きょうはいつもより少し早く退勤。地下鉄駅に向かう帰り道、そういえば朝からカバンにツッコミっぱなしだったケータイを見てみると、何やらメールが来ていた。
見てみると、相互リンクなあの方から、明日、左京区一乗寺に移転オープンする「創作麺屋新座」のプレオープン試食会に一名空きが出たので来ないかというお誘いメールだった。時間的にちょうど良かったので、その場で彼に電話し、合流することにした、(というか、仕事場の近くまでわざわざクルマで迎えに来てくださった。アリガトォ)
実は「創作麺屋新座」が中立売智恵光院にあった頃、このお店には二度ばかし食べに行ったことがある。その時は、メディアで見聞きするいろんな評判と、実際に自分が食べに行った時の感想とに少しギャップを感じていたこともあって、このサイトでコメントすることはやめておいたのだ。
しかし本日いただいた「新座ラーメン」は、以前ふらっと食べに行った時の印象とはかなり違って、濃密な内容の良くできたラーメンだった。鶏ガラ豚骨に背脂醤油に一味の辛みを加えたスープは、典型的な京都ラーメンの一スタイルなのだが、しっかりした動物系出汁に、昆布、椎茸、煮干、野菜等を贅沢に使って動物系に負けないうま味を持った和風だしが相まって、とても奥行きのある味わいになっていた。ストレート細麺は、東京で出会うラーメンによくあるような、麺として何らかの主張をもつものがあっても良い気がしたが、万人がそう思うところではないだろう。具はいろいろ盛りだくさんでありながら、それでいて決して冗漫な多さではなく、多彩な味を楽しみながら、ラーメン全体のバランスに破綻を来さない範囲。プレオープンで気合いが入っていることもあってか、以前の何となく今ひとつ物足りなかった印象とはずいぶん違うものだった。
相変わらずのメニューの多彩さだが、大旦那のいうに、それぞれある多彩なメニューのどれもに妥協の無い味を提供する自負を持っているとのこと。また、多彩なメニューはファミリー層も意識したものでもあるという。
以前のお店があった立地は、どちらかというとラーメンよりも、うどん、そば需要の方が高く、ラーメン店向きなロケーションではなかったという。
そんなお店が、わざわざ一乗寺に移転して来たということは、なによりもまずラーメンそのもので勝負するという気概を示すものだと思う。「創作麺屋新座」には、今後とも今の気概とラーメンの質を落とすことなく、一時期程ではないにせよ、やはり各地からラーメン好きが集う場所である一乗寺にあって、骨太な存在感を示して続けるお店であって欲しいものだと思った。
ところで、すぐ近くにある「小昼」も、以前は私の母校である京都府立T稜高校の近くで営業していたが、やがて一乗寺に移転したことを思い出した。また、高安がこの地に店を構えた経緯などをことも思うと、東京程の過密さではないにしても、やはり一乗寺界隈って京都のラーメンにとって、聖地のようなところなのかもしれないと思った。
ところで、T内さん、本日はありがとうございました。
....車内では自分の仕事のグチばかり言ってたような気がします。どうもスミマセン。