半農・半Xの生活

思いついたことを思いついた時に綴ります。

障がい者施設の事件に思う

2016年07月28日 11時40分38秒 | 日記
またも、やり切れない事件が起きた。
障害を望んで生まれて来る者はいない。
ましてや、障害の程度は人それぞれに異なる。

確かに、障がい者に対する世間の目は冷たいとは言わないが
とても無関心だ。
誰もが、できれば関わりたくない気持ちがあるのは否めない。
あるいは迷惑で差別される者の対象とされる。

戦前などは、兵隊になれない障がいがある者は、役立たずの
非国民として扱われ、家族は肩身の狭い思いをしたらしい。
戦後になっても、障がい者を座敷牢などのような所に入れ置か
れ、人目につかないように、ある意味、存在を消されたような
者として扱われたようだ。

近年になって、福祉も充実し、養護学校などができて教育を受
けることが出来るようになった。
障がい児の親は、就学時に一度は普通の小学校に入ることを試
みるが、重度な障がい児は、手がかかると言うことで、門前払
いをくらうようだ。健常児の数倍のコストがかかるからだ。

小生は、この分離教育に大きな問題があると思っている。隔離・
分離教育などせずに、6歳くらいの多感な頃から障がいのある
子と一緒に過ごすことで、障がい者に対する理解も進むだろう
し、おそらく、自分より弱いであろう子を仲間ととらえ、守る
べき存在として理解が進むような気がする。
障がい者に優しい住みやすい社会は、健常者にとっても優しく
住みやすい社会だと言える。

件の容疑者が、重度障がい者は、生きている価値が無いとの妄
想で惨劇を引き起こしたが、この意見に同調する輩も多くいる
と聞く。

それでは、聞く、世の中で生き残って良い者の価値判断をどう
やってするのか。
自分は、五体満足なので、こちら側にいて、障がい者は、あち
ら側に区別できるからという恥ずべき判断なのか。
最近、よく聞く、少年によるホームレスの殺人事件なども、
“普通”では無い者に対する、差別的な思想であり行動の結果
かも知れない。

お国の為に死ねない者は、邪魔者扱いされるのか。これは、ナチ
の優生学思想に近く、近年のヘイトクライムに通ずるものがあり、
薄ら寒い思いだ。

人が人を殺して良いわけが無い。それは神に仕えようが、神にな
ろうが人類最大のタブーだろう。

誰でもが、授かった生命を全う出来るような社会が真っ当な社会
であろうし、人の命を軽んじるような発言をする人間は、最も軽
蔑されるべき人間だろう。

詩人の金子みすゞではないが、「みんなちがって、みんないい」のだ。




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