漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

塚本青史 「三国志 曹操伝」  欲擒姑縦(の計) 連環(の計)・・・

2018年05月29日 | 書籍などからの熟語抜萃
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
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               <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>     <一跌を経れば一知を長ず>     
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む> <百里を行く者は九十を半ばとす> <為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・偶然は準備のできていない人を助けない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<漢検1級28-1>の故事成語問題で「ハンカン(反間)苦肉の策」なんてのが出たこともあるから、「ヨクキンコショウ(欲擒姑縦)の計」とか「レンカン(連環)の計」とかでも出るかも・・・ネットや辞書類にも色々と載っているようだし、割と有名???

●塚本青史 「三国志 曹操伝」(上・中・下)から・・・

蚩尤(悪鬼)・・・「・・・妖賊から皇帝と言われては、恰好が付かない。まだしも、蚩尤(悪鬼)などと評された方が形になる・・・」
*「蚩尤(シユウ)」:(広辞苑や他の国語辞典などにもあるが)デジタル大辞泉:蚩尤=中国の伝説上の人物。黄帝と戦い、濃霧を起こして苦しめたが、指南車を作って方位を測定した黄帝に涿鹿(たくろく)で敗れたという。
*( )内の悪鬼というのは著者の意訳か・・・大字源にも“悪鬼”との説明はなかったが・・・

擲箭(手裏剣)
*これも( )内は著者の意訳か・・・
*擲箭(テキセン):ダートのような投擲武器。先端に向かって太くなった柄に矢尻を付けた構造をしている。太くなっているのは投げやすく威力を高める為。中国/周~清

贅閹 「曹操は贅閹の遺醜にして、もとより懿徳なし」(袁紹・陳琳の檄文)
*(ネットから抜萃)贅閹(ゼイエン)とは、 宦官の入り婿のこと。贅とは贅肉のようにくっついている余分なもの、閹とは宦官のこと、つまり贅閹というのは宦官・曹騰の養子である曹嵩のことである。その曹嵩の遺した醜悪の形が曹操だというわけである。
*ちなみに、入り婿のことは「贅婿(ゼイセイ)」・・・最近のS+さんの文章題だったかな?書き問題で出てた・・・

艨衝(モウショウ):漕ぎ手が十数人で敵船に体当たりする突貫用の衝角を舳先に具えた、切込み攻撃専門の舟。
(大字源):いくさぶね。敵船に衝突し突き破る細長い軍船。同)蒙衝

霹靂車(ヘキレキシャ):曹操が考え出した当時最先端の後方支援兵器。霹靂車は、てこの原理を活かした投石装置で、車輪が搭載されているので陣地侵入・撤収が容易に行うことが可能。・・・霹靂車を導入した官渡の戦いで曹操は、袁紹に勝利。

その他の兵器(ネットからの情報もあり)
・衝車:丸太の先端を鋭角に削って尖らせたものを台車に乗せたシンプルな装置。人力で押したり引いたりして城門・城壁に衝突させて破壊。
・亀甲衝車:上記に紹介した「衝車」のアップグレード版。衝車に木や金属を網状に組んだフレームを設置し、その上に動物(牛や羊)の革を張って、防御しながら城門・城壁を破壊することができる。これを用いたことで、城門・城壁を破壊するまでに投石や矢によって戦死する兵士の数が激減した。
・城壁に梯子を架ける「雲梯車
・やぐらが接近してくる「井闌車(せいらんしゃ)」:井闌車は弓兵が配置できるようにやぐらに車輪がついている車
・・・
欲擒姑縦(の計) 
(ウイキ)欲擒姑縦(よくきんこしょう:擒(とら)える事を欲するならまず逃がせ)は兵法三十六計の第十六計にあたる戦術。 もし敵と十分な戦力差が無いならば、窮鼠猫を噛む事態を避けねばならないので、敵をわざと逃がして気が弛んだところを捕えるのが良い。
(Weblio辞書)
欲擒姑縦 攻戦の計「兵法36計を学ぶ」:欲擒姑縦(よくきんこしょう):擒(とら)えようと欲すれば姑(しばら)く縦(はな)て。

連環計(れんかんけい、れんかんのけい) 
中国の兵法書に挙げられる兵法の一つで、あたかも鎖の環が連なり合うように、複数の兵法を連続して用いるものである。複数の計で大きな効果を狙ったり、複数の勢力を連立させる等して敵内部に弱点や争点をつくりだし足の引っ張り合いをさせる兵法である。

 *小説『三国志演義』には、二度「連環計」が出て来る。
  ①董卓暗殺
   後漢の司徒であった王允は、専横を極める相国の董卓を亡き者にするため、「連環計」を謀る。まず、絶世の美女として知られる娘の貂蝉を、董卓とその側近の呂布の元に送りこみ、二人を貂蝉の虜にした(美人計)。その後、貂蝉を巡って両者を仲違いさせ(離間計)、呂布を説き伏せて董卓を殺害させた。
   *「美女連環の計(びじょれんかんのけい)」とも・・・王允により美女貂蝉を使い、董卓と呂布の仲を裂き、呂布によって董卓を誅殺してしまおうという策が「美女連環の計」。

  ②赤壁の戦い
   赤壁の戦いにおいて、孫権・劉備連合軍が、敵対する曹操軍の船団を火攻めにする計略を巡らせているところへ、蒋幹が案内した龐統が「連環計」を献策する。曹操軍に潜り込んだ龐統は、曹操に船酔い対策として軍船同士を鎖で繋げることを進言し、曹操の船団が容易に動けないようにしむけた。
また、連合軍は将軍の黄蓋を偽りの棒叩きの刑に処した。これを連合軍に潜入していたスパイの蔡中らに見せつけて虚偽の情報を流し(反間計)、曹操軍へ黄蓋の偽装投降を信じこませた(苦肉計)。その後、潜入した黄蓋たちは曹操の船団に火を点けた。鎖で繋がれている曹操の船団は燃え上がり、連合軍は曹操軍を大破した。

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松陰全集 (追加分その6~完~) 苞桑 習坎・・・

2018年03月01日 | 書籍などからの熟語抜萃
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             <漢字の学習の大禁忌は作輟なり>         <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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(この記事は初合格をめざすための方向けの記事でありません。)
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松陰全集第9巻&第10巻から・・・
●「榴花(りゅうか)」・・・松陰の作った詩の一節にあった・・・「・・・落ち尽くす榴花 小院の中・・・」
・以前も書いたけど、最近(というか今までも)文章題で出てくる、割と難解な熟語などはほとんど全集の中に出ていることがわかった・・・
・尤も、熟語・言葉と記憶していても、本番の文章題の書取ですんなりと浮んできて書けるかどうかは別問題だが・・・

●一応、飛ばし読みだけど、当初想定していた2月中の全集読破は完了~!文章題に出来そうなところはWPに打ち込んで記録しておいたから、そのうち、模試か文章題訓練かで読者に還元できそう(笑)・・・すでに<30-1向け模試>(その1)では“試しに”出題済みですけど・・・。・・・全部、模試に反映させるとなると、模試を10模試以上作らなきゃならない量になってる、ははは(苦笑)

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●「苞桑」 「習坎」 ・・・これも以前に書いたが、松陰の使う熟語には“易”(易経)からの熟語が多く、これらもそのようだ・・・

・「苞桑の戒め韋編に存する所以なり」・・・漢検2にも「苞桑」掲載アリ・・・詳しくは当ブログの該当箇所参照・・・
 *苞は本なり、凡そ物、桑の苞本に繋げば牢固たり(易経の疏) 易経「其亡其亡、繋于苞桑」

・「尼ケ瀬の習坎(しゅうかん)を過ぎ・・・ :(全集注:船の運行の険難なところが続いているところ)
 *易経六十四卦の解説  習坎。有孚。維心亨。行有尚。 (しゅうかんはまことあり。これこころとおる。ゆきてたっとばるるあり。)
 *運勢
「習」は重なる。「坎」は陥り難むこと。したがって、「習坎」は非常に困難なこと。「維」は一筋にの意味。「非常な困難の中にあって も、誠の心を貫きとおせば通じる。進んでいけば尊敬される」。・・・以下略・・・
 *易の中では三大難卦の一つ。
  「習坎」は非常に困難なこと。・・・以下略・・・
●「活套
・「然れども文法の外、豈、一種の活套なからんや」・・・(全集注)文法:法律・規則 活套:どんなことにもあてはまる事柄。活用のきくもの。

 *この熟語は広辞苑ほかナシ。ネットにもなかなか見当たらず・・・。
 *ネットでヒットしたのは次のとおりに
 活套- 萌典
 活套:俗諺常談。清·黃宗羲〈柳敬亭傳〉:「𡩋南不知書, 所有文檄,幕下儒生設意修詞,援古證今,極力為之,甯南皆不悅,而敬亭耳剽口熟, 從委巷活套中來者,無不與甯南意合。」 圓活、圓融。如:「她知道這件事對她有利, 說話就活套多了。」 一拉就開的繩結。也稱為「活結」。

●その他
牢晴・・・(日記によく出てきていた) 大辞林 第三版  牢晴:おだやかに晴れること。 「雪後-/日乗 荷風」
趨庭・・・子が父の教えを受けること。「論語」季氏篇より。

・明鬯・・・「対案の節、明鬯を欠き・・・論旨が明快に通っていること。明快流暢。」
*この熟語は“明暢”でもよさそう・・・広辞苑ほか国語辞典では「明暢・明鬯」・・・

*なお、あまり関係ないが、「明快」と「明解」の相違も調べた・・・

明快:①さっぱりとして心持の良いこと。②筋道が明らかですっきりしていること。「論理・・・」「単純・・・」「・・・な解説」
明解:はっきりと解釈すること。明白にわかること。

*カンパイ・・・同音異義で、「汗背」 「感佩」・・・文章中に出てきたら、前後の文意をしっかりつかむ必要がある。
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松陰全集 (追加分その5) 不逮(フタイ) 膏沐(コウモク)

2018年02月24日 | 書籍などからの熟語抜萃
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<漢字の学習の大禁忌は作輟なり> <一跌を経れば一知を長ず>
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(この記事は初合格をめざすための方向けの記事でありません。)
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松陰全集第6巻~第8巻から・・・

●「不逮(フタイ)」
己の不能は愚者の不逮・・・不逮:及ばないところ。ふつつか。
身の不逮・・・不行き届き

 *この熟語自体は論語(里仁第四) 「子曰。古者。言之不出。恥躬之不逮也。」 にある言葉のようだ・・・
 *通釈では「子曰(いわ)く、古者(いにしえ)、言の出ださざるは、躬(み)の逮(およ)ばざるを恥ずればなり。」
 *ネットで『現代語訳 論語』( 宮崎市定、岩波書店)では、
  (訓) 子曰く、古は、之を言わんとして出ださず。躬(みずから)の逮(およ)ばざるを恥ずればなり。
  (新) 子曰く、古語に、之を言わんとして出ださず、とあるのは、実行が言葉に及ばぬことを恥ずるという意味だ。
  という解説が載っていたけど・・・

 *「古、言を出ださざるは躬(み)の不逮(フタイ)を恥じれば也」なんて故事成語になるかもしれない・・・
  (注)過去問で、「躬(み)」の訓読みは出ましたね・・・

(注)なお、ブログにも掲載してある、同音異義の「不退(フタイ)」と混同しないように注意・・・
 -ブログ掲載内容(抜萃)-
  不退(ふたい)の土・不退の浄土 *不退:極楽浄土のこと。ここに生まれれば再び穢土(えど)に退転しない。
  フタイ(不退)の土:極楽浄土のこと=不退(ふたい)の浄土
  フタイの土(ど)に往生する  *極楽浄土のこと

 (広辞苑):不退:(仏)修行において退歩しないこと。また、すでに得た功徳を失うことのない境地。不退転。

●「膏沐(コウモク)」
豈 膏沐無からん、誰を適(あるじ)として容(かたち)を為さん・・・出でては冶容なく、入りては廃飾なし・・・
 (全集)膏沐:紅をつけたり、髪を洗ったりすること。みだしなみ。
     姿を飾らない。化粧しない。つまり、外出の時は飾らず、家にある時は美しくしているということ。

(注)“適(あるじ)”とルビが振ってあったので気になったので調べた・・・勿論、「適」の現行訓には“あるじ”なんて読みは無い・・・大字源に、「適」字の意味の中に「あるじ。主人。」という意味が掲載されていた・・・。

・この書簡は、松陰がご母堂経由婦女たちへ当てた書簡文の一部・・・ただし、この文章そのものは後漢の班昭(女性)・・・ある意味有名な女性・・・班超・班固(「漢書」の著者)の妹・・・の著作「女誡」にある一篇からの引用・・・

(参考1)
 「『詩経』に「豈、膏沐無からん、誰を適(あるじ)として容を為(つく)らん」とか申す二句、曾て何心なく読みおり候所、後に曹大家(そうたいこ)『女誡』専心の篇を見候えば、上下の文ありて、中に「出でては冶容無く、入りては飾を廃すること無し……これ則ち心を専らにして色を正すと謂う」とあり。」
 「依って相考え候は、詩の語も徒に夫の居らざるを嘆くの事に非ず、膏沐は偏に夫に事うる礼にて、他人へ見せものに致すにはこれ無き筈にて、詩語乃ち礼意かと存じ奉り候。」(吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著))
(参考2)
 この班昭という女性、全集の中では「曹大家(そうたいこ)」と書き読み。ネット上にもいろいろと出ているが、
 班昭:中国、後漢の文人。班固・班超の妹。曹世叔に嫁したが、夫の死後、和帝の詔により、兄の「漢書」編纂を引き継いで八表と天文志を完成した。「女誡」7編、「東征賦」を著す。曹大姑(そうたいこ)。生没年未詳。
 班昭(はんしょう、45年? - 117年?)は、中国・後漢の作家。中国初の女性歴史家。兄に班固,班超がいる。夫の曹世叔の死後,和帝に召されて皇后や女官たちの教育に当たり,曹大家(そうたいこ)とよばれた。〈大家〉は宮中で行われた女性の尊称。班固が書きのこした《漢書》の表と天文志を執筆し,また《漢書》の難読の句を馬融に教授した。婦女子の日常生活の心得を説いた《女誡》は《女論語》などとあわせて〈女四書〉とよばれ,旧中国社会で尊ばれた。

 *昔(中国古代から江戸末期ま)も今も、婦女子の意識・行動ってのは変わらないんですねえ(笑)

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松陰全集 (追加分その④) 彼蒼(ヒソウ) 摸稜(モリョウ)

2018年02月23日 | 書籍などからの熟語抜萃
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<漢字の学習の大禁忌は作輟なり> <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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(この記事は初合格をめざすための方向けの記事でありません。)
・今や「書中自ずから千鐘の粟あり」ならぬ「ネット自ずから千鐘の粟あり」って時代ですねえ・・・居ながらにして“過現未”の知識・情報が得られる時代・・・居ながらにして、過去から未来まで思いを馳せることができる・・・
・ボクちゃん先生も書いていたけど、大杉漣さんの溘死(=急逝)・・・私も“ゲゲゲの女房”、ビデオで何度も見たけど、ホントに味のある演技でした・・・脇でひっそりキラキラと耀いている宝石みたいな名優でした・・・
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●松陰全集第6巻~第8巻から・・・

彼蒼(ヒソウ)」
・是、則ち、志士の血精、彼蒼(ヒソウ)に感嘆せし事もあるか・・・
 「彼蒼」:(頭注)かの大空。胸中の煩悶を天に訴えるときに言うことば。

・松陰の造語かと思ったら、随分と前からある熟語なんだ・・・
 (詩経・秦風「黄鳥」)
  彼蒼者天 殲我良人・・・蒼い天よ  我らが良き人をなぜ殲すのか・・・
 (菅原道真)
  離家三四月(家を離れて三四月)、 落涙百千行(涙落す百千行)、萬事皆如夢(万事皆夢の如し)、 時時仰彼蒼(時時(シジ)彼蒼(ヒソウ)を仰ぐ):彼蒼=かの青い空。
 (芭蕉)
  我も神のひさう(=彼蒼)や仰ぐ梅の花
  *ネットの解説だと、この「彼蒼」は、上の道真の句から採った由・・・
 (その他)“彼蒼”の読み方と例文|ふりがな文庫
  ・・・若し 彼蒼(ヒソウ) の大いなるを除かば、何物か能く之と美をくらぶべき。(即興詩人)
  ・・・われはこれを望みて、彼蒼(ヒソウ)の広大なるを感ぜり。 (即興詩人)

摸稜(モリョウ)」
・其の期に至り摸稜は出来申さず候・・・
 *全集でも何度か使われている熟語のようだったけど、ネットだと他の文人たちの著作でも使用されている熟語のようだ・・・

(参考:過去ブログで既出・・・「吉田松陰全集 第8巻&第10巻」・・・)
・天下摸稜(モリョウ)の世の中・・・(注釈:事があいまいであること・・・)
 *初唐の蘇味道が国事を聞かれたとき、ただ、牀稜(ショウリョウ:腰掛けのかど)をなでて、はっきり返事をしなかった故事にもとづく。
 *大字源:あいまいに返事して決定をくださないこと。 「模稜」とも書く。

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吉田松陰全集(追加分その③)

2018年02月22日 | 書籍などからの熟語抜萃
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●松陰全集第6巻~第8巻から・・・書簡文の定型?文句・・・他にもいろいろあるけど既に紹介済みのものは過去ブログにアリ・・・

椿霊萱瑞欣悦仕り候・・・父母が長寿健在であること・・・

・右の趣、片楮申し上げ候・・・短い手紙。簡単な書簡。

・〇月〇日夜の芳誨(ほうかい)、今月〇〇日開拆(かいたく)・・・他人の手紙に対する敬称、ひらいて拝見・・・ 
 *“芳翰開拆”という語も使用している・・・

陋翰を捧げ奉り候・・・自己の手紙の謙称

・何れも嗣音と期し奉り候・・・次の手紙

後鴻(こうこう)待ち奉り候・・・あとからの手紙。後便。

・ご呵正を祈る  呵正 = 叱正

薫牘を辱うす 薫牘:相手の手紙に対する敬称

・万々御海涵祈り奉り候・・・海涵:(尊敬語)) ((書簡)) (相手の罪を)寛大に許す。

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吉田松陰全集(追加分その②) 狂姪(キョウテツ):狂った“おい”

2018年02月22日 | 書籍などからの熟語抜萃
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(この記事は初合格をめざすための方向けの記事でありません。)
●松陰全集第8巻・・・
 ・・・狂姪(キョウテツ)の迂論に及ばずして・・・  *頭注に“狂ったおい(松陰のこと)“と・・・

 何かのマチガイかと思ったけど、やっとわかった・・・

 *「姪(テツ)」に現行訓の“めい”以外に、(中国では)“おい(甥)”という意味もあるんだ・・・
 *漢検2もよく読むとそんな事が書いてあった・・・
 (漢検2)
  姪:意味:めい。兄弟の娘。また、兄弟姉妹の娘。対)甥(セイ) *中国で、「おい」の意味で使われたこともある。
  姪孫:テッソン:兄弟姉妹のまご。甥(おい)の子と姪(めい)の子
 
  *この「姪孫」のところの意味・・・なんで「甥の子」と思っていたけど、これも渙然氷解・・・

・松陰は漢籍に精しいから、そういう意味の熟語を色々と使っているから、わかりづらいといえばわかりづらいけど、勉強にはなる。
・また、古典や故事成語類も多用しているので、これもまた勉強にはなる・・・

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吉田松陰全集(追加分その①)

2018年02月21日 | 書籍などからの熟語抜萃
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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(この記事はカテゴリーのとおり“高得点獲得のためには”の記事です。初合格をめざすための方向けの記事でありません。)
●某Rちんのツイッターに「エンオウ浅からず」って出題されていたけど、「“エンオウの契り”浅からず」じゃないかなあ・・・「・・・の契り」がないと何の事やらわからんくないかな(^^)ごめんね、こんなとこで(笑)書き込みできないんで・・・ちょっと気になったものだから(苦笑)

●蒲生君平の「不恤緯」「山陵誌」・・・我孫子図書館経由県立図書館から「蒲生君平全集」で借り出せた・・・図書館から連絡があったので、早速行ったけど、管内閲覧に限るということだったので、その場で読みだした・・・ら、全文漢文だった(^^;)しかも旧字も多くて、とても手に負えないということががわかった(^^;)残念乍ら、その場で返却した・・・ちょっと読んでみたかったんだけどな・・・
(書籍自体、たしか明治38年ってなってた・・・相当古くて頁捲っていたら破けそうだった・・・こりゃ、管内閲覧に限るってのもわかるわ・・・)
今、吉田松陰全集を読み直しているけど、蒲生君平と松陰も関係があった・・・というか、松陰が蒲生君平の影響も受けていたようだ・・・松陰の弟子たちには、“蒲生君平のようになれ”と檄を飛ばしていたらしい・・・って、俄か知識だけど・・・
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●さて、松陰全集から・・・(一部、過去にまとめた熟語などと重複しているかもしれません)・・・
 ①明夷、陽九
  ・漢検2にも熟語掲載アリ。当方でも色々と調べて記事にしているけど、これらの熟語も全集の中にあったわ・・・読み直していると、以前はすっと読み飛ばしていた熟語も目に入ってくるもんだ・・・
  ・これらは“易”の関連の熟語だが、こういう、易関連の熟語がいくつも出てくる・・・とても全部は紹介しきれないし、自分でも消化できていないものもある・・・

 ②・・・身より子に伝へ孫に伝へ、曾玄に伝へ、雲仍(ウンジョウ)に伝ふ・・・
  (全集注釈)雲仍:雲孫と仍孫のこと・・・自分から数えて8代目・7代目の孫 
 *この熟語自体は、手持ちの国語辞典・漢和辞典には無い模様。
 *ネットだと「雲仍」:①遠孫。②後継者のたとえ・・・てな説明があった。
  参考:(漢検2)仍孫:自分から数えて七代目の孫。

 ③英雄角逐してコウ(衡)を中原に争う
 *当ブログでも「故事成語類「コウを(中原)に争う」・・・( 衡 )」で記事にしていたけど、やはり“コウ”と音読みする場合もあることがわかった・・・普通は「(くびき=衡)を争う」というとおもうのだが・・・
 *注:「“くびき”を争う」なら、「頸木」「軛」「衡」のいずれでもOK。

 ④生死各々遇あり、漫りに低昂(テイコウ)を加えるなかれ
  低昂:全集の頭注では「さげたりあげたりすることで、とかくの批判議論をすること」
   
  *この熟語は、漢検2にもアリ・・・当時色々と調べたときは、諸葛孔明の「我が心、秤(ショウ)のごとし。人の為に低昂する能はず。」・・・
  *当ブログ模試および故事成語類の記事で紹介済み・・・。

 ⑤殷実(いんじつ):「内、殷実にして・・・」
  *広辞苑にはナシ
  *大辞林 第三版 :殷実:さかんで豊かな・こと(さま)。 ...
  *他の文例:「其武備-なるが故なり /三酔人経綸問答 兆民」

 ⑥疎宕質朴(そとうしつぼく):自ら心を大きくもち、小さなことにこだわらないこと
  「疎宕
  *広辞苑ナシ
  *大辞林 第三版:疎宕 :気性が荒っぽくておおまかな・こと(さま)。
   「其傲兀-なる者を挙ぐれば左の如し/獺祭書屋俳話 子規」

ー以下、別記事で掲載していたものの再録ー

<吉田松陰全集のこと>
●今、当初の学習予定を大幅に狂わして、吉田松陰全集を読み直し始めている・・・いや~っ、参った参った・・・ここ最近、問題(特に文章題)で出てる熟語があるわあるわ・・・まだ全集の第2巻目だけど・・・すでに
 「介冑(の士) :武士のこと 」「有司」「朝宗」 「汨没」(読み問題)「布衣(ほい)」(類義語)などなど・・・見つけちゃった。
●以前は1級受検高得点獲得のために、この全集を飛ばし読みして、難しそうな漢字や熟語を拾って簡単な記事をアップしているけど、よく読むと、常用漢字の熟語でも難しいのがまだまだたくさんある・・・
●そのうち、記事か問題かで“同志”のために還元したいと思ってますが、さて、いつになるか・・・ちょっともっとスピードアップしないとイケナイかも・・・
・・・この辺の“区々の心、伏して炳亮(へいりょう)を祈る”・・・ははは、同全集の中にあった松陰の手紙の末尾文「・・・書、意を尽くさず。区々の心、伏して炳亮を祈る」の応用・・・つまらない私の心、お分かりいただきたいと思います の意。
●今回の記事の主眼ではありませんが、2点ほど・・・
 「蒼赤(そうせき)」:蒼生と赤子の略で、人民の意。
 「朝宗(ちょうそう)」:“漢兵衛”という家臣が「朝宗」と名づけられた由来として、“漢の水、・・・滔滔数千里、海に朝宗す・・・”と説明あり。・・・こういうのは面白く読めるから頭にも自然に入ってきますねえ・・・
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吉田松陰全集 第8巻&第10巻

2015年11月12日 | 書籍などからの熟語抜萃
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●第10巻は量的に少ないので第8巻と同時掲載します。
●これで、松陰全集(第1巻~第10巻)からの熟語抜萃は全部完了です。「書籍などからの熟語抜萃」カテゴリーにすべて登録してあります。
●なお、いつもの4辞典での掲載有無なども調べました。説明が必要と思われる熟語などには当方による説明・解釈を加えてあります。
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<吉田松陰全集 第8巻>
・御苫塊中をも憚らず、一賀申し上げ候。萬萬御海涵祈り奉り候なり
(参考)<全集第6巻から>―松陰詩稿、詩文拾遺等から-
冬夜沈々燈滅するの後、想う君が苫塊眠る能わざるを。
苫塊(センカイ)>:中国では忌中に苫(とま)を敷き塊(つちくれ)を枕にして寝た。*君は悲しみの服喪で眠れないだろうとの意。
*親の喪に服するとき、敷物として用いるとまむしろと、枕として用いる土のかたまり→服喪中ということ。
・海涵(カイカン):(相手の罪を)寛大に許す。=失礼の点、ご海容ください。
・吾れ死せば本藩は悉く淪胥(リンショ)と覚え候
*相率いてともに亡ぶの意。詩経・小雅:「彼の泉流の如し、淪胥して破るることなからんや」
・慷慨極まり語に倫次なく候・・・倫次なく:まとまりがない *広辞苑:人倫の順序。長幼の順序。
・小生、礫全、在囚仕り候・・・(注釈:なすこともなく) *4辞典に当該熟語なし・・・「甎全(センゼン)」の応用か?
黄茅彌(弥)望と申す様、相成り候は必然・・・(注釈:見渡す限りすべてのものを自分と同じように一様化すること) *「彌(ビ)」は対象外。*「惟だ、荒瘠斥鹵の地は、彌(弥)望 皆 黄茅白葦のみ、此れ即ち王氏の同なり」(唐宋八家文巻23・・・)
・甚だ曠礼(コウレイ)の至りに御座候・・・(注釈:失礼)
曠礼の罪多謝・・・
・御怪咎(カイキュウ)下さるまじく・・・(注釈:不審におもうな、という意味) *辞典になし。「“怪”云々」とする造語か?
・天下摸稜(モリョウ)の世の中・・・(注釈:事があいまいであること・・・)
 *初唐の蘇味道が国事を聞かれたとき、ただ、牀稜(ショウリョウ:腰掛けのかど)をなでて、はっきり返事をしなかった故事にもとづく。
 *大字源:あいまいに返事して決定をくださないこと。 「模稜」とも書く。
・よろず御怪殺(カイサツ)下さるまじく・・・(注釈:あやしむこと) *辞典になし。「“怪”云々」とする造語か?
・俗人或いは怪恕致し候・・・(注釈:あやしみあるいは気の毒に思って同情する) *辞典になし。同上。
・長者を凌忽(リョウコツ)し人の疾惡を取るなかれ・・・目上の人をあなどり無視して、人から嫌われるようなことをするな。
 *大辞源:あなどりないがしろにする。 「陵忽」とも書く。
・是の時に当り、坐(いなが)ら勤王の諸侯のみ御頼み思し召し候ては、涸轍の鮒が江漢の救いを待ち候とか申す様にて誠に事に及ばざる事に御座候。
 ・・・江漢揚子江や漢水の救いを待つ・・・実際には起こりえないことを空頼みすることのたとえ。
・多事仍仍多言する能わざるなり・・・用件が多いので長々と申し述べることができない
 *「仍仍(ジョウジョウ)」:(大漢和)①志を得ないさま ②多いさま ③頻々たるさま
・天下正論の起仆(キフ)必ず此の一挙に之れあるべき・・・起るか倒れるか
賤恙(センヨウ)・・・わたくし(め)の病気。 (⇔ 貴恙)
・大臣の槃楽怠敖いかんいかん・・・大いに遊び楽しみ、なまけおごること
・時、春寒、国の為に愛嗇を加えれよ・・・ご自愛ください
養老乞言は学校の事かと覚え申し候・・・養老の礼を行うとき、その老人たちより善言の行なうべきことを聞くこと(礼記・文王世子編)。
叩馬の諫、博浪の椎、古の男子の腹を見よ。
 *「叩馬(コウバ)の諫」:伯夷・叔斉が武王の出陣を諌めた故事
 *「博浪の椎(ツイ)」:張良が秦の始皇帝に力士に命じて鉄椎を投げさせた故事。
・「・・・に薙染(テイセン)せられて・・・」・・・出家。
包荒の量を用いることも容易・・・人の言を聴き入れる器量があること
 *大辞源:汚れたものを包み入れる。転じて、他人の意見などを受け入れ度量が大きい。
・己の不能は愚者の不逮(フタイ)・・・不逮:及ばないところ。ふつつか。
・二十左右(ソウ)の美婦が孀居(ソウキョ)して節を守るは実に六ケ敷きもの・・・
 *左右(そう):(ここでは)ばかり。年齢が定かでないときに数詞として用いる。
・古の国を治むる者は罪人を孥悪(ドオ)せず、悪(にく)むこと其の身に止まる・・・妻子まで憎まないこと
・海上異候、御保嗇(ホショク)専一に存じ奉り候・・・睡眠など十分とること。ここでは健康を保つ意。

<吉田松陰全集 第10巻>
刎紙(フンシ)・御刎紙・・・はねがみ。文書などの上に返事の文句を書いた小さな紙片を貼りつけたもの。
・大井川を渡り候て一左右(イッソウ)之れあるべく・・・左右(ソウ)は、たより・知らせ。ご一報これあるべく・・・。
草薙(ソウテイ)禽獮(キンセン)亦今だ晩(おそ)しとせず・・・草を刈り鳥を捕えるごとく(征伐すること)
・上皇を奉迎せんと欲するの意を臂暁(ヒギョウ)す・・・たとえさとす
・懼るべきに候はずと式代(シキタイ)せしとなん・・・頭を垂れて礼をすること。会釈。挨拶。
 *この「式代」は4辞典になし。「式退(シキタイ)=お辞儀をする」ならあり。松陰の間違いか(^^;)それとも誤植か?漢字源には「式体(シキタイ)」でも「おじぎ」の意味あり。
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松陰全集 第7巻

2015年11月11日 | 書籍などからの熟語抜萃
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<吉田松陰全集 第7巻>・・・年次別の友人知人肉親たちへの書簡を集めたもの・・・
啣杯料(カンパイリョウ)=酒肴料
・天の方(まさ)にくつがえすにあたり泄泄(エイエイ)としては相済まず・・・ゆったりとしていては申しわけがない
・此れ実に頂門の一針、瑟縮(シッシュク)地に入らん・・・恐縮の至り
・僕も亦世上の辛鹹(シンカン)を知る者・・・辛苦
・嗚呼、余、家に一喙(イッカイ)を置きて・・・家の一員として身を置くという意味。
・年表一書の如きも其の引用する所旁及(ボウキュウ)する所・・・言い及ぶ所
・豈、黄巻(コウカン)の人、我に戯れしなるか・・・読書人
 (参考)広辞苑:黄巻=書籍のこと。(中国で昔、虫食いを防ぐために黄蘗キハダの樹皮で染めた黄色の紙を用いたことからいう)
栖栖遑遑(セイセイコウコウ)として、志業成るなし・・・いそがしくて落ち着かない
・圜牆一間、ここに飲食し、ここに溲溺(シュウニョウ)す・・・小便をする
 *圜牆=ここでは牢屋の意味。
曝骨裹尸(バッコツカシ)、万万自ら期す・・・山野に骨をさらし、しかばねをつつむ。戦場で死ぬこと。
・職事御精厲の由、抃賀(ベンガ)の至りに存じ奉り候・・・よろこび祝うこと
・「・・・他は後鴻(コウコウ)に譲り候。恐惶謹言。」・・・あとの手紙。後信。
・老兄、瓜期日近し・・・任期の満ちること
<参考>
・瓜期(カキ):任期が終わった時。更代の時。→ 瓜時(カジ)
 *瓜の熟する時、陰暦七月。春秋、斉の襄公が連称と管至父とをして葵丘を戍(まも)らせ、瓜の熟する頃に遣して明年の瓜の熟する頃に更代(こうたい)させようと約した故事。転じて任期の満ちるとき。更代の時期。

<「ご自愛ください」の類語・・・手紙の末尾の挨拶・・・>
・御自嗇(ジショク)専一に・・・自分を大切にする、自愛。
・せっかく御保嗇ください・・・
・時、春寒、愛嗇を加えられよ・・・

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松陰全集 第4巻

2015年11月10日 | 書籍などからの熟語抜萃
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<吉田松陰全集 第4巻>
<武教全書>
・槍刀は多く具ふれども渋鏽(銹) (ジュウシュウ)に用をなさず・・・さびでざらざらする。
楮墨(チョボク)の空談=机上の空論
・文武の餘暇を以て各々、耕耘樵蘇(ショウソ)をもなすべし・・・木を伐り草を刈ること
<丁巳幽室文稿>
・その夸誕(コタン)を嫌ひ、まだ深くは其の人となりに服せざりき・・・大袈裟に言い立てること
・開物編は土石草木活物を論じ、臚列して余(原文は「遺」)すなし
震旦(シンタン)の書、読むべきものかくの如く、其れ夥し。・・・中国の異称。
・精鋭数百、艤舸(ギカ)数十もて・・・麾下に致すべし・・・出船の用意をした大きな船
・左右支吾(シゴ)して身すら且つ保ちがたし・・・さからう、邪魔する
 *支吾=枝梧(広辞苑)=さしつかえ・くいちがい  *「左支右吾」=左枝右梧とも書く(漢検四字熟語辞典)
枉留(オウリュウ)一泊・・・無理を願って一泊してもらう
・茲に牘を削りて謝を言(もう:原文ルビのまま)す・・・以て眉寿(ビジュ)を保たれなば・・・幸甚。 ・・・お礼の言葉を書き認める・・・眉が白くなるほどの長命。
・君子、思うに、応(まさ)に、楽只(ラクシ)なるべし・・・楽しむこと。
*「楽只」とは、詩経の「楽只君子、萬寿無期」より採られたもので、楽しむことを意味する。(「只」は語調を唱える単語。特に意味はない。)
<参考>詩経・小雅「楽只君子、邦家之光、楽只君子、万寿無疆」:徳にみちて安泰にして楽しむ天子は、国家の光を揚げるものであり、限りなき万年の寿を得て栄えるであろう。
・徒に自ら悲蹙(ヒシュク)して已むべからず・・・悲しみ心配する *意味もなく自分から勝手に悲観し、慎み、止めてはいけない。
<幽窓随筆>
・隕石退鷁(タイゲキ)は陰陽の事にして、吉凶の生ずる所に非ざるなり・・・吉凶は人による・・・ ・・・水鳥の退飛すること
・地を掃(はら)って却洒(キャクセイ:原文ルビのまま)す・・・はらい洗う (注)「キャクサイ」と読むべきかも。
・進退狼跋(ロウバツ)す・・・進退がきわまる
 <参考>(狼跋=狼狽)
「詩経」に「狼跋其胡」とある。(狼、その胡(あご)を跋(ふ)む)。「老狼が自分の垂れ下がった顎の肉を踏んだり、尻尾につまづいて、うろたえて騒ぐ」と解され、「狼跋(ろうばつ)」は「あわてる、うろたえあわてる」の意。「狼狽」の「狽」は、「狼跋」の「跋(バツ)」を「狽(バイ)」と誤用したとされる。 *「胡」に“あごひげ”の読みあり。
・議論回曲牽強にして、其の人の獰狡(ドウコウ)なるを見るべし・・・①よこしまでねじけておりこじつける、②わるがしこい
<戊午幽筆文稿>
・溘焉として示寂(ジジャク)する・・・広辞苑:菩薩または高僧の死
・遍く其の風尚(フウショウ)を見るに、強あり弱あり・・・広辞苑:①けだかいようす ②その時代の人々の好み(好尚)

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漢検1級 27-③に向けて その11 吉田松陰全集読了・・・

2015年11月09日 | 書籍などからの熟語抜萃
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
<漢検1級 27-③に向けて その11>

●吉田松陰全集読了
・未読だった4巻分を読了・・・読了といっても、「十行倶下」読みだから、ほとんど目新しい熟語などを拾っているだけだけど(^^;)それでも、なんとなく、文章の意味もわかるから面白い・・・一応、気になったものはすべてWP打ちして(周辺知識なども調べたうえで)記録してあるので、追って、「書籍などからの熟語抜萃」カテゴリーにて開示する予定・・・。
・「・・・(その10)」でも「自嗇」「愛嗇」「保嗇」なんて熟語を紹介したけど、やはり読んでよかった・・・まだまだ知らない熟語や言い回し、故事成語類がらみの話がたくさんあって、勉強になった。森鴎外全集のときもそうだったけど、この種の本には奥深い知識の裏打ちがあるので、大変、刺激を受けますねえ・・・現在の懈怠状況からしたら、読んで刺激を受けて、また、一層、漢字の学習を深めなくては・・・と、思いを新たにできた👍
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●吉田松陰全集から(その1)・・・「・・・(その10)」につづき、別途公開に先立ち、ちょっとだけ紹介・・・
楮墨(チョボク)の空談=机上の空論
②君子思うに、応(まさ)に楽只(ラクシ)なるべし・・・楽しむこと。「楽只君子、邦家之光、楽只君子、万寿無疆」(詩経・小雅)
③進退狼跋(ロウバツ)す・・・進退がきわまる。 *「狼狽」と同義。むしろ、「狼狽」の「狽」が「跋」の誤用らしい・・・。
④遍く其の風尚(フウショウ)を見るに、強あり弱あり・・・広辞苑:①けだかいようす ②その時代の人々の好み(好尚)
⑤嗚呼、余、家に一喙(イッカイ)を置きて・・・家の一員として身を置くという意味。*面白い表現ですよね(^^)
⑥多事仍仍(ジョウジョウ)多言する能わざるなり・・・用件が多いので長々と申し述べることができない *仍仍(ジョウジョウ):(大漢和)①志を得ないさま ②多いさま ③頻々たるさま
と、こんな感じ・・・。
●吉田松陰全集から(その2)・・・お得な知識・情報です・・・必見!・・・ナンチャッテ(^^)
①「左右(ソウ)」・・・
・広辞苑では、①みぎとひだり ②とかくのしらせ。たより。③かれこれと言う事。とやかく言うこと。④決着・決定 ⑤さしず・命令 ・・・と、色々と意味があるようでした。松陰全集の中で、このうち、2通りの使われ方をしていたのを紹介・・・。なお、模擬試験問題の類義語対義語のところでも「吉左右(キッソウ)」(=①よいたより。喜ばしいしらせ。吉報。②善悪・成否いずれかのたより。とかくの通知。)を問題として出題しましたね。
ア.「二十左右(ソウ)の美婦が孀居(ソウキョ)して節を守るは実に六ケ敷きもの・・・」・・・ここでは、「左右(そう)」は、「ばかり。年齢が定かでないときに数詞として用いる。」と注釈あり。・・・二十歳(はたち)ばかりの、二十歳そこそこの・・・とでも“訳す”んでしょうか(^^;)
イ.「大井川を渡り候て一左右(イッソウ)之れあるべく」・・・*左右(ソウ)は、たより・知らせ。「ご一報これあるべく・・・。」という意味。
②「左右支吾(サユウシゴ)」・・・これは①の“左右(ソウ)”の話ではありません。“支吾”の方の話です(^^)
・「左右支吾(シゴ)して身すら且つ保ちがたし・・・」・・・注釈では、「さからう、邪魔する」意との事。
・広辞苑を調べると「枝梧(シゴ)」で、「さしつかえ・くいちがい」。
・漢検四字熟語辞典にある「左支右吾(サシユウゴ)」が気になったのであらためて良く読んだら、「“左枝右梧”とも書く」(漢検四字熟語辞典)と載っていた。
・どうですか?貴重な情報でしょ?いつか、「牴牾」や「扞格(捍格)」などの類義語で「シゴ」(=支吾、枝梧)なんて熟語が出題されるかもしれません(^^)

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漢検1級 27-③に向けて その8 吉田松陰全集(第7巻)から

2015年11月08日 | 書籍などからの熟語抜萃
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
<漢検1級 27-③に向けて その8>

●「熟語の読み(音・訓)」シリーズは、一旦、休載。WP化した材料が涸渇しましたので(^^;)WP化ができ次第、再開予定ですが、時期未定(^^;)
●吉田松陰全集(第7巻)から・・・
・目新しい熟語などは、別途、公開しますが、読んでいて、文章題にしたら面白いと思ったものを紹介、・・・というか、これで“場つなぎ”(^^;)

<文章題(読み書き混在)>
(安政2年 157 兄 杉梅太郎宛 正月元旦)
「新年の御吉慶 目出度く存じ奉り候。ソンタイジン様・大ジュジン様を初め、御満堂宜敷く御超歳大賀奉り候。獄中も一夜明け候へば春めき申し候。別紙二、書初一、蕪詞一、御笑正 ひ奉り候。先づはシンキ拝賀の為、此くの如くに御座候。キョウコウ謹言。」
(注)蕪詞=乱れてととのわない詩

<解答>
 ①尊大人 ②孺人 ③こいねが ④新禧 ⑤恐惶

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宮城谷昌光  「春秋名臣列伝」

2015年03月20日 | 書籍などからの熟語抜萃
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●宮城谷昌光さんの「名臣列伝」シリーズの最後「春秋名臣列伝」からです。
●珍しい熟語はそれほどありませんでした・・・この本では故事成語の類が目立ちました・・・故事成語類も既出を厭わず、抜萃しました。

●「匪(ヒ)たる君子あり、切るが如く磋(す)るが 如く、琢(う)つが如く磨(みが)くが如し」
  *「切磋琢磨」の語源  *磋、琢の読みは対象外。*「匪」は「ただしい」意とか・・・。(個人的には違和感あり)
●「子を愛すれば、これに教うるに義方をもってし、(ジャ)に納(い)れず」
●「大義、親(シン)を滅す」
●「倉廩実つれば、すなわち礼節を知り衣食足れば、すなわち栄辱を知る」
●秕政(ヒセイ)を行う
詐佯(サヨウ)の策
●狐裘尨茸(コキュウボウジョウ)たり・・・
●この君主の即位は汚衊(オベツ)の上にあったといえる・・・
●臧文仲、蔡を居(お)く。節を山にし、梲を藻にす、如何ぞ、それ知ならん・・・
老謀無く、また壮事無くんば、何をもって君に事えん・・・
●陰徳ある者、必ず陽報有り。陰行ある者は、必ず昭名有り
●徳は不祥に勝ち、仁は百禍を除く・・・
●他の権貴の臣の嫉恨(トコン)を招く・・・
●その讎(讐)を称(あ)げて諂いとなさず、その子を立てて比(ヒ)となさず・・・
●外より挙げて仇讎(讐)を避けず、内より挙げて親戚を回らさず・・・
遒人(シュウジン)が木鐸を鳴らしながら路を巡行する・・・ 遒人:役人のこと(天子や政府からの命令を民間に伝えしらせる役目の官)
●・・・は俚浅(リセン)の人ではない・・・俚浅:粗俗浅陋
●宮室は崇侈(スウシ)にして、民力は凋尽(チョウジン)し・・・ 崇侈=奢侈、大いに奢侈 という意味か・・・。

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宮城谷昌光  「楚漢名臣列伝」

2015年03月16日 | 書籍などからの熟語抜萃
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●宮城谷昌光さんの「楚漢名臣列伝」からの熟語等の抜萃です。「戦国名臣列伝」ほど、むずかしい語彙はありませんでした。
あと、ついでに、次は「春秋名臣列伝」も借りて読んでみます・・・。

制詔(セイショウ):天子のことば  
 *三国志魏志倭人伝「その年十二月、詔書して倭の女王に報じていわく、「親魏倭王卑弥呼に制詔す。帯方の 太守劉夏、使を遣わし汝の大夫難升米・次使都市牛利を送り、・・・」で有名な言葉。
●陳余の思想と行動には淳茂(ジュンモ)があった・・・
危顚(キテン)のかたちが見える人を見過ごすわけにはいかない・・・
●あえて舎匿(シャトク)するものあらば、罪、三族に及ばん・・・   舎:小学…シャ 準1…セキ、いえ、やど、やど(る)、お(く)
●韓信の本質には誇衒(コゲン)があり・・・ :誇り衒う気持ち
 *矯飾誇衒(キョウショクコゲン)の弊(ヘイ)なかれ。:飾り立てみせびらかすこと。気取ったり、衒ったりすることを戒めている。
●属将をうまく懐附(カイフ)する :なつかせること
掠鹵(リャクロ)=鹵掠 :かすめとる
●武力では彼らを攘斥(ジョウセキ)できない・・・:はらいのける、排斥

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宮城谷昌光  「戦国名臣列伝」

2015年03月11日 | 書籍などからの熟語抜萃
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●宮城谷昌光さんの「戦国名臣列伝」からの熟語等の抜萃です。

<越の范蠡>
蛮荒(バンコウ)の族・・・野蛮、荒涼・・・     *蛮荒の地
●欲望を発暢(ハッチョウ)する・・・のばす・・・   *文化を発暢する
●百姓(ヒャクセイ)を親附する・・・親附・親付(シンプ):親しんで付き従うこと
觥飯(コウハン)は壺そん(夕食)に及ばず・・・盛饌(セイセン)が待っているとはいえ、腹が減ったときの一壺の夕飯におよばない
●士民を拊循する・・・拊循(フジュン):労わって手なずけること。慰撫すること。
●范蠡=陶朱公・・・➪ 「陶朱猗頓の富」
<呉の呉起>
●(某氏)の識悟に疑問をもつ
伏鶏が狸を搏ち、乳犬が虎を犯すようなもの  *乳狗(ニュウク)とも・・・
●武卒・・・三属の甲(よろい)を衣(き)て・・・三属の甲=甲衣・甲装・脚絆がつながっているもの
●令尹:楚は中原諸国とちがって神政国家の体質・・・宰相も「令尹」といった。「令」とは神意を聴いて政令を発する人、「尹」とは神意を聞いて物事を修める人  
<斉の孫臏(ソンビン)>
紹恢(ショウカイ):前の事業を受け継いでさらに 大きくする  *紹(つ)ぐ。紹(つ)いで、恢(おお)きくする。
<秦の商鞅>
●疑行は名無く、疑事は功無し  ・・・疑行無名 疑事無功
<燕の蘇秦>
靼蹻(タンキャク):草履のこと*靼:タツ、タン、なめしがわ *蹻:キョウ、キャク、キョク、(足を)あ・げる、おご・る、かんじき
●蘇秦は百誕を以て一誠を成す ・・・百のウソで一つの誠を成し遂げた・・・*誕(いつわ)る
客愁(カクシュウ):旅先でのわびしい思い。旅愁。キャクシュウ。
●寥落(リョウラク):荒れ果ててすさまじいこと。荒廃すること。「蘇秦は客愁のなかに沈み、寥落して故郷に帰った」
●「時(ここ)に于(お)いて言言し、時に于いて語語(ギョギョ)す」(詩経・大雅) *時・于の読み:対象外・なし
●荒誕(コウタン)の徒    *荒誕:おおげさ で、全くでたらめであること。また、そのさま
<秦の魏冄(ギゼン>
●「滑稽にして多智なり」(史記) 滑稽=(ここでは)弁巧  
●智囊(チノウ)=知恵袋
●劾詆(ガイテイ):罪をあばきて天子にそしり告げる
<燕の楽毅>
●・・・名が顕赫(ケンカク)する:きわだってあきらかである。輝かしい  
(その他参考)「無量寿仏の光明は顕赫にして、十方諸仏の国土を照耀したまふに、聞えざることなし」
●家族を弊困(ヘイコン)にさらす・・・困弊(コンペイ):苦しみ疲れること
<斉の田単>
●「孟嘗君が全軍を指揮すべく麾鉞(キエツ)を執る」:麾鉞:さしず用の旗とまさかり 麾:キ、さしずばた、さしまね(く)、ふ(る)
●車軸の末を切って鉄籠(テツロウ)をつける・・・鉄籠:鉄の板のこと。*車軸のはしに金具をかぶせたこと
<楚の屈原>
●宰相として鉤用(コウヨウ)する
<趙の藺相如>
●「・・・斧質(フシツ)に伏して罰を受けたいといえば・・・」  *斧質:斧と首切り台
●湯鑊(トウカク)に就(つ)く=釜ゆでの刑をうける  *鑊(カク)=足のない鼎・鍋。足のあるのが「鼎」。1級対象外。
●人を敦尚(トンショウ)する :真心をこめて尊ぶ
<趙の廉頗>
国秉(コクヘイ)を持す
慴憚(ショウタン)する  :恐れはばかる。
●不肖の臣  : *もとは「父に肖(に)ず愚か」という意味。
●「瓶(ヘイ、かめ)を挈(ひっさ)ぐるの智も、守器(シュキ)を失わず」(戦国策) *水を汲むしか能のない者でも、あずかった器(瓶)はなくさないという意味。  *「挈瓶之智(ケッペイ・ケツベイのチ)」
<趙の趙奢>
●権勢家を斥棄(セキキ・セッキ)する:しりぞけすてる
浩渺(コウビョウ)の志 *広々とはるかなさま
<秦の白起>
●良臣は斥疎(セキソ)され・・・
諛諂(ユテン)の小人ども・・・
●心のなかの曠望(コウボウ)を失い・・・  *曠望:広く眺めわたす、遠くをながめる
<秦の范雎>
余贏(ヨエイ)にあずかる・・・
●大きな沓雑(トウザツ)をひきおこし・・・ ≒雑沓・雑踏
●「馬車に乗る」とは、車中に立つということ。乗ってから坐るようにはつくられていない。例外:安車(アンシャ):老人と女子用。
<秦の呂不韋>
●賈人(コジン):賈人=商人と訳されるが、正確にいうと賈人と商人はちがう。賈人:店舗をもってあきないをする人、商人:売り歩く人
●醒窹(セイゴ)させる
●空質(クウチ)を抱く・・・空しい人質で役に立たないという意味のよう・・・
<秦の王翦>
●斗食(トショク):一日に一斗の秩をうける賤吏
●克捷(コクショウ)する
●佯敗(ヨウハイ)する
●慍怒(ウンド)する
●憂懾(ユウショウ)を深める  :懾 ショウ、おそ・れる
●肉を委(イ)して餓虎の(ケイ)に当たる *飢えた虎の通り道に肉をおく・・・必ず食べられてしまう意・・・

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