すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

地震と原発に怯える日本列島

2016年11月23日 | 地震・原発

昨日は夜も明けやらぬ中、福島県沖を震源とするM7.4の地震にビックリです。太平洋沿岸には1メートルを超える津波が押し寄せ、東京電力福島第二原発3号機の使用済み核燃料プールの冷却装置が停止という事態です。

第二原発の4基は東日本大震災から停止ですが、使用済み核燃料の冷却は長期間継続しているため、設備が止まっても制限値のプール水温65度に達するまでは1週間以上の時間があることが伝わってきました。

一方、破壊された第一原発の危険性は格段に大きく、海抜10メートルにある1~4号機とその南側にある建屋には高濃度汚染水が17日時点で合わせて約7万8000トンということで、今回の津波警報で放射能汚染水の処理作業が中断です。建屋にたまる大量の高濃度汚染水の対策もさることながら、数え切れない汚染水タンクは漏れやすい簡易型が今も使われており、タンク一基当たり広島原爆一個分の放射性物質が含まれているという危険性です。

東京電力は汚染水タンクを今年度早期に漏れにくい溶接型へ切り替える予定でしたが、未だに実施されずその耐震性も案じてしまいます。ふと柏崎刈羽原発を抱える刈羽村の品田村長が、選挙前に夕方のBSNローカルTVで「再稼働をしないなら避難計画は必要ない」と言うお粗末な発言を思い出しました。再稼働せずとも核燃料がそこにあること事態が危ういということを再認識せねばならず、地震が起こる度に人々は原発に怯えながら暮らすことを国民全体で考えなければなりません。

(写真は福島第一原発で時事通信社より借用)

今朝は底冷えの寒さで県内の山間地では雪に見舞われ、近郊の里山も白く雪化粧です。昨22日に県庁で予定されていた米山知事と東電幹部との会談は延期になりましたが、福島事故の収束もままならぬ中での再稼働ありきは、いのち軽視の東電エゴに他なりません。

昨夜のNHKEテレ「智恵泉」は、“米百俵の精神”の幕末長岡藩の小林虎三郎でしたので釘付けで、教育は国の根幹で今のこの時代に通じることがいっぱいの番組でした。また先日のドイツ公共放送の『フクシマの嘘』と同じく、フランスFR3放送『フクシマ・地球規模の汚染へ』(約54分)も日本の国民には伝わらない映像で、先月訪れた浪江町を重ねました。http://kingo999.blog.fc2.com/blog-entry-1639.html 

人は同じ悲劇を繰り返さないために、もっと知恵を出し合うことを忘れてはならないと痛感する震える寒さの一日です。明日は関東平野も雪模様のようで、首都圏の皆さまもどうぞお気をつけてお過ごしくださいますよう。