漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

卑弥呼は“ひみか”と読む・・・「俾弥呼」(古田武彦)・・・

2016年01月05日 | 古代史
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<この記事は漢検1級とほとんど関係ありません・・・ちょっとは関連していますが・・・>

●ブログ開設当初から作成しておいたカテゴリー「古代史」に書き込みを開始しています。
●私事の単なるメモ帳のようなものですので、興味のない方はスルーしてください。
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●また、読み返している古田武彦さんの「俾弥呼」・・・1回目の整理・・・何度読んでも厭きない、まじめな学問書なんだが推理小説みたいで面白い(^^)
●「“俾”弥呼」の「俾」・・・魏志倭人伝の帝紀には、最初「俾弥呼」と出てきている・・・「卑弥呼」は、省略形(*卑字の意味もあるかもの由)。
 ・・・「(正始四年、243)冬十二月、倭国女王俾弥呼、使を遣わして奉献す。」(魏志の帝紀・斉王紀)
 *同様の例:「高句麗」。最初「高句“驪”」・・・あとは「高句麗」と記載されている。
●「俾弥呼」の「呼」・・・「コ」か「カ」か・・・
 ①古代、「コ」は男子の敬称・・・例:「卑狗(ヒコ)」(倭人伝中) *古代において女性は「・・コ」とは呼ばない。*もし「ヒミコ」なら「卑弥“狗”」にしないとおかしい。「・・子」は明治以後の流行。
 ②「呼」には「コ」と「カ」の両方の読みあり。「コ」の適用漢字が「狗」なら、「呼」は「カ」音の可能性が高い。「呼(カ)」とは、“傷”の意味。神への生贄・供え物としての犠牲・生身の動物を奉納する場合、“神様が食べやすいように”するためにつけたキズ・・・の意味。それが「呼(カ)」・・・古い用語で、古代的信仰の上に立つ、宗教的な用語(同書から抜萃) ←ちょっとこの辺、不詳。
 *ちょっと4辞典を調べたら(やっと漢検1級から少し離れて、こういう余裕ができてきた(^^;)・・・)、
 大漢和:①コ、ク ②カウ、ケウ ③コ、ク ④カ、⑤カ、ケ  ・・・④:ああ、発語の辞 ⑤:さける、また、すきま、きず 「罅」に通ず。
 漢字源:コ(漢音)、ク(呉音)
 字 通:コ音のみ。*意味として『「罅」に通ず』とは書いてあった。
 大字源:①コ(漢・呉音) ②カ(漢・呉音)=ああ(発語)、すきま・ひびわれ(同:罅)
 *同書のような詳しいことは書いてなかったけど、「カ」音、「きず、すきま」という意味はたしかにあることはわかった👍
●俾弥呼(ヒミカ)の意味
・「日のみか」→「日の甕」・・・甕(オウ、かめ、もたい、みか)・・・*「みか」は神にささげる水をいれる器・かめの意。
・「ミカ」・・・筑後国風土記に「甕依姫(みかよりひめ)」の伝承がある。これが卑弥呼に当たる人物の伝承ではないか(というのが古田説)。
👍👍👍 🐵  👍👍👍
●卑弥呼の年齢・・・「年已に長大」という文言から老婆を連想する者多し、現在も根強くこのイメージが残っている。手塚治虫さんの「火の鳥」の影響もある?・・・魏の文帝(曹丕)にも(即位のときに)「年已に長大」との表現あり、曹丕が即位したときは34歳。だから、卑弥呼が魏使を謁見したときは30歳台の女ざかりだった筈・・・てな、話もある。
👍👍👍 🐵 👍👍👍
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漢検1級 27-③に向けて その93 蝘 ・・・蝘蜓はトカゲかヤモリか・・・

2016年01月05日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その93 >
●真冬の特訓・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第11回までを公開中。27-③まで、あと1か月!! 模試もアト1回!!
カテゴリー再編(予告)・・・この<漢検1級 27-③に向けて>シリーズもそうだけど、色々な対策シリーズの記事がだいぶ増えて溜まってわかりづらくなってきている。27-③終了後、カテゴリーを大再編したいと思っている・・・現在、<熟語の音訓>シリーズも毎日のようにご覧いただき学習されている方もいるようなので、ちょっと待ちますが、27-③終了後から、再編していこうと思っていますので、お含み置きください👋
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<蝘:エン、なつぜみ> <蜓:テイ>
・第2版の<蝘(エン)>のところで、「意味①なつぜみ、意味②「蝘蜓エンテイ(やもり)」に用いられる字」と出ていた。
・一方、熟字・当て字の方では、巻末に<蝘蜓(とかげ)>・・・第1版でも同じ。
・これ、「蝘蜓」で出題されたら、「やもり」と書いたら×なのか(ーー)
・4辞典では、「蝘蜓」の読みと意味は、
 大漢和「エンテン」=やもり
 大字源「エンテン」=とかげの類
 漢字源「エンテイ・エンテン」=①ヤモリ科の爬虫類の名。やもり。②セミ科の昆虫。ニイニイぜみ。なつぜみ。
 字 通「エンテイ」=やもり
と、「やもり」の方が優勢・・・(^^)
 (注)「蜓」に「テイ」と(現行音にはないが)「テン」の読みあり・・・大字源・漢字源では「テン」=やもり、「テイ」=せみ、とんぼの類・・・と、音による意味分けあり。
・もひとつ余計に問題が増えた・・・「蝘蜓」・・・音で「エンテン」と読んだら×なのか(ーー)
・しようがないなあ・・・「蝘蜓」は「エンテイ」で、熟字・当て字なら「とかげ」、その他で出たら「やもり」という意味の場合もあると覚えておいたほうが良いか・・・。
・参考まで、「蜻蜓」・・・これは、「セイテイ」で「とんぼ」でした👍 でも、大字源は「セイテイ」で「虫の名。せみ。」となってたけど・・・。

👍👍👍 🐵 👍👍👍
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手賀沼のカワセミ  0105

2016年01月05日 | 手賀沼散歩(手賀沼日記)
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●手賀沼遊歩道(我孫子側)を散策していると、時々、翡翠が湖上すれすれのところを水平に飛んでいるのが見られます・・・。

●この写真も、目を掠めて飛んで行った翡翠が、たまたま、私が散歩している先の葦の枝の上でひと休みしていたもの・・・

●遊歩道から沼地へちょっと入って、近づいて撮ってみた・・・

●ちょっと(逆光で)暗くて見づらいですが、ホント、カワセミって綺麗です👋


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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その11 

2016年01月05日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その11」の配信です。おそらく、アト1回(その12)で、真冬の特訓模試は終了予定です。さあ、自分もそろそろ“受検”用の学習を始めないと・・・テヘッ・・・。
●27-③まで、あと一か月しかありません。ホントに年度の第3回目は早いですねえ(^^;)年末・正月と年を跨いでの時期なので、なんとなく忙しい時期・・・学習も儘ならない時期・・・中間の仕上げ度チェックにご活用ください。ただし、今回は以下のとおり、ちょっと難度高い分野が多いです・・・140~150点ぐらい取れれば十分合格圏内だと思いますので、悲観することなく一層のご精進を願います・・・。 
●今回の難易度・・・
 *やや難:(一)音読み、(五)四字熟語、(九)故事成語 
 *難  :(四)語選択、(七)熟語の読み、(八)対義語・類義語
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その11 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.大命を誥告する 
2.掛け値のことを飾賈という 
3.に松柏育たず  
4.磅磅とした石音が聞こえる 
5.怨霊のたたりを払うため除祟を行う  
6.碪斧にて刑せらる  
7.眼前に碚磊を見る  
8.諸人、慴怕の心を抱く 
9.流盻し姿媚を発す 
10.瓠落として容れる所なし 
11.瘻癘に患う 
12.白雲 廻りて望めば合し、青靄 入りて看れば無し 
13.諸々の奢飾の物は、皆、名々、緘縢す 
14.陪臣、守城のため干掫す 
15.杜鵑 血に啼き 猿 哀鳴す 
16.己の宿命を噫嗚す 
17.荅布千疋を与えられる 
18.坏土で陶器をつくる
19.西方の宿に奎婁を観る  
20.弭櫂で停船を余儀なくする 
21.野菜をえる 
22.る老人が増えている 
23.危難をける 
24.論語をれ覚えて習熟した 
25.れの話を面白がって聞いた
26.めぐり合わせがとてもい 
27.は、その茎・葉に苦味のある白汁を有するキク科の多年草だ 
28.玄米(げんまい)はともいう 
29.いの言葉は要らない
30.料理をに盛る 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.柿の渋を抜いてサワし柿をつくる 
2.ガイサイの怨みがいつまでも晴れない  
3.腋の下にカイセンができて痒くて堪らない 
4.若い頃に罹患したシュクアに苦しむ  
5.ヒッセイの大作を物する 
6.ハジカミを徹せずして食らう  
7.糸を吐くようになった蚕をマブシに移す 
8.ガレキの山と化す  
9.端午の節句にチマキを食べる 
10.魚をとるあみをモジアミにした 
11.絹のシュス織の帯を締める  
12.日除け用のヨシズを作った 
13.天災に人心キョウキョウとしている
14.波濤キョウキョウとして音高し  
15.キョウキョウたる望月、黄金のごとし 

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.イワナの塩焼きが美味しい
2.言葉がツカえて出てこない
3.扁桃センが炎症を起こした
4.ヤリヶ岳に登ったことがある
5.カスリの着物を着る

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.久しく治らない病気。持病。
2.容易にとけない雪。かたい雪。
3.人をしりぞけてひそかに語ること、また、その語。
4.水がしみとおること。流言などが次第に浸透することにいう。
5.ぬいとりをする職人
<語群>
(ひんせき、へいご、こしつ、こせつ、しゅうしょう、しんし、けいせつ しんち)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.一箭(  )
2.イ.鬱肉(  )
3.ウ.甕裡(  )
4.エ.牛驥(  )
5.オ.目使(  )
6.カ.(  )投地  
7.キ.(  )孕鬻
8.ク.(  )取月
9.ケ.(  )企佇
10.コ.(  )大悟
<語群>
(かくりつ、うふう、ろうほ、えんこう、どうそう、いれい、かつぜん、けいけい、そうちょう、だんぴ)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.見識が狭く世間知らずの人のたとえ
12.何らかの忠誠や決意を示す強い方法(貞節を示す故事に由来)
13.鳥や獣が子を産み育てること
14.人を見下げてあごで使う
15.弓を射るのがうまいこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.吉丁虫 2.聒聒児 3.海鷂魚 4.胡蜂 5.半銭 6.花楸樹 7.白地 8.鶤鶏 9.松楊 10.冬眠鼠

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.驀越 ― 2.驀える 
イ.3.迂闊 ― 4.闊い  
ウ.5.邀幸 ― 6.邀める 
エ.7.酷辣 ― 8.辣い 
オ.9.軋辞 ― 10.軋しい 

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.落陽 2.晴昊 3.酷暑 4.先考 5.仕官
<類義語>
6.贅沢 7.傲慢 8.蛾眉 9.鳥目 10.無慈悲
<語群>
(ががん、きょうきょう、そんしょく、せきいん、ちょうき、うんえい、せんぴ、かし、わんげつ、けんどん)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.小隠はリョウソウに隠れ、大隠は朝市に隠る 
2.布衣イタイの士、身を内に修め、名を外に成す  
3.無常のセッキ 
4.ボウシ 背にあり  
5.日月にシショウなし  
6.カイジョウの露、なんぞ晞き易き  
7.を破りて円と為す 
8.タイハクを傾ける  
9.コビをもって天下を取る 
10.ロヨウの戈

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「金色人種に、破天荒なる国会は、三百議員を以て、其開会を祝さんとて、今や仕度最中なり、私権を確定し、栄誉、財産、自由に向いて担保を与ふべき民法は、(ア)漸く完全に歩みつゝあり、交通の女王たる鉄道は何れの津々浦々にも、幾千の旅客を負ふて、殆んど昼夜を休めざる也、日本の文明は(1)シンコに世界を驚殺せりと云べし、三十年前、亜米利加のペルリが、数発の砲声を以て、江戸城中を混雑せしめたる当時と今日とを並べ見るの利益を有する人々には我が文明の勢、猶、(2)ヒバク千丈、直下して(イ)障礙なきに似たる者あらんか、東西古今文明の急進勇歩、我国の如きもの何処に在る。
 嘗て加藤博士が、国会 猶、早しと呼びたるの時代ありき、嘗て文部省は天下に令して四書五経を(ウ)村庠市学の間に復活せしめんとせし時代もありき、当代の大才子たる桜痴福地先生が王道論とかいへる漢人にても書きそふなる論文をものせられし時代もありき、ピータア、ゼ、ヘルミット然たる佐田介石師が「ランプ」亡国論や天動説を著して得々乎として我道将(まさ)に行はれんとすと唱はれたる時代もありき、丸山作楽君が君主専制の東洋風に(3)ズイキの涙を流されし時代もありき、如此(かくのごとく)に我日本の学者、老人、慷慨家、政治家、宗教家達は、我文明の余りに(4)シッポするを憂へて、幾たびか之を(エ)障へんとし、之が堤防を築き、之が(5)サクモンを建てられつれど、進歩の勢力は之に激して更に勢を増すのみにして、反動の盛なると共に正動も亦盛にして、今や(6)エンゼンとして欧羅巴ナイズされんとせり、勿論(7)バンキン、稍、我が人心が少しく内に向ひ、国粋保存の説が歓迎さるゝの現象は見ゆれど、是れ唯、我が人民が小児然たる摸倣時代より進んで批評的の時代に到着したるの吉兆として見るべきものにして、余は之れが為めに我が文明の歩を止むべしとは思はざるなり。論じて此に到れば、吾人は今文明の急流中に(オ)棹して、両岸の江山、須臾に面目を改むるが如きを覚ふ、過去の事は歴史となりて、巻を捲かれたり、往事は之れを追論するも益なし、未来の吉凶禍福こそ半ばは大勢に在り、半は吾人の手に存するなれ、我文明を如何にすべき、是吾人の今日に於て解釈すべき問題に非ずや、呉越の人たとひ天涯相隔つるとも、一舟の中に乗ぜば安全なる彼岸に達せしむるまでは、共に力を此に致さざるべからず、来れ老人よ、青年よ、仏教家よ、「クリスチァン」よ其相互の感情に於ては冷かなるも、其宗敵たる位置に於ては相争ふも、此一事に於ては兄弟であれ、手を携ふるものであれ。
 吾人は今文明急流の中に舟を棹しつゝあり、只順風に帆を挙げて、自然に其運行に任すべきか、抑(そ)も(カ)預め向て進むべき標的を一定し置くべきか、若し此儘に盲進するも、前程に於て、(8)カリュウ、暗礁、危岸、険崖なくんば可なり、柔櫓声中、夢を載せて、淀川を下る旅客を学ぶも差支なしと雖も、若夫れ我文明の中に疾を存し、光れる中に腐敗を蔵するを見ば、焉んぞ大声叱呼して(キ)柁師(9)ケイセイせざるを得んや。
 夫れ物質的の文明は唯物質的の人を生むに足れる而已(のみ)、我三十年間の進歩は実に非常なる進歩に相違なし、欧米人をして(ク)後へに(10)ドウジャクたらしむる程の進歩に相違なし、然れども余を以て之を見るに、詮じ来れば是唯物質的の文明に過ぎず、是を以て其文明の生み出せる健児も、残念ながら亦唯物質的の人なる(ケ)耳、色眼鏡を懸け、「シガレット」を薫(くゆ)らし、「フロック、コート」の威儀堂々たる、敬すべきが如し、然れども是れ銅臭紛々たる人に非ずんば、黄金山を夢むるの児なり、其中に於て高潔の志を有し、慷慨の気を保つもの、即ち晨星も(コ)啻ならじ・・・」「英雄論(演説草稿)」(山路愛山)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その11 標準解答>
(一)
1.こうこく 2.しょくか(「賈(カ)を飾る」 3.おうろう(*小さな岡、高地の狭小なところ) 4.ほうほう *はげしく石などがぶつかる音 5.じょすい 6.ちんぷ *断頭台 7.はいらい *うずたかい岩 8.しょうは 9.りゅうけい 10.かくらく 11.ろうれい・ろうらい 12.せいあい 13.かんとう *とじからげる 14.かんそう 15.とけん 16.いお 17.とうふ 18.はいど 19.けいろう *奎星と婁星 20.びとう *舟をこぐことをやめること
21.あ 22.たちもとお 23.さ 24.な 25.たわむ 26.わる 27.にがな 28.くろごめ 29.へつら 30.さら
(二)
1.醂 2.睚眥 3.疥癬 4.宿痾 5.畢生 6.薑・椒 7.蔟 8.瓦礫 9.粽 10.綟網 11.繻子 12.葭簀(葦簀・蘆簀) 13.恟恟 14.洶洶 15.皎皎
(三)
1.鮇 2.閊 3.腺 4.鑓(「槍」は×) 5.纃・綛
(四)
1.痼疾(「固疾」「錮疾」でも良いと思うが、広辞苑にはナシ) 2.勁雪 3.屏語 4.浸漬 5.繍匠(「繡」「綉」も可か)
(五)
問1
1.双雕 2.漏脯 3.醯鶏 4.同皁 5.頤令 6.断臂 7.嫗伏 8.猿猴 9.鶴立 10.豁然
問2
11.ウ 12.カ 13.キ 14.オ 15.ア
(六)
1.たまむし 2.くつわむし 3.えい 4.すずめばち 5.きなか 6.ななかまど 7.あからさま 8.とうまる 9.ちしゃのき 10.やまね
(七)
1.ばくえつ 2.のりこ 3.うかつ 4.うと 5.ようこう 6.もと 7.こくらつ 8.むご 9.あつじ 10.くわ
(八)
1.朝暉 2.雲翳 3.積陰 4.先妣 5.遜職 6.華侈 7.驕矜 8.彎月 9.鵞眼 10.慳貪
(九)
1.陵藪 *丘陵と沼沢。人の住まない地。 2.韋帯 *貧賤の人 3.刹鬼・殺鬼 *死のたとえ。無常の理。 4.芒刺 5.私照 6.薤上 7.觚 8.大白 *大きな杯。大盃。 9.狐媚 *狐が人を惑わすように、巧みに媚びて人を惑わすこと。 10.魯陽
(十)
(1)真個(または「真箇」=まこと、全く) (2)飛瀑 (3)随喜 (4)疾歩 (5)柵門 (6)宛然 (7)輓今(近) (8)渦流 (9)警醒 (10)瞠若 
(ア)ようや (イ)しょうがい (ウ)そんしょう (エ)ささ (オ)さおさ (カ)あらかじ (キ)かじし (ク)しり (ケ)のみ (コ)ただ

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