すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

ジェットコースターの頂点

2008-08-30 22:34:29 | Weblog
南オセチアからアフガニスタンそしてついにタイの政治状況が極度の緊張を示している。まるで西から東に危機風が吹いているようだ。紛争が中東やアフリカのものだと考えている人はアジアを旅行してみるとよい。この数年、東南アジアの政治情勢はまるで火山の噴火直前のような情況を示している。リスク要素がそのままリスクの発現に発展しないのは、アジア独特の社会システムの安定性というか、安定化機構というものが作用しているのだろう。今年だけでも、ネパールにおけるマオイストの勝利と王政廃止、ミャンマー・フィリピンの騒擾、これまで逮捕され政治プロセスから排除されてきたアンワル元副首相の復帰、いずれも大混乱をもたらしかねない変化が起こっている。
こうした世界的な政治・社会の変容を受けて無名の候補者が、本命中の本命であったヒラリー・クリントン氏を押しのけて、ついにアメリカ大統領選の民主党候補者となった。
今の情況というものは、まるでジェットコースターのコースの頂点のようなものだ。すべてを見渡すことができるけど、次の瞬間の絵はみとることができない。これからの世界はこうなると思う。世界はそのことをしっていて必死で生き残りをかけて動き出している。一人日本だけが、つかの間の平和を当たり前のことのように鼠の争い。福田総理の能天気な含み顔を見ると、そう思ってしまう。落下していくコースの中でどんな引きつった顔を見せるか見てみたいものだ。

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2 コメント

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政治後進国 (名無)
2008-08-31 07:02:39
首藤先生はなぜか?全く触れられませんけど大分県の教員不正採用には非常に驚きました。以前から教員採用試験や公務員採用試験の不正に関する噂はありましたがこんなに組織的に行われているとはいったい何なのでしょうか?しかも採用取り消しになるのは2008年度採用者だけでそれ以前は証拠不十分でお咎めなし。しかも不正合格者の一部であろう21人の採用取り消し教員は「納得がいかない」と逆切れしてるそうです。裏口教師が大きな顔して教壇に立ってる日本、毎日のように変態教師が逮捕される日本、この国の教育がダメなのは当然ですわな。
かと思えば食品偽装で最初から消費者騙すつもりの詐欺師に「改善命令」とか言ってる脳天気な行政。
政治が貧困な国では全てが腐ってくるようです。
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賄賂、強要そして文化 (首藤)
2008-08-31 22:09:18
正直言って、組織的なしかも大幅の試験成績改ざんが行われていることは驚きでした。しかし、多少の修正や下駄を履かせる行為はほとんどすべての行政採用試験にあると推察しています。その意味で、それが明らかになったことにも驚きました。大分県の事件はそのいみで、まだ我々が知らない何かが背後にあると想像します。実は小生は20年ぐらい前、若手研究者のころにこの腐敗(賄賂+強要)現象の世界的な比較を集中的に研究したことがあり、論文も残っています。賄賂の一番低いレベルは実はその容認文化と密接な関係があり、別にお世話にならなくても、先輩、上司や先生にお中元を贈ったりする文化が腐敗の根底にあります。
また、先進国でも、国によっては賄賂は違法だが、強要された場合は無罪で、小額は「文化」として容認されるというのが結論です。さて、そうなると、教員採用はもとより警察官、自衛隊員、地方公務員、国家公務員、上級職、裁判官などはどうでしょうか???
この国は国全体が腐敗国家と言っても過言でないほど、正義というものが通らない国となってきました。
この問題は談合問題とも接点があります。文化も絡む本質的な問題は別として解決策は、徹底した選考プロセスの透明化と情報公開です。しかし、それをトカゲの尻尾きりに終わらせないには、実に「文化革命」ぐらいのエネルギーが必要と思います。
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