隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0784.てのひらの闇

2006年12月18日 | サスペンス
てのひらの闇
読 了 日 2006/12/18
著  者 藤原伊織
出 版 社 文藝春秋
形  態 単行本
ページ数 379
発 行 日 2000/10/30
I S B N 4-16-318760-X

 

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の本を読もうと思ったのは、著者のファンであることはもちろんなのだが、例によってドラマを見たからなのだ。
ドラマはテレビ東京の"女と愛とミステリー"という番組枠で2001年2月に作られ、僕はBSジャパンで見た。
現在この枠はBSミステリーと名前が変わっているが、ミステリー作家の原作ドラマ化を多く手がけているので、時々チェックしている。 先にドラマについて言えば、渡瀬恒彦氏が扮した飲料会社の部長・石崎(後に社長となる)と、広告会社のプロデューサー・堀江(舘ひろし氏)の友情を縦糸に、 やくざの世界や、恋模様などを絡ませて描かれた広告業界の裏模様。
よくは知らないのだが、かつて広告会社に身を置いた著者にすればこうした話は自家薬籠中のものだったろう。 藤原氏の小説に登場するストイックな男の姿が舘ひろし氏のキャラクターとよくマッチして、雰囲気を出していた。 花を添える女性陣も麻生裕未、涼風真世氏らがミステリーのタッチを良く出していた。

今回原作を読んでみて、渡瀬氏の扮していた社長の年齢と舘氏のプロデューサーの年齢はドラマで見るのとは違い、もっと離れていたので、ちょっと違和感があった。 が、そんなことより、やはり小説では読者の想像にゆだねるところがあって、直接目に訴えるドラマより、奥行きが感じられ、 これはこれでしょうがないことなのかと思うが、そこに小説を読む面白さというものを感じる。

 

 

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