すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

障害者の性について

2009-03-20 22:42:59 | Weblog
三田の障害者福祉会館で、障害者の性問題に取り組んでいるNPOノワールの会合があり、相模原市議で自らも障害者でもあるWさんの呼びかけで参加した。障害者自立支援法施行が次第に障害者や支援者を追い詰めている現状だが、これまでタブー視され語られなかった問題も表面化しだした。パラリンピックなどで車椅子の選手の活躍が賞賛される一方で、若者いや中年まで含め、障害者の性の問題がこれまで真剣に議論されることは少なかったが、こうした問題もようやくカミングアウトするにいたった。現実に自慰行為の介助や、より積極的な性生活のあり方を含め、これまではまったくと言っていいほど、具体的な支援は行われてこなかったといっても過言でなかろう。日本社会の現状で男性障害者がこの領域の解決を求めると、風俗との接点など、必ずしも社会的な理解を得られない問題があろう。それに公的私的な支援をすることにも議論があろう。女性障害者の場合はさらに必要情報が不足していると考えられる。そもそも、障害者は恋愛を含め、一人の人間として、どのような性生活を送ることが可能なのか、行政はどこまで関与すべきなのか、日本社会はほとんど関心すらはらってこなかったのではないか?会場から、死の問題に直面しようとしない日本社会の問題との類似点が指摘されていたが、同感だ。福祉分野はこの問題の先進国でもあるスカンディナビア諸国の事例などが報告されているが、はたして性の分野はどうなのか?日ごろ小生が取り組む問題とはまったく異質なテーマではあったが、これほどの重要問題がなおざりにされていることを考えると、一方でがらがらと音を立てて崩れつつある日本社会だが、解決いや少なくとも対応すべき課題ははるかに多く深刻であることを実感した。