水権者と結ぶことになりました。いつも私たちがビクビクしている熊野川には上流に電源開発(Jパワー)の池原、風屋という大発電用ダムがあり、台風の度ごとに国交省に頼んで、国交省からJパワーに事実上事前放流をしてもらっていたのですが、今回から、これが制度化され、これによって、新宮市や和歌山市(紀の川の場合)の市民の安全がより確保できることは嬉しい限りです。

(後略)

長い文章だったので一部割愛させていただきましたが、

今回の熊本や鹿児島の大水害は事前に予想できなかったのか、

気象庁は事前に自治体に警告をしていなかったのか、

それとも前線の発達が急速だった為に、事前放流に間に合わなかったのか。

等々疑問に思います。

また国と利水権者との取り決めの締結は最近のようですが、周知されていなかったのかとも思います。

ただ各知事は取り決めがあろうがなかろうが、仁坂知事のように住民の安全を考えたら

自ずと対策を立てられたのではないかと思います。

知事なら反対派の意見に押し切られずに、住民を守るにはどうすれば良いのかを最優先に考えてもらいたいと強く思います。

 

※参考:国土交通省 水管理・国土保全局「事前放流ガイドライン」令和2年4月

https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/dam/pdf4/02jizenhouryu_guideline_honbun.pdf


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