漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

🎶🎶🎶 年末ご挨拶 with レオン 🎶🎶🎶  1231

2015年12月31日 | ペット猫(レオン)
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●今年も1年、ご愛読、ありがとニャ。カラーも外れて、庭も見られるようになったニャ。(右は以前の治療中の写真ニャ)

●前は、水も飲みづらいし、ごはんも食べづらかったのニャ~(´-ω-`)今は、満足、顔も洗えるニャン🎶🎶🎶

●ふう~っ、きっもちいいニャ~(^^♪    (ギロリンチョ・・・時々、精悍な目つきで睨むレオン・・・)

●最近のお気に入りの場所・・・ぬくぬく、ヌクヌク、ぬくぬく・・・

●布団の上でもベッドでもない・・・卓上炬燵のカバーのうえ、膝の上で、炬燵の暖かさも伝わってきて、極楽極楽・・・ちょっとおおお、ボードに手がとどかんよおおおお((+_+))

●ということで、今年もレオンともども、無事、歳を越せそうです(^^♪
●皆様も良いお年をお迎えください👍👍👍
●来年もよろしくお願いいたします👍👍👍

・・・・・・・・・・ 🐑(2015) から   →  🐵(2016) へ ・・・・・・・・・・・・・・・・
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漢検1級 27-③に向けて その92  悖 怕

2015年12月31日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その92 >
●真冬の特訓・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第10回までを公開中。
●アっという間の、臘尾、臘日・・・。今年もご愛読?、ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
●それにしても良くほぼ毎日続けてきたもんだ・・・いつまで続くことやら・・・。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<悖:ハイ、ボツ、もと(る)、みだ(れる)、さか(ん)>
・第2版の音訓・・・「さか(ん)」以外は載っている。「さか(ん)」は意味のほうに書いてある。熟語も「悖然(ボツゼン)」。
・「悖然」意外に、「悖逆(ハイギャク)」「悖礼(ハイレイ)」「悖戻(ハイレイ)」「狂悖(キョウハイ)」「老悖(ロウハイ)」「悖乱(ハイラン)」・・・「もとる、みだれる」の意味での熟語が載っている。・・・これらはすべて「ハイ」読み。
・ただし、漢検第2版では、音による意味分けはしてありません。
・各辞典によれば、
 「ハイ」・・・もとる、みだれる
 「ボツ」・・・(「勃」に通じるということで)さかん、急に
 と、意味分けをしています。
・ただ、「狷悖」・・・これは「ケンボツ」(大漢和、大字源、字通) *漢字源には本熟語掲載なし。
・「狷悖(ケンボツ)」=片意地で道理にさからうこと ←大漢和も大字源も字通も、意味分けしているにもかかわらず、読みが「ボツ」って、おっかしいんじゃないのう(ーー)・・・この辺が、漢字の世界のよくわからないところ。「ボツ」は慣用音らしいから、こう読んじゃって、そのままになっているのかしらん(ーー) 出ないとは思うけど、ちょっと注意。
<怕:ハ、ハク、おそ(れる)>
・音訓すべてあり。熟語はナシ。当て字で、<怕癢樹(さるすべり)>。「怕(おそ)れる」。音による意味分けもないが、意味で「①おそれる、こわがる ②しずか、心やすらか」。・・・意味の②は訓読みには無いじゃないか!!
・大字源・大漢和では音分けあり・・・(漢字源には「ハク」音なし)
 「ハ(漢音)」=おそれる、はじる、はずかしがる・・・・「怕畏」「怕怯」「怕驚」「怕羞」「怕婦(ハフ)(=嫉妬深い妻をおそれる)」・・・
 「ハク(漢音)」=しずか、やすらか、無為、無欲のさま・・・「怕乎(ハクコ)=何もしないさま」=「怕兮(ハクケイ」 *「兮(ケイ)」は対象外漢字、漢文の助字の一つで語調をととのえるための字。
・ついでに、
「怕癢花(ハヨウカ)」=さるすべり・百日紅、「怕癢(ハヨウ)」=こそばゆい、くすぐったい 
という熟語もありました。
<2017.7.20追記>
「怕懼」「懼怕」
 *大字源では、
  ・「怕」の項では、「怕懼(ハク)」=おそれる。怕怯(ハキョウ)。
  ・「懼」の項では、「懼怕(クハク)」=おそれる。怕も、おそれる。(なお、下つき熟語で「怕懼(ハクク)」となっている。)
 となっており、大字源の中でも「怕」の音読み分けが明瞭になされているわけではなさそう・・・。

 *他の辞典やネットなどでは「怕懼(ハク)」「懼怕(クハ)」の読みとなっているものもあるようである。こちらの方が読みとしては統一性があるような気がするが・・・いずれにしろ、どっちで読んでも良さそうだが、「怕(ハ)」で読んでおいたほうが無難な気はする・・・

👍👍👍 🐑 👍👍👍
 
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山田 康弘 「つくられた縄文時代 日本文化の原像を探る」

2015年12月31日 | 読書
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●これも11月下旬の新刊(新潮選書)、さすがにこの種の本はすぐ借りる人はいないらしく、新刊購入依頼・発注して、すぐ借り出せた🎶
●著者は国立歴史民俗博物館研究部の教授。
●タイトルが面白そうだったので衝動発注しちゃってゴメンね、我孫子図書館さん・・・でも、良い本でしたよ(^^;)
●一応、やはり学術書だったので、専門的なところが随所にあって、ちょっと読み進みづらかった・・・しかも「十行倶下」方式の読み方だし。
●でも、縄文時代のとらえ方が
 ①私が中高生のころ受けた授業内容とはかなり異なっている・・・教科書レベルでも。
 ②「つくられた・・・」というのは明治以降の“政治的”命名、唯物史観が根底にあった?・・・
 ③最後の死生観は面白かったです・・・縄文のころからの「円環的死生観(回帰・循環・再生)」と「系譜的死生観」・・・最近は、前者(直葬や散骨など)の傾向に戻ってきているというお話・・・興味深かった。
●私の興味のある弥生以降の古代史に先立つ時代で、しかも考古学的な考証に基づくお話だったので、ちょっと疲れた。

👍👍👍 🐑 👍👍👍
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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その10

2015年12月31日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その10」の配信です。奮ってご参加ください(^^) 
●今回の難易度・・・
 *やや難:(一)音読み、(四)語選択、(九)故事成語 
 *難  :(八)対義語・類義語
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その10 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.徒に餔啜するなり 
2.慳嗇の輩である 
3.諸式により啐醴す  
4.庭燎、晢晢たり 
5.賤妾 煢煢として空房を守る
6.蔚として曇曇として其れ杳靄たり  
7.栞木をもって道標となす 
8.内史、王の八枋の法を掌る 
9.白賁を以て自然に帰る 
10.噁噁と鳥が鳴く  
11.隣家の鞭筍 牆を過ぎて来たる    
12.風を含みて翠篠は娟娟として浄し 
13.心底、怛怛とす  
14.盈盈たる楼上の女、皎皎として窓牖に当たる 
15.痛棒を喰らい、嚬呻す 
16.芳馨を折りて思う所に贈らんとす 
17.乱囃裡に、退場する  
18.札札として機杼を弄す 
19.我を生むも力を得ず 終身 両つながら酸嘶す 
20.盛夏、雑英、卉然たり  
21.はウイルスによる急性伝染病だ 
22.「ああ、なんということを!」と
23.鷹がにつく  
24.弦で指を傷つけないようにを用いる 
25.天子にえる意がある  
26.お気持ちにえば幸いです
27.の木は熊野の神木とされている
28.い話を聞かされる  
29.書物のの紐を解く 
30.く亨る  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.寒さで手足がカジカむ 
2.ソギ板で屋根を葺く  
3.カケヒから落ちる水音には風情がある
4.コンニャクで石垣を築く
5.シソウ膿漏になってしまった
6.大根にが立ってしまっている
7.長雨が降り続くバイリンの季節は鬱陶しい
8.世界をシンカンとさせる事件が起きた
9.図書をカンカに蔵める
10.「カンカ孤独」とは、身寄りのない、頼る者のない状態をいう
11.高楼から近隣をカンカする
12.忝くもコンコンと諭された
13.コンコンと泉がわき出る
14.鶴、キュウコウに鳴く
15.実践キュウコウする

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.エソで蒲鉾をつくる
2.ムロはヒノキ科の常緑樹で「杜松(ねず)」の古名である
3.ブナ科の“クヌギ”という漢字は国字以外にも幾つかある。
4.古来、チドリは冬鳥とされている
5.シャクな話に辟易する

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.込み入って煩雑なこと、また往来が激しいこと
2.言語・風俗などのいやしいこと
3.心にとげのある悪人をたとえていう語
4.困窮すること。不遇。不運。
5.他人の仕事を受け継ぐことの謙譲語
<語群>
(かんか、ききょく、ぞくちょう、ひり、はり、しょうけい、きょくしん、ぼうご)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30) 
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.耆婆(  ) 
2.イ.阿爺(  ) 
3.ウ.晏嬰(  )
4.エ.夷蛮(  )
5.オ.烏兔(  )
6.カ.(  )托生 
7.キ.(  )鼓瑟 
8.ク.(  )一闢
9.ケ.(  )舂雨
10.コ.(  )棘句
<語群>
(そうそう、こうう、あがん、こうしょう、いっこう、いちれん、がいふう、こきゅう、へんじゃく、じゅうてき、)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.人の好みに合わないことをするたとえ
12.事の善悪にかかわらず行動や運命をともにすること
13.古代中国の2人の名医の名。名医の代名詞。
14.物事の見分けのつかない愚か者のこと
15.陰と陽が消長するさま

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.漏蘆 2.竹根蛇 3.高襟 4.纈草 5.椿象 6.女衒 7.底翳 8.哨吶 9.天柱 10.乾酪

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.曩懐 ― 2.曩しい
イ.3.攬統 ― 4.攬べる 
ウ.5.攤書 ― 6.攤く
エ.7.擣碪 ― 8.擣く
オ.9.掏択 ― 10.掏ぶ

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.晨暾 2.暘谷 3.晨明 4.劈頭 5.爛酔
<類義語>
6.畿内 7.紳商 8.属官 9.累世 10.乾坤 
<語群>
(ふうさい、らっき、たいこ、えきよう、えんし、ぐうこく、びくん、かんちゅう、かしょう、とうび)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.匕首にツバ 
2.天下シドウを以て交わる  
3.貌にはキョウを思う 
4.リョオウの枕 
5.センキョウの望     
6.病はショウユに加わる 
7.インに備わるのみ
8.西施にトウトツす  
9.ゾウカ小児のために苦しめらる  
10.尸禄 殃を貽し、フジョウ 悔を招く 

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「・・・市九郎とお弓は、江戸を逐電してから、東海道はわざと避けて、人目を忍びながら、東山道を上方へと志した。市九郎は、主殺しの罪から、絶えず良心の苛責を受けていた。が、けんぺき茶屋の女中上がりの、(1)バクレン者のお弓は、市九郎が少しでも沈んだ様子を見せると、
「どうせ(2)キョウジョウ持ちになったからには、いくらくよくよしてもしようがないじゃないか。度胸を据えて世の中を面白く暮すのが上分別さ」と、市九郎の心に、明け暮れ悪の拍車を加えた。が、信州から木曾の藪原の宿まで来た時には、二人の路用の金は、百も残っていなかった。二人は、窮するにつれて、悪事を働かねばならなかった。最初はこうした男女の組合せとしては、最もなしやすい(ア)美人局を稼業とした。そうして信州から尾州へかけての宿々で、往来の町人百姓の路用の金を奪っていた。初めのほどは、女からの激しい教唆で、つい悪事を犯し始めていた市九郎も、ついには悪事の面白さを味わい始めた。浪人姿をした市九郎に対して、被害者の町人や百姓は、金を取られながら、すこぶる柔順であった。・・・
・・・お弓は殺された女の着物を手に取ると、「まあ、黄八丈の着物に紋(イ)縮緬の襦袢だね。だが、お前さん、この女の頭のものは、どうおしだい」と、彼女は詰問するように、市九郎を顧みた。「頭のもの!」と、市九郎は半ば返事をした。「そうだよ。頭のものだよ。黄八丈に紋縮緬の着付じゃ、頭のものだって、(ウ)擬物の櫛や笄じゃあるまいじゃないか。わたしは、さっきあの女が菅笠を取った時に、ちらと睨んでおいたのさ。(エ)玳瑁の揃いに相違なかったよ」と、お弓はのしかかるようにいった。殺した女の頭のもののことなどは、夢にも思っていなかった市九郎は、なんとも答えるすべがなかった。

・・・浄願寺は、美濃一円真言宗の僧録であった。市九郎は、現往明遍大徳衲の袖に縋って、懺悔の(オ)真をいたした。上人はさすがに、この極重悪人をも捨てなかった。市九郎が有司の下に自首しようかというのを止めて、
「重ね重ねの悪業を重ねた汝じゃから、有司の手によって身を(3)キョウボク(カ)され、現在の報いを自ら受くるのも一法じゃが、それでは未来永劫、焦熱地獄の苦艱(くげん)を受けておらねばならぬぞよ。それよりも、仏道に帰依し、衆生済度のために、身命を捨てて人々を救うと共に、汝自身を救うのが肝心じゃ」と、教化した。
 市九郎は、上人の言葉をきいて、またさらに懺悔の火に心を爛らせて、当座に出家の志を定めた。彼は、上人の手によって得度して、了海と法名を呼ばれ、ひたすら仏道修行に肝胆を砕いたが、道心勇猛のために、わずか半年に足らぬ修行に、行業は氷霜よりも皓(きよ)く、朝には三密の行法を凝らし、夕には秘密念仏の安座を離れず、二行(キ)彬々として(4)カツゼン智度の心萌し、天晴れの知識となりすました。彼は自分の道心が定まって、もう動かないのを自覚すると、師の坊の許しを得て、諸人救済の大願を起し、諸国雲水の旅に出たのであった。・・・
・・・市九郎は、自分が求め歩いたものが、ようやくここで見つかったと思った。一年に十人を救えば、十年には百人、百年、千年と経つうちには、千万の人の命を救うことができると思ったのである。こう決心すると、彼は、一途に実行に着手した。その日から、羅漢寺の宿坊に宿りながら、山国川に添うた村々を(ク)勧化して、(5)ズイドウ(6)カイサクの大業の寄進を求めた。
 が、何人もこの風来僧の言葉に、耳を傾ける者はなかった。
「三町をも超える大盤石を掘り貫こうという風狂人、はははは」と、嗤うものは、まだよかった。「大(ケ)騙りじゃ。針のみぞから天を覗くようなことを言い前にして、金を集めようという、大騙りじゃ」と、中には市九郎の勧説に、迫害を加うる者さえあった。
 市九郎は、十日の間、徒らな勧進に努めたが、何人もが耳を傾けぬのを知ると、奮然として、独力、この大業に当ることを決心した。彼は、石工の持つ槌と(7)ノミとを手に入れて、この大絶壁の一端に立った。それは、一個のカリカチュアであった。削り落しやすい火山岩であるとはいえ、川を圧して聳え立つ(8)エンエンたる大絶壁を、市九郎は、己一人の力で掘り貫こうとするのであった。「とうとう気が狂った!」と、行人は、市九郎の姿を指しながら嗤った。
・・・(9)ケタイの心を生ずれば、只真言を唱えて、勇猛の心を振い起した。一日、二日、三日、市九郎の努力は間断なく続いた。旅人は、そのそばを通るたびに、嘲笑の声を送った。が、市九郎の心は、そのために須臾も撓(たゆ)むことはなかった。嗤笑の声を聞けば、彼はさらに槌を持つ手に力を籠めた。
・・・ 新しい年が来た。春が来て、夏が来て、早くも一年が経った。市九郎の努力は、空しくはなかった。大絶壁の一端に、深さ一丈に近い洞窟が(コ)穿たれていた。それは、ほんの小さい洞窟ではあったが、市九郎の強い意志は、最初の(10)ソウコンを明らかに止めていた・・・」「恩讐の彼方に」(菊池寛)
👍👍👍 🐑 👍👍👍

<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その10 標準解答>
(一)
1.ほせつ(漢検) 2.けんしょく 3.さいれい(*甘酒を飲むこと。「サイ」の場合、なめる・飲む意。) 4.せいせい(*「セイ」は、星の光るさま、白い、ひかるさま) 5.けいけい 6.たんたん(*黒い雲の覆うさま) 7.かんぼく 8.はちへい(漢検2掲載) 9.はくひ(*白い飾り:すべての修飾を去り自然の根源に立ち返ること) 10.あくあく 11.べんじゅん(*竹の根と竹の子) 12.すいしょう(*みどりの篠竹(しのだけ)) 13.だつだつ 14.そうゆう 15.ひんしん 16.ほうけい 17.らんそう 18.きちょ 19.さんせい(*母も子も声を殺して泣く) 20.きぜん(盛んなさま)
21.はしか 22.なげ 23.とや(漢検2) 24.ゆがけ 25.つか 26.かな 27.なぎ 28.めでた 29.ふまき 30.ことごと
(二)
1.悴 2.枌 3.筧・懸樋 4.蒟蒻 5.歯槽 6.鬆 7.梅霖 8.震撼 9.函架 10.鰥寡 11.瞰下 12.懇懇・悃悃 13.滾滾・渾渾・混混 14.九皐 15.躬行 
(三)
1.鱛 2.榁 3.椚 4.鵆 5.癪
(四)
1.旁午(榜午)2.鄙俚 3.枳棘 4.轗軻(坎軻・坎坷 *ただし、「坷」は対象外漢字。) 5.続貂
(五)
問1
1.扁鵲 2.下頷 3.狐裘 4.戎狄 5.匆匆  6.一蓮 7.好竽 8.一闔 9.磑風 10.鉤章
問2
11.キ 12.カ 13.ア 14.イ 15.ク 
(六)
1.ひごたい 2.ひばかり 3.ハイカラ 4.かのこそう 5.かめむし 6.ぜげん 7.そこひ 8.チャルメラ 9.ちりけ 10.チーズ
(七)
1.のうかい 2.ひさ 3.らんとう 4.す 5.たんしょ 6.ひら 7.とうちん 8.たた(×「つ(く)」は不適切) 9.とうたく 10.えら
(八)
1.落暉 2.嵎谷 3.下舂 4.掉尾 5.微醺 6.寰中 7.大賈 8.掾史(漢検2) 9.奕葉 10.覆載
(九)
1.鍔・鐔 2.市道 3.恭 4.呂翁 5.遷喬 6.少愈 7.員 8.唐突 9.造化 10.負乗(過去問に読み問題で文例あり)
(十)
(1)莫連 (2)凶状 (3)梟木 (4)豁然 (5)隧道 (6)開鑿 (7)鑿 (8)蜿蜒 (9)懈怠 (10)爪痕 
(ア)つつもたせ (イ)ちりめん (ウ)まがいもの (エ)たいまい (オ)まこと (カ)さら (キ)ひんぴん (ク)かんげ (ケ)かた (コ)うが 

👍👍👍 🐑 👍👍👍  来年は 🐵🐵🐵 のマークに変更か ・・・🐵🐵🐵・・・
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玉岡かおる 「天平の女帝  孝謙称徳」

2015年12月30日 | 読書
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●書下ろしの11月新刊本・・・図書館に発注していたら珍しくすぐ購入してもらえて、しかも、すぐ借り出せた(^^)ラッキー🎶
●著者は、2009年「お家さん」で織田作之助賞ってのを受賞した女性作家さんでした。はじめての歴史小説ということ・・・。
●新聞の新刊案内でタイトルに惹かれて読んだ。
●まあ、面白かったです。最後の女性天皇・称徳天皇が主人公といえば主人公なのだが、称徳天皇が死んだところから物語が始まったのにはビックラした。その後、傍に仕えていた女官・和家広虫を中心に物語は展開していき、ところどころに称徳天皇の生前の内容が浮き彫りになってくるという持っていき方・・・ちょっと変わったストーリー展開でした。
●作家も女性、物語の主人公「称徳天皇」や広虫も女性・・・女性の視点ならではの考え方も鏤められていて、楽しく読めました。

👍👍👍 🐑 👍👍👍
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漢検1級 27-③に向けて その91 晢  找

2015年12月30日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その91 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第9回までを公開中です。奮ってご参加ください。
*なお、限の良い第10回目は、これも限の良い、明日、臘日の午前6時に配信する予定です。お楽しみください(^^)
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<晢:セツ、セイ、あき(らか)、かしこ(い)>  *「晢」=「晣」です。似たようなに字の「」「晰」と混同しないように👍
・音訓すべてあり。音による意味分けナシ。掲載熟語「晢晢」、「昭晢(ショウセツ)」。意味:あきらか、あかるい、また、かしこい。
・漢字源、大字源、大漢和、字通を読むかぎり、どうも、音による意味分けはあるような、ないような・・・。
 「セイ」=星が明るく輝くさま(漢字源)、星の光るさま(字通)、白い、星の光るさま(大漢和)
 「セツ」=あきらか、あかるい(漢字源)、明らか(=さとい)(大漢和)・・・
 *大字源は意味分けしていない。
・「晢晢」・・・これは、みんな「セイセイ」となっている。文例:「明星、晢晢たり」「庭燎、晢晢たり」
・「昭晢」・・・漢検は決め打ちで「ショウセツ」としている。大漢和・漢字源・字通は「ショウセツ」で同じ。大字源は「ショウセイ・ショウセツ」両読み。
・漢検が「晢晢」に読みを振っていないところをみると、他の辞典では「セイセイ」でなく「セツセツ」としているものもあるのかも(ーー)
・一応、この2熟語は、それぞれ、「セイセイ」、「ショウセツ」と分けて覚えておいた方が良さそう・・・。
・他に、字通に、「明晢=明らか、「晢明に事を行う」」「目晢」なんて、熟語や説明がありました。かしこい(=あきらか)とかいう意味かもしれません。
<找:カ、ソウ、さおさ(す)、たず(ねる)>
・訓読みで、「找(さおさ)す」で出題されましたね・・・今度は「找ねる」で出るかも(^^)
・第2版には音訓すべてあり。かつ、音による意味分けもあり。でも、掲載熟語はナシ・・・。
 「カ」=さおさす、舟をこぐ
 「ソウ」=たずねる、たずねさがす →「找人(ソウジン)」=人をさがす、「找事(ソウジ)」=職を求める、口をさがす。「找字(ソウジ)」=字をさがす=字を引く・・・などなど。
・過去問だったか、問題集だったか・・・「找給(ソウキュウ)」なんて読みで出てましたが、この「ソウ」は「給与をさがす」ではなくて(^^;)、「不足する経費をおぎなう」という意味。「ソウ」音には上記の漢検の意味分けのほか、「不足をおぎなう」という意味もあります。

👍👍👍 🐑 👍👍👍
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漢検1級 27-③に向けて その90 柤 柮

2015年12月30日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その90 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第9回までを公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<柤:サ、てすり>
・これは調べるのに時間がかかったあ~(ーー)
・第2版は「意味①さんざし(山査子)、バラ科の落葉低木。意味②てすり」とだけ・・・。
・大字源・字通には「柤」の字そのものの掲載なし。大漢和にも「てすり」の意味なし・・・漢字源もこの字(最初は)見当たらず・・・。
・で、仕様が無いので、“捜索”範囲を広げて、他の辞典に当ってみたら、(「さんざし」以外の意味で「てすり」という意味があるのかどうかを探したら)
 「新明解・現代漢語辞典」(三省堂)・・・「木の囲い、さく」
 「漢語新辞典」(大修館)・・・「せき」
と、あったが、益々わからんくなってきた・・・他の(図書館にある)漢和辞典にはこの字なし。
・で、もう一度、大漢和と漢字源を目を皿のようにして読んだら、
「大漢和」・・・「①門におく木製の遮蔽物 ②いせき・・・」という意味説明あり
「漢字源」・・・(「柤」の字を発見!)「①山柤(サンサ)=木の名。さんざし」、②手すりやせきなど、物をさえぎり止める木の柵、③かす(渣)」という表記を発見した。・・・漢字源をよくよく見ればもっと早く解決していた!!
・だけど、漢字源以外は、なんで「てすり」という訓になるのか、全然わからんよね(大漢和の①は意味を敷衍すれば「てすり」などの意味にもなることはわかるけど・・・)。どうやら、いつのまにか、「木の柵」のことが「てすり」となったみたいですねえ・・・。
・今までは、ムリヤリ、意味も分からずマル暗記で「てすり」と覚えていたけど、やっと理解が深まった👍これも労多くして稔り少なし・・・こんなの、おそらく、出ないだろう(^^;)
<柮:トツ、きれはし、たきぎ>・掲載熟語「榾柮(コツトツ・ほた)」だって・・・「ほた」は当て字ではないの? 「<榾柮(ほた)>」としないといけないのではないか。だとしたら、巻末にも当て字で載せておいたらどうなの???
・訓読みでは「きれはし、たきぎ」とはなってませんでした。意味のほうで「きれはし、ほた、たきぎ」・・・なんでなんだろうねえ(ーー)

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漢検1級 27-③に向けて その89 櫟 棹 椒 梠

2015年12月29日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その89 >
●今日の池袋のバス炎上・・・車体に「Boso Express」と書いてあった(^^;)・・・ローマ字表記はやめた方が良いと思う(^^)
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第9回までを公開中です。奮ってご参加ください。
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●追加補筆のお知らせ・・・「櫟釜」・・・漢字源で「櫟(ロウ)」と読んでいる例がありましたので、以下のとおり補筆しました。
ー新・手賀沼散歩 1205(2014年)ー
●「櫟:レキ、ロウ、くぬぎ、いちい、こす(る) 」
くぬぎ・いちい:櫟社(レキシャ)櫟樗(レキチョ):不材の木、櫟散(レキサン):役立たず=樗櫟散木(チョレキサンボク)
こす(る):櫟釜(レキフ):釜の底をこする  *2015.12.29追加補筆 漢字源は「櫟釜(ロウフ)」と読んでいる。
この「櫟釜」には、漢の高祖の故事があります。以前、ご案内した「戛羹」(カッコウ・あによめ)の故事と同じ:漢の高祖(がまだ高祖になっていない若いとき・・・)が友達・賓客を連れてきて飲食しようとしたら、嫂が羹をつくる真似をして釜をこすって嫌がらせをしたという故事。客は帰るし、高祖はそれを深く怨みに思ったという故事。」
・ちなみに、漢字源によれば、この「ロウ」音、「こすってガリガリと音を立てる」意味だそうなので、漢字源の方が分かりやすい気がする。ま、漢音(レキ)と呉音(ロウ)の違いだけかも知れないが・・・。
●漢検漢字辞典第2版から・・・
<棹:タク、トウ、さお、さおさ(す)>
・音訓すべてあり。「棹歌(トウカ)」=櫂歌(トウカ)=船頭の舟歌
ただし、「タク」音に当たる意味説明なし。「タク」は「つくえ」などの意味あり(大字源・漢字源)
・「タク」に対応する熟語・・・「棹案(タクアン)」=几案(キアン)  *「棹」は「卓」の俗用らしい。
<椒:ショウ、はじかみ、かぐわ(しい)、みね、いただき>
・音訓すべてあり。「胡椒」「山椒」「椒酒」の熟語掲載あり。
・このうちの、「山椒(サンショウ)」・・・ミカン科の落葉低木のことなんだろうけど・・・
・訓にあるとおり、「みね、いただき」という訓・意味もある。
「山椒」=山巓=山頂(大字源)・・・という同義語もありうる(^^)
<梠:リョ、ロ、のき、ひさし>
・音訓すべてあり。熟語として「屋梠」「梁梠」とあるも読みが(例によって)振っていない(ーー)
・たぶん、漢字源では「屋梠(オクロ)」となっているから、「・・・リョ」で表記できなかったのか・・・。
・「屋梠(オクリョ・オクロ)」・「梁梠(リョウリョ・リョウロ)」と、なぜ、両読みで載せないのか(ーー)
・もっとも、出題されたら、私は「・・・リョ」と書きますけどね(^^)。ちなみに、「リョ」(漢音)、「ロ」(呉音)。

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漢検1級 27-③に向けて その88 槭 棕

2015年12月29日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その88 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第9回までを公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<槭:セキ、シュク、かえで、か(れる)>
・第2版に音訓すべてあり。掲載熟語などは、当て字の<槭樹(かえで)>と、「槭(かえで)」「槭然」(読みナシ)。
・意味は、①かえで(木の名) ②かれる、しぼむ、「槭然」
・なぜ、「槭然」に読みが振ってないか・・・
・大漢和・大字源も漢字源もほぼ同様の音による意味分けをしている・・・(漢検2はナシ)
 「セキ(慣用音)、シュク(漢・呉音)」=木の名・・・“かえで”など  *ほかに「シュウ、シュ」音あるも、この際、無視。
 「サク、シャク(呉音)」=木の葉が落ち、枝ばかりになったさま。
・各辞典では、
 「槭樹(セキジュ)」=かえで 
 「槭然(セキゼン)」(大漢和)=草木の枯れ凋んでいるさま *意味から云ったら「サクゼン」が適当と思うが、大漢和は慣用音で「セキ・・・」としているのか・・・。
 「槭槭(サクサク)」(大字源・大漢和)=木の葉の落ちる音  *以前、音訓読みで「セキセキ」と書いたが、「サクサク」の誤りかも。(当時の記事には訂正済み)
・と、このように、本来は「セキ」と「サク」の使い分けがあってしかるべきなのに、大漢和が「セキ」と「サク」の両方を、漢検の意味②の「かれる、しぼむ」に使ってしまっているから、「槭然」に読みを振れないのかもしれない・・・「セキゼン」でも「サクゼン」でもOKだと思う。ただし、「サク」音は現行音には無いので、「セキゼン」としておいた方が無難といえば無難か・・・。
・じゃ、「槭槭」って音読みで出たらどうすんだろ(ーー)・・・現行音にない「サクサク」としたら×になるのかな(ーー)「セキセキ」と読んでいる辞典は(すくなくとも4辞典では)無いのだが・・・。
<棕:シュ、ソウ、えだ>
・第2版は音のみ掲載。(訓読みでの「えだ」は載っていない。)意味①:えだ。細いえだ。意味②:植物の「棕梠(シュロ)」に用いられる字。
・これは「棕梠(シュロ)」だけ覚えておけば良いんだろうが、大字源では「シュロ」「ソウロ」「ソウリョ」と3通りの読み方あり。「シュ」は慣用音。「ソウ」は漢音。
・「えだ」の音熟語は見当たらなかったが、大字源に「古訓に“えだ”あり」となってるから、邦語なのかな?
・「棕」の意味=ほっそりしている枝のない木(大字源)、まっすぐな幹や枝(漢字源)・・・だって。漢検とはチト違いますね(ーー)

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その9

2015年12月28日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その9」の配信です。奮ってご参加ください(^^) 
●今回の難易度・・・
 *やや難:(一)音読み、(四)語選択、(五)四字熟語、(八)対義語・類義語
 *難  :(九)故事成語 (十)文章題
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その9 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.茆簷 つねに掃きて静かにして苔無し  
2.渓柴の火は軟らかく 蛮氈は暖かなり   
3.蕨芽は珍にしてやわらかく春蔬を圧す   
4.僻倪より俯瞰する 
5.眩泯により小憩する
6.蒻席に座し、宴を待つ  
7.雲、羃羃たり
8.贔逆の臣に弑される 
9.浜辺で蝸螺を採る
10.山川林沢、四竇に祭る
11.兎は狗竇より入り雉は梁上より飛ぶ 
12.慊慊として帰らんと思い、故郷を恋わん 
13.桓桓たる将軍の麾下に居る
14.玉枹を執りて 鳴鼓を撃つ 
15.中心 悁悁たり 
16.野に死麕有らば白茅もて之を包む
17.捩柁を行い船を転ずる 
18.虎の尾を履む、愬愬たり、終り吉なり 
19.仏堂に幢幡が飾られている
20.嘉峪関に「天下第一雄関」の題額あり
21.れて物も言えない
22.泰然とかな心地でいる 
23.摺はネジバナの異称である 
24.芹を採ってしばらくここにむ        
25.猟で鳥をる 
26.差し出がましいところがなく、誠に、み深い 
27.し、休憩する
28.を供える 
29.の肉を食す
30.を嵌められる 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.片っ端からで斬りにする 
2.木のオウゴで荷を担いで行く  
3.鰹のタタきを食す  
4.波にサラわれて溺れそうになった
5.垣の柘植をセンテイしてもらう 
6.布をいで手巾つくる    
7.バリ讒謗を浴びせられる 
8.ウスヅいて、山の端も暗くなってきた
9.弓の矢をぐ  
10.ミテグラを神に奉る 
11.真理の大海は浩として、ガイサイなし 
12.また天災が起るかとキクする 
13.キクたる山道を進む 
14.谷川の水がソウソウと流れる 
15.彼だけは一応「鉄中のソウソウ」だ 

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.コマイを壁の下地にする
2.スイ臓に疾患がある
3.ハタハタ鍋がおいしい季節だ
4.ハンゾウは湯や水をそそぐ容器で「半挿」とも書く
5.鯣をムシって食べる

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.粗末な僧衣
2.他人の言論・所説を攻撃すること
3.高くそびえるいらか
4.墳墓の異称
5.稲・麦などの根に近い関節から枝分かれすること
<語群>
(ぶんげつ、ふんぞうえ、いっぽうど、ぼうげつ、ばくげき、しょうぼう、うんぼう、びゃくえ)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.竹槍(  )
2.イ.一樹(  )
3.ウ.万邦(  )
4.エ.先苦(  )
5.オ.衣履(  )
6.カ.(  )大悟  
7.キ.(  )馬勃
8.ク.(  )補闕
9.ケ.(  )万里
10.コ.(  )傷枝
<語群>
(ぎゅうしゅう、ほうしょう、せっき、かんねい、しゅうい、ひよう、ひゃっかく、こうてん、へいせん、こうぜん)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.末節にこだわり、本質を台無しにするたとえ
12.国がやすらかに治まっている状態
13.思い定まらないでいるときに一瞬のひらめきから悟りを得ること
14.百姓一揆の事を云う
15.見落としている過失や誤りを見つけて正し補うこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.交喙 2.鶏眼草 3.縮羅 4.鉄刀木 5.柳葉菜 6.虎魚 7.顚蕀 8.鐙靼 9.射翳 10.羊駝

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.姚遠 ― 2.姚か 
イ.3.倥偬 ― 4.偬しい
ウ.5.羈紲 ― 6.紲ぐ 
エ.7.敗衄 ― 8.衄ける
オ.9.駮議 ― 10.駮す

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.昏夕 2.切目縁 3.耄耋 4.自利 5.縫腋
<類義語>
6.便所 7.先君子 8.匹偶 9.昏暁 10.諸侯
<語群>
(こうはい、せんこう、どうかん、けた、くれえん、しょこう、たんぼ、ひゃくへき、かんじょ、けつえき)  

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.輿人輿を成す、即ち人の富貴ならんことを欲す、匠人棺を成す、即ち人のヨウシを欲す・・・
2.輿人輿を成す、即ち人の富貴ならんことを欲す、匠人棺を成す・・・棺を鬻ぐ者は歳のエキせんことを欲す
3.上、目を用うれば、下、カンを飾る 
4.出でては能く功を勤め、入りては能くケンタイす 
5.サイショク定まらず  
6.シカツの計   
7.ダンセツの扇 
8.シンは媒に因らず   
9.髪を截りヒンを延く  
10.フセイ半日の閑   

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「山路を登りながら、こう考えた。
 智に働けば角が立つ。情に棹せば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、(ア)画が出来る。
・・・苦しんだり、怒ったり、騒いだり、泣いたりは人の世につきものだ。余も三十年の間それを仕通して、飽々した。飽飽した上に芝居や小説で同じ刺激を繰り返しては大変だ。余が欲する詩はそんな世間的の人情を鼓舞するようなものではない。俗念を放棄して、しばらくでも塵界を離れた心持ちになれる詩である。いくら傑作でも人情を離れた芝居はない、理非を絶した小説は少かろう。どこまでも世間を出る事が出来ぬのが彼らの特色である。ことに西洋の詩になると、人事が根本になるからいわゆる詩歌の純粋なるものもこの境を解脱する事を知らぬ。どこまでも同情だとか、愛だとか、正義だとか、自由だとか、浮世の(1)カンコウバにあるものだけで用を弁じている。いくら詩的になっても地面の上を馳けてあるいて、銭の勘定を忘れるひまがない。シェレーが雲雀を聞いて嘆息したのも無理はない。
 うれしい事に東洋の詩歌はそこを解脱したのがある。・・・垣の向うに隣りの娘が覗いてる訳でもなければ、南山に親友が奉職している次第でもない。超然と出世間的に利害損得の汗を流し去った心持ちになれる。「独り(2)ユウコウのうちに坐し、琴を弾じて、(イ)復、長嘯す、深林人知らず、明月来りて相照らす。」ただ二十字のうちに優に別乾坤を建立している。この乾坤の功徳は「(ウ)不如帰」や「金色夜叉」の功徳ではない。汽船、汽車、権利、義務、道徳、礼義で疲れ果てた後のちに、すべてを忘却してぐっすり寝込むような功徳である。
(注)カンコウバ:明治・大正時代、多くの商店が組合を作り、一つの建物の中に種々の商品を陳列して販売した所。デパートの発達により衰えた。「カンショウバ」ともいう。
・・・二十世紀に睡眠が必要ならば、二十世紀にこの出世間的の詩味は大切である。惜しい事に今の詩を作る人も、詩を読む人もみんな、西洋人にかぶれているから、わざわざ呑気な(3)ヘンシュウを泛べてこの桃源に溯るものはないようだ。余は固より詩人を職業にしておらんから、王維や淵明の境界を今の世に布教して広げようと云う心掛けも何もない。ただ自分にはこう云う感興が演芸会よりも舞踏会よりも薬になるように思われる。ファウストよりも、ハムレットよりもありがたく考えられる。こうやって、ただ一人絵の具箱と三脚几を担いで春の山路をのそのそあるくのも全くこれがためである。淵明、王維の詩境を直接に自然から吸収して、すこしの間までも非人情の天地に逍遥したいからの願い。一つの酔興だ。
・・・会話はこれで切れる。飯はようやく了る。膳を引くとき、小女郎が入口の襖を開けたら、中庭の栽え込みを隔てて、向う二階の欄干に銀杏返しが頬杖を突いて、開化した(4)ヨウリュウ観音のように下を見詰めていた。今朝に引き替えて、はなはだ静かな姿である。俯向(うつむ)いて、瞳の働きが、こちらへ通わないから、相好にかほどな変化を来たしたものであろうか。昔の人は人に存するもの(5)ボウシより良きはなしと云ったそうだが、なるほど・・・人間のうちで眼ほど活きている道具はない。寂然と倚る(6)アジランの下から、蝶々が二羽寄りつ離れつ舞い上がる。途端にわが部屋の襖はあいたのである。襖の音に、女は卒然と蝶から眼を余の方に転じた。視線は毒矢のごとく空を貫いて、会釈もなく余が眉間に落ちる。はっと思う間に、小女郎が、またはたと襖を立て切った。あとは至極呑気な春となる
・・・空しき家を、空しく抜ける春風の、抜けて行くは迎える人への義理でもない。拒むものへの面当てでもない。自ずから来りて、自から去る、公平なる宇宙の(エ)意である。掌に顎を支えたる余の心も、わが住む部屋のごとく空しければ、春風は招かぬに、遠慮もなく行き抜けるであろう。
踏むは地と思えばこそ、裂けはせぬかとの気遣いも起る。戴くは天と知る故に、稲妻の米噛(こめかみ)に震う怖れも出来る。人と争わねば一分が立たぬと浮世が催促するから、火宅の苦は免かれぬ。東西のある乾坤に住んで、利害の綱を渡らねばならぬ身には、事実の恋は讎である。目に見る富は土である。握る名と奪える誉れとは、小賢しき蜂が甘く醸すと見せて、針を棄て去る蜜のごときものであろう。いわゆる楽しみは物に着するより起るが故に、あらゆる苦しみを含む。ただ詩人と画客がかくなるものあって、飽くまでこの待対世界の精華を嚼んで、徹骨徹髄の清きを知る。霞を(7)サンし、露を(オ)嚥み、紫を品し、紅を評して、死に至って悔いぬ。彼らの楽は物に着するのではない。同化してその物になるのである。その物になり済ました時に、我を樹立すべき余地は茫々たる大地を極めても見出し得ぬ。自在に泥団(でいだん)を放下して、破笠裏に無限の青嵐を盛る。いたずらにこの境遇を拈出するのは、敢えて市井の銅臭児の鬼嚇して、好んで高く標置するがためではない。ただ (カ)這裏の福音を述べて、縁ある衆生を(キ)麾くのみである。有体に云えば詩境と云い、画界と云うも皆人々具足の道である。春秋に指を折り尽して、白頭に(8)シンギンするの徒とといえども、一生を回顧して、 (9)エツレキの波動を順次に点検し来るとき、かつては微光の臭骸に洩れて、吾れを忘れし、拍手の興を喚び起す事が出来よう。出来ぬと云わば生甲斐のない男である。
心ほうしんと無邪気とは余裕を示す。余裕は画において、詩において、もしくは文章において、必須の条件である。今代芸術の一大(ク)弊竇は、いわゆる文明の潮流が、いたずらに芸術の士を駆って、拘々(くく)として随処に(10)アクセクたらしむるにある。裸体画はその好例であろう。都会に芸妓と云うものがある。色を売りて、人に媚びるを商売にしている。彼らは嫖客に対する時、わが容姿のいかに相手の瞳子(ひとみ)に映ずるかを顧慮するのほか、何らの表情をも発揮し得ぬ。年々に見るサロンの目録はこの芸妓に似たる裸体美人を以て充満している。彼らは一秒時も、わが裸体なるを忘るる能わざるのみならず、全身の筋肉をむずつかして、わが裸体なるを観者に示さんと(ケ)力めている。
 今余が面前に娉婷(ひょうてい *原文ルビのまま)と現われたる姿には、一塵もこの俗埃の眼に遮ぎるものを帯びておらぬ。常の人の  (コ)纏える衣装を脱ぎ捨てたる様と云えばすでに人界に堕在する。始めより着るべき服も、振るべき袖も、あるものと知らざる神代の姿を雲のなかに呼び起したるがごとく自然である。・・・」「草枕」(夏目漱石)  (注)娉婷(ホウテイ):美人の事

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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その9 標準解答>
(一)
1.ぼうえん 2.ばんせん 3.けつが 4.へいげい(漢検2 *城のひめがきのこと) 5.げんべん(漢検2よみ *「げんびん、げんめん」という読みもある。) 6.じゃくせき(*蒻(がまのめ)で編んだむしろ。がまのめのときは「ジャク」音) 7.べきべき 8.ひぎゃく 9.らら 10.しとく 11.くとう 12.けんけん 13.かんかん 14.ぎょくふ 15.えんえん 16.しきん 17.れつだ(*字通のみ「レイダ」 「レツ」音にねじる意あり。「レイ」は“ばち(撥)”の意。) 18.さくさく(*「サク」音の場合、「おそれる、びくびくする」意。) 19.どうばん (仏用語は濁音となる) 20.かよくかん
21.あき 22.しず 23.もじ 24.つまばさ 25.と 26.つつし 27.しば 28.ひもろぎ 29.こひつじ 30.あしかせ
(二)
1.撫(拊・捫) 2.朸 3.叩(敲・扣) 4.攫 5.剪定 6.接 7.罵詈 8.舂 9.矧 10.幣 11.涯際 12.危懼 13.崎嶇 14.淙淙 15.錚錚
(三)
1.榀 2.膵 3.鱩・鰰 4.楾 5.毟・挘
(四)
1.糞掃衣 2.駁撃(駮撃) 3.雲甍 4.一抔土 5.分蘖
(五)
問1
1.蓆旗 2.百穫 3.咸寧 4.後甜 5.弊穿 6.恍然 7.牛溲 8.拾遺 9.鵬霄 10.庇葉
問2
11.コ 12.ウ  13.カ 14.ア 15.ク
(六)
1.いすか 2.やはずそう 3.しじら 4.たがやさん 5あかばな 6.おこぜ 7.くさすぎかずら 8.みずお 9.まぶし 10.ラマ
(七)
1.ようえん 2.はる 3.こうそう 4.せわ 5.きせつ 6.つな 7.はいじく 8.くじ 9.はくぎ・ばくぎ 10.といただ
(八)
1.曙更 2.榑縁  3.童丱 4.化他 5.闕(欠)腋 6.灌所・閑所 7.先考 8.伉配 9.旦暮 10.百辟
(九)
1.夭死 2.疫 3.観 4.献替 5.采色 6.止渇 7.団雪 8.親 9.賓 10.浮生
(十)
(1)勧工場 (2)幽篁 (3)扁舟 (4)楊柳 (5)眸子 (6)亜字欄 (7)餐 (8)呻吟 (9)閲歴 (10)齷齪
(ア)え (イ)また (ウ)ほととぎす (エ)こころ (オ)の (カ)しゃり (キ)さしまね (ク)へいとう (ケ)つと (コ)まと 

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弁正の歌

2015年12月28日 | 古代史
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<この記事は漢検1級とほとんど関係ありません・・・最初はちょっと関連していますが・・・>

●ブログ開設当初から作成しておいたカテゴリー「古代史」に書き込みを開始しています。
●私事の単なるメモ帳のようなものですので、興味のない方はスルーしてください。
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●「唐から見た遣唐使 -混血児たちの大唐帝国ー」(王 勇 著)から・・・本の概略・感想などは「読書」カテゴリー参照。
・先の2書にも頻繁にでてくる留学僧くずれの「弁正(ベンショウ)」・・・玄宗皇帝と昵懇。その二子の内の一子は「秦 朝元」で、奈良朝に仕えて出世した人物・・・
・この弁正はこのへんの唐との関連を語る中では欠かせない重要人物・・・仲麻呂とも相当の関係があったと推測される。
・それはともかく、上記著作のなかに、弁正の作った望郷の歌(漢詩)というのが2首、「懐風藻」にある、ということで載せられていたが、
 ①「唐にあって本郷を憶う」
  日の辺りに日の本を瞻(なが)め 雲の裏に雲の端を望めり
  遠く遊んで遠き国に労(つか)れ 長く恨んで長安に苦しむ
 ②「与朝主人」
  鉦鼓は城闉に沸き 戎蕃は国親に預かる 神明は今の漢主こそ 柔遠して胡塵を静める
  琴歌は馬上の怨みを 楊柳は曲中の春たり ただ関山の月ありて 偏に北塞の人を迎う
・・・これ、ホントに同一人物の詩なのか??? なんか、格調がだいぶ異なるような気がするが・・・。専門家じゃないのでよくわからんが。
・・・「城闉」・・・「闉」なんて、1級以上の漢字がでてきた。他にもあったけど、印象に残る漢字・・・どこかで「闉闍(イント)」というのを紹介したけど、2つ目の熟語・・・1級には役にはたたんが・・・を発見。
・・・古代史関連の本は、(漢検1級程度の知識があると)漢字面でもいろいろと楽しませてくれるから、より一層楽しめる。

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王 勇 「唐から見た遣唐使 -混血児たちの大唐帝国ー」

2015年12月28日 | 読書
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●「講談社選書メチエ」の本(1998年)。著者は1956年中国生まれの大学教授・中華日本学会常務理事(当時)。今は知らない。
●古代史関連で「阿倍仲麻呂」関連の書籍を探していて、見つけた本。ま、著者の立場からしたら学術書“的”な本なのでしょう・・・。
●阿部仲麻呂の事もいくらか書いてあったけど、やはり、青春時代はあまりわかっていないらしい・・・。
●14~20回(学者によって数え方が異なる)に亘る遣唐使時代の、日唐交流を、混血児たちの視点から物した本、学術書というよりも、想像を交えながら、遣唐使と唐の女性との間の交流で生まれた混血児たちのその後の人生(出世あり、没落あり・・・)に思いを馳せながら、事実や根拠も一定示しながらの研究書・・・といったところでしょうか。立場上、「過去例をみない「日中友好」の歴史・時代」ととらえての本ではある・・・。
●当時を想像しながら楽しく読めた。学術書にありがちな堅苦しさはあまり無く、まあ、面白かったと思う。
●古代史関連の本としては、また、借り出して、何度か読み直してみたいと思う本であった。

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漢検1級 27-③に向けて その87 戔 戛 扈

2015年12月28日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その87 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
●音訓整理ノート:漢音・呉音・慣用音などの整理、漢字源&大字源を加えての熟語や音よみの再整理を実行中、ノート5冊のうち、あと1.5冊ぐらいまでになった。しかし、時間にして、アト7日間ぐらいはかかりそう、どうやら年明けに持ち越し確実(図書館は今日から閉館なので)。ちょっと気分悪い・・・。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<戔:セン、サン、ザン、そこ(なう)>
・第2版、音訓すべてあり。熟語なし。意味①すくない、わずか 類:浅 意味②そこなう 類:残 
・辞典を調べても、「戔戔」ぐらいしか無かった・・・けど、これが厄介。
・セン(漢・呉音)、サン(漢音)、ザン(呉音)・・・で、
①「戔戔(センセン)」=①(残り)少ないさま、②明らかにあらわれるさま
②「戔戔(サンサン)」=物の積み重なったさま、数の多いさま
だって(ーー)わっかりづらい!!おまけに、出典が同じ「束帛、戔戔」・・・これで①の意味で解釈している辞典と②の意味で解釈している辞典あり。とっても混乱しまシュ・・・。
・「そこ(なう)」というのは、「残(そこ)なう」とか「賊(そこ)なう」という意味で、「戈+戈、両戈の象で相戦うこと、相残賊すること」(字通)ということだそうです。
<戛:カツ、ほこ、う(つ)>
・第2版、音訓すべてあり。熟語は「戛戛(カツカツ)」「戛然(カツゼン)」:すれあう、うつ、金石のうちあう音 などの意味。
・第2版に載っている、この「戛戛」「戛然」・・・他の辞典には、他に「食い違うさま」という意味がある旨、説明がなされています。戛戛=戛然=齟齬・・・なんて、説明もあります。
・そういえば、どこかの問題集で、同義語の問題で、戛戛=齟齬 なんて問題を作っているところがあったナ・・・。
・この「戛」、漢字源の説明がわかりやすかった・・・
 「(会意)「頁(あたま)と戈(ほこ)」で、かたい頭骨またはかぶとに、武器がカチンとあたることを示す。「戛戛」は、かたいものがカチカチと食い違って当る音の形容」だって👍
<扈:コ、ひろ(い、したが(う)、つきそ(う)、はびこ(る)>
・第2版、音訓すべてあり。熟語は「跋扈(バッコ)」「扈従(コジュウ・コショウ)」と、「ひろい」以外の訓に対応する熟語有り。
・で、「ひろ(い)」に対応する熟語は、「扈扈(ココ)」「扈冶(コヤ)=広大な」というのがありました。例によって、各辞典の説明がマチマチでおもしろい・・・
「扈扈(ココ)」 
 大漢和:①広いさま、心が広いさま ②鮮明なさま、光彩のあるさま ③美しいさま
 大字源:①美しいさま ②広大なさま ③鮮明なさま、光り輝くさま
 漢字源:おだやかなさま、おっとりしたさま
 字 通:広やかなさま
・・・ははははは(^^)

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漢検1級 27-③に向けて その86 圻 垠

2015年12月27日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
手賀沼公園入口辺の四阿・・・
<漢検1級 27-③に向けて その86 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
*今回は相当ややこしい漢字・・・「圻」「垠」「沂」の字・・・3つの漢字それぞれが関連している問題があるので。
<圻:キ、さかい、きし>
・第2版、音訓すべてあり。意味の説明で、
 ①王城の周囲1000里四方の地
 ②きし、さかい、へり 「圻岸」 (← 読みナシ。現行読みなら「キガン」で良いでしょう・・・。)
 ③はて、かぎり 類:垠(ギン)
とある。
・字通は「圻:キ、ギン」で、すべて「キ」読みの熟語・・・「圻界」=境界、圻郊=郊野、圻田=王領地、圻内=王畿の内、圻埒(キラツ)=辺界・・・
・大漢和・大字源・漢字源では「キン、ギン」読みで、
 「ギン」の意味分けで「はて、かぎり =垠」(大字源)。漢字源では、さらに「ギン」の意味の中に「さかい」という意味も含めている。
 で、「はて、かぎり」とか「さかい」という意味での熟語として「無(ムギン)」「界(ギンカイ)」が載っている。
 *厳密には、大漢和・大字源には「さかい」という意味・説明が見当たらないので、「さかい」に対応する熟語の音が何かは不詳・・・。
・要するに、云いたいのは、漢検のいう③の意味の「はて、かぎり 類:垠(ギン)」・・・これはこれで良いとして、この意味に対応する「圻」は(現行音にはないが)、「ギン」と読むと説明すべきなんではないかということ。「類:垠(ギン)」でもあるし、各辞典を見る限り、どうも「圻(ギン)」と読むんじゃないかと思える。
<垠:ギン、かぎり、さかい、きし>
・第2版、音訓すべてあり。音熟語の掲載なし。意味の説明で、
 ①かぎり、さかい、はて 類:圻(キ)!!
 ②きし、ほとり 類:沂(ギ)!!
・①の「圻(キ)」は、上記の説明のとおり、「圻(ギン)*ただし現行音にはない」とすべきではないか。
・②の「沂(ギ)」・・・これは以下のとおり、「沂(ギン)」とすべきではないか。
 *大字源・漢字源ともほぼ以下の内容・・・参考:「沂」の現行読み=ギ、ギン、キ、ふち、ほとり
  「ギン、ゴン(呉音)」=ア.きし、ほとり イ.器物のへり、凹凸 ウ.昔の楽器の名
  「キ、、ゲ(呉音)」=川の名、山名、・・・「沂水(ギスイ)」とか・・・。
 *上記のように、音による意味分けがあるようなので、「きし、ほとり」に対応する「沂」は「ギン」と思われる。
 (注)「沂」の場合は漢検辞典で「ギ」音のところに掲載しているから「・・・類:沂(ギ)」としちゃってるだけなのかも知れないが、それにしてもちょっと不親切というか、全然、意味をなさない記述になってしまっているような気がする。

・・・わかりますか?言いたいこと・・・。ややこしすぎてわからん?・・・そうかもシンナイ(^^;)

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その8

2015年12月26日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その8」の配信です。奮ってご参加ください(^^) *前回と同程度の難度と思いますが、どうでしょうか・・・。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その8 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.壎篪相和す
2.緡緡として愚の如く、昏の如し
3.夥しい流氓が蝟集する
4.草薙禽獮、亦、今だ晩しとせず
5.草薙禽獮、亦、今だ晩しとせず
6.幸いにも余贏にあずかる
7.波浪騰涌し、湯湯焉たり
8.窮巷に起ち、棘矜を奮う 
9.孛彗が尾を曳いて流れる
10.議論回曲牽強にして、其の人の獰狡なるを見るべし
11.数斟にして既に復た酔う
12.虫飛んで薨薨たり
13.によりて忠烈を奮う 
14.萵苣を食す
15.迥路、険にして且つ阻なり
16.酒壜空し 
17.洒如として饗儀を執行する
18.戦国の伯者たり
19.家祭 忘る無かれ 乃翁に告ぐるを
20.烽火 岡巒に被る
21.好いに恵まれた
22.の着物を着る
23.これは見事なの馬だ
24.と旱魃の被害に悩まされた
25.供物を供えて、神をった
26.アキレスのが断裂した
27.梅干を小壜に漬けた
28.あのまで行ってみよう
29.このには貒がいるとのうわさがある
30.このは木から作られている

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.年老いてもカクシャクとしている
2.彼はビョウルイの身にあった
3.地に伏してホフク前進する
4.サゾ、大変な事だったでしょう
5.心身ともにモウロクしてきた
6.原稿を推敲して、文章全体をカイサンする
7.彼の挙措はいつもサッソウとしている
8.実にコウケイに中たった剴切な考えだ
9.シンゲンは戒めとなる短い句だ
10.シンゲンとした境内を散策する
11.身分をセンショウする
12.故人のセンショウを踏まえて、更なる高みをめざす
13.国からショウジを賜ったのは末代までの誉れだ
14.けわしい山がショウジしている
15.ショウジ、休憩とします *「少時」意外の熟語を記載のこと*


(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.シボリ染めは染色法の一つだ
2.反物をシン張りで乾かす
3.エリは定置網漁の一種だ
4.ご提言、シカと承る
5.スバシリは鯔の稚魚だ

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び.1、漢字で記せ。(10)2×5
1.腕前の劣ること
2.君主のお気に入りのそばめ
3.夫婦の縁組  
4.一度出した命令を取消または改めること
5.自分の筆跡・文章の謙譲語
<語群>
(てっかい、たんぴ、ふごう、ないしょう、こんこう、はんかん、ないへい、せつごう)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.篳路(  )
2.イ.星羅(  )
3.ウ.亮遺(  )
4.エ.親近(  )
5.オ.彫虫(  )
6.カ.(  )伉儷 
7.キ.(  )虎踞 
8.ク.(  )溷濁
9.ケ.(  )斂散
10.コ.(  )之竜 
<語群>
(きんかく、えいかい、ぎょうき、らんる、しょうこう、ちょうてき、りょうばん、きふ、くんしゃ、てんこく)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.詩作などで細かな技巧にはしること
12.地形のけわしいさま
13.名を好んで実を好まないたとえ
14.大変苦労してはたらくこと
15.親しく接してその感化を受けること

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.山茶 2.牛皮凍 3.海鼠子 4.玉環菜 5.馬尾藻 6.縮縫 7.沢瀉 8.肌理 9.葉盤 10.牛縻

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.眷恋 ― 2.眷う
イ.3.笞擽 ― 4.擽つ
ウ.5.扞格 ― 6.扞ぐ 
エ.7.馘耳 ― 8.馘る
オ.9.糺問 ― 10.糺す

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.夭逝 2.看経 3.穏座 4.孀婦 5.裨益
<類義語>
6.嘉尚 7.邪悪 8.迅瀬 9.犢鼻褌 10.晴霄
<語群>
(かんとく、そくい、きゅうたん、かんぷ、えんざ、かほう、ふぎん、かれい、へきてん、とどく)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10

1.寧ろ蘭摧玉折を為すも、蕭敷ガイエイと作さず
2.クドウを行く者は至らず
3.酒は天の美禄、天下をイヨウす 
4.コウヤの明後日
5.コソウは移らず
6.チュウサクを帷幄の中に運らし勝を千里の外に決す  
7.ヒツを買い珠を還す  
8.道、を拾わず  
9.ホウテイ、牛を解く  
10.ゴンジャにも失念 

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「・・・妖怪(ばけもの)の世界にあっては、身体と心とが、人間の世界におけるほどはっきりと分かれてはいなかったので、心の病はただちに烈しい肉体の苦しみとなって悟浄を責めた。堪えがたくなった渠は、ついに意を決した。「このうえは、いかに骨が折れようと、また、いかに行く先々で愚弄され哂われようと、とにかく一応、この河の底に栖むあらゆる賢人、あらゆる医者、あらゆる占星師に親しく会って、自分に納得のいくまで、教えを乞おう」と。 渠は粗末な(ア)直綴を纏うて、出発した。
・・・最初に悟浄が訪ねたのは、黒卵道人とて、そのころ最も高名な幻術の大家であった。あまり深くない水底に累々と岩石を積み重ねて洞窟を作り、入口には斜月三星洞の額が掛かっておった・・・洞の奥で(1)キョゴウの背に座った黒卵道人も、それを取り囲む数十の弟子たちも、口にすることといえば、すべて神変不可思議の法術のことばかり。また、その術を用いて敵を欺こうの、どこそこの宝を手に入れようのという実用的な話ばかり。悟浄の求めるような無用の思索の相手をしてくれるものは誰一人としておらなんだ。結局、ばかにされ、哂いものになった揚句、悟浄は三星洞を追い出された。
(注)キョゴウ:大きな海亀
・・・次に悟浄が行ったのは、沙虹隠士のところだった。これは、年を経た(イ)蝦の精で、すでに腰が弓のように曲がり、半ば河底の砂に埋もれて生きておった。悟浄はまた、三月の間、この老隠士に侍して、身の廻りの世話を焼きながら、その深奥な哲学に触れることができた
・・・噂によれば、坐忘先生は常に坐禅を組んだまま眠り続け、五十日に一度目を覚まされるだけだという・・・悟浄が来てから四日めに先生は眼を開いた。すぐ目の前で悟浄があわてて立ち上がり、礼拝をするのを、見るでもなく見ぬでもなく、ただ二、三度瞬きをした。しばらく無言の対坐を続けたのち悟浄は恐る恐る口をきいた。「先生。さっそくでぶしつけでございますが、一つお伺いいたします。いったい『我』とはなんでございましょうか?」「咄(とつ)! ・・・」という烈しい声とともに、悟浄の頭はたちまち一棒を喰らった。渠はよろめいたが、また座に直り、しばらくして、今度は十分に警戒しながら、先刻の問いを繰返した・・・さて、それで厚い唇を閉じ、しばらく悟浄のほうを見ていたが、やがて眼を閉じた。そうして、五十日間それを開かなかった。悟浄は辛抱強く待った。五十日めにふたたび眼を覚ました坐忘先生は前に坐っている悟浄を見て言った。「まだいたのか?」悟浄は謹しんで五十日待った旨を答えた。「五十日?」と先生は、例の夢を見るようなトロリとした眼を悟浄に注いだが、じっとそのままひと時ほど黙っていた。やがて重い唇が開かれた。
「時の長さを計る尺度が、それを感じる者の実際の感じ以外にないことを知らぬ者は愚かじゃ。人間の世界には、時の長さを計る器械ができたそうじゃが、のちのち大きな誤解の種を蒔くことじゃろう。大椿の(2)ジュも、朝菌の(3)ヨウも、長さに変わりはないのじゃ。時とはな、我々の頭の中の一つの装置じゃわい」 そう言い終わると、先生はまた眼を閉じた。五十日後でなければ、それがふたたび開かれることがないであろうことを知っていた悟浄は、睡(ねむ)れる先生に向かって恭々しく頭を下げてから、立去った。・・・
・・・一人の若者が叫んでいた。「我々の短い生涯が、その前とあととに続く無限の大永劫の中に没入していることを思え。我々の住む狭い空間が、我々の知らぬ・また我々を知らぬ・無限の大(4)コウボウの中に投げ込まれていることを思え。誰か、みずからの姿の微小さに、おののかずにいられるか。我々はみんな鉄鎖に繋がれた死刑囚だ。毎瞬間ごとにその中の幾人かずつが我々の面前で殺されていく。我々はなんの希望もなく、順番を待っているだけだ。時は迫っているぞ。その短い間を、自己欺瞞と酩酊とに過ごそうとするのか? 呪われた卑怯者め!その間を汝の惨めな理性を恃んで(ウ)自惚れ返っているつもりか? 傲慢な身の程ほど知らずめ! 噴嚏(くしゃみ)一つ、汝の貧しい理性と意志とをもってしては、左右できぬではないか。」
・・・白皙の青年は頬を紅潮させ、声を(エ)嗄らして叱咤した。その女性的な高貴な風姿のどこに、あのような激しさが潜んでいるのか。悟浄は驚きながら、その燃えるような美しい瞳に見入った。渠は青年の言葉から火のような聖い矢が自分の魂に向かって放たれるのを感じた。・・・
・・・最初の一撃にしくじった妖怪の怒りに燃えた貪食的な顔が大きく迫ってきた。悟浄は強く水を蹴って、泥煙を立てるとともに、(5)ソウコウと洞穴を逃れ出た。苛刻な現実精神をかの獰猛な妖怪から、身をもって学んだわけだ、と、悟浄は(オ)顫えながら考えた。 
・・・隣人愛の教説者として有名な(6)ムチョウコウシの講筵に列したときは、説教半ばにしてこの聖僧が突然饑えに駆られて、自分の実の子(もっとも彼は蟹の妖精ゆえ、一度に無数の子供を卵からかえすのだが)を二、三人、むしゃむしゃ喰べてしまったのを見て、仰天した。慈悲忍辱を説く聖者が、今、衆人環視の中で自分の子を捕えて食った。そして、食い終わってから、その事実をも忘れたるがごとくに、ふたたび慈悲の説を述べはじめた。忘れたのではなくて、先刻の飢えを充たすための行為は、てんで彼の意識に上っていなかったに相違ない。ここにこそ俺の学ぶべきところがあるのかもしれないぞ、と、悟浄はへんな理窟をつけて考えた。俺の生活のどこに、ああした本能的な没我的な瞬間があるか。渠は、貴き訓を得たと思い、(7)ヒザマズいて拝んだ。
・・・蒲衣子(ほいし)の庵室は、変わった道場である。僅か四、五人しか弟子はいないが、彼らはいずれも師の歩みに倣うて、自然の(8)ヒヤクを探究する者どもであった。探求者というより、陶酔者と言ったほうがいいかもしれない。彼らの勤めるのは、ただ、自然を観て、しみじみとその美しい調和の中に透過することである。
「まず感じることです。感覚を、最も美しく賢く洗煉することです。自然美の直接の感受から離れた思考などとは、灰色の夢ですよ。」と弟子の一人が言った。
「心を深く潜ませて自然をごらんなさい。雲、空、風、雪、うす碧あおい氷、紅藻の揺れ、夜水中でこまかくきらめく(9)ケイソウ類の光、(10)オウム貝の螺旋、紫水晶の結晶、柘榴石の紅、螢石の青。なんと美しくそれらが自然の秘密を語っているように見えることでしょう。」彼の言うことは、まるで詩人の言葉のようだった。
 寐たのでもなく、さりとて覚めていたのでもない。悟浄は、魂が甘く疼くような気持で茫然と永い間そこに蹲っていた。そのうちに、渠は奇妙な、夢とも幻ともつかない世界にはいって行った。水草も魚の影も卒然と渠の視界から消え去り、急に、得もいわれぬ蘭麝の匂いが漂うてきた。と思うと、見慣れぬ二人の人物がこちらへ進んで来るのを渠は見た。
 前なるは手に錫杖をついた一癖ありげな偉丈夫。後ろなるは、頭に宝珠(カ)瓔珞を纏い、頂に(キ)肉髻あり、妙相端厳、仄かに円光を負うておられるは、何さま尋常人とならずと見えた。さて前なるが近づいて言った。
 覚えず頭を垂れた悟浄の耳に、美しい女性的な声――妙音というか、梵音というか、海潮音というか、――が響いてきた。
「悟浄よ、(ク)諦らかに、わが言葉を聴いて、よくこれを思念せよ。身の程ほど知らずの悟浄よ。いまだ得ざるを得たりといいいまだ証しせざるを証せりと言うのをさえ、世尊はこれを増上慢とて難ぜられた。さすれば、証すべからざることを証せんと求めた爾のごときは、これを至極の増上慢といわずしてなんといおうぞ。爾の求むるところは、阿羅漢も(ケ)辟支仏もいまだ求むる能わず、また求めんともせざるところじゃ。哀れな悟浄よ。いかにして爾の魂はかくもあさましき迷路に入ったぞ。正観を得れば浄業たちどころに成るべきに、爾、心相(コ)羸劣にして邪観に陥り、今この三途無量の苦悩に遭う。惟うに、爾は観想によって救わるべくもないがゆえに、これよりのちは、一切の思念を棄て、ただただ身を働かすことによってみずからを救おうと心がけるがよい。・・・」「悟浄出世」(中島敦)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その8 標準解答>
(一)
1.けんち 2.びんびん 3.りゅうぼう 4.そうてい 5.きんせん 6.よえい 7.しょうしょう 8.きょくきん 9.はいすい 10.どうこう 11.すうしん 12.こうこう(虫の羽音) 13.えつ 14.わきょ(漢検よみ。「かきょ」も可か) 15.けいろ 16.しゅたん 17.せんじょ 18.はしゃ 19.だいおう 20.こうらん
21.つれあい 22.ひとえ 23.あしげ 24.おおあめ 25.まつ 26.すじ 27.こびん 28.おか 29.むら 30.ふえ
(二)
1.矍鑠 2.病羸 3.匍匐 4.嘸 5.耄碌 6.改刪 7.颯爽 8.肯綮 9.箴言 10.森厳 11.僭称 12.先蹤 13.賞辞・頌辞 14.聳峙 15.霎時
(三)
1.纐 2.籡 3.魞 4.聢 5.鯐
(四)
1.短臂 2.内嬖 3.婚媾 4.反汗 5.腐毫
 (五)
問1
1.藍縷 2.棋布 3.巾幗 4.薫炙 5.篆刻 6.栄諧 7.竜蟠 8.澆季 9.糶糴 10.葉公
問2
11.オ 12.キ 13.コ 14.ア. 15.エ
(六)
1.つばき 2.へくそかずら 3.このこ 4.ちょろぎ 5.ほんだわら 6.いせ 7.おもだか 8.きめ 9.ひらで 10.はなづら
(七)
1.けんれん 2.こいした 3.ちりゃく 4.う 5.かんかく 6.ふせ 7.かくじ 8.みみき 9.きゅうもん 10.ただ
(八)
1.遐齢 2.諷経 3.宴(燕)座 4.鰥夫 5.荼毒 6.過褒 7.奸慝・姦慝 8.急湍 9.触衣 10.碧天 
(九)
1.艾栄 2.衢道 3.頤養 4.紺屋 5.瞽叟 6.籌策 7.櫃 8.遺 9.庖丁(「包丁」でも可かも) 10.権者
(十)
(1)巨鼇 (2)寿 (3)夭  (4)広袤 (5)愴惶(倉皇・蒼惶) (6)無腸公子 (7)跪 (8)秘鑰 (9)珪藻 (10)鸚鵡 
(ア)じきとつ (イ)えび (ウ)うぬぼ (エ)か (オ)ふる (カ)ようらく (キ)にくけい (ク)つまび (ケ)びゃくしぶつ (コ)るいれつ 
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