隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1242.死刑判決

2012年04月19日 | サスペンス

 

死刑判決
REVERSIBLE ERRORS
読了日 2012/04/18
著  者 スコット・トゥロー
Scott Turow
訳  者 佐藤耕士
出版社 講談社
形  態 文庫
ページ数 382/404
発行日 2004/10/15
ISBN 4-06-274866-5
4+06-274867-3

 

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に、いつだったかは忘れたが、AXNミステリー(CSチャンネル)で、本書を原作としたドラマが放送されて、録画してDVDにした後、見たような気もするがもしかしたら錯覚かもしれない。まったく物忘れが激しく情けない話だ。
以前はDVDにすると、タイトルや1場面の写真やイラストなどを、ダイレクトにプリントして、ケース用のラベルも作って整理していたのだが、いつの間にか面倒になって、録りっぱなし、作りっぱなしが増えて、整理がつかなくなっている。若いころに、「そのうちやります」とか、「今度やります」などと言い訳を言うと、「今度とお化けにゃ、会ったことがねえよ!」と怒られたことを思い出す。(人から叱られたり、怒られたりしたことはよく覚えているものだ)
サイトの解説などを見ると面白そうなドラマだったので、いつか原作を読んでみようと思っていたら、市内のBOOKOFFで105円の棚に上下巻が揃っていたので買ってきた。
BOOKOFFでは、105円の棚に読みたい本があると、上巻だけ、あるいは下巻だけということが多く、上下巻揃っていることは珍しい。(と思っていたが、最近ではそうでもないのかな?)

 

 

聞いたことのある著者名だと思い、略歴を見たら、ハリソン・フォード氏の主演で映画にもなった「推定無罪」の作者だった。いずれ(このいずれも、今度と同じだ、あてにはならないが)「推定無罪」も読んでみよう。

さて、好人物の店主が経営するレストランで、店主と女性客一人を含む3人が射殺され、女性客は凌辱されるという事件があり、容疑者としてロミー・ギャンドルフという、黒人男性が逮捕された。そして、33日後に死刑執行が決まっているロミーの、弁護人に連邦控訴裁判所からアーサー・レイヴンが指名されたのだ。
タイトルからも想像すれば、今までいくつか読んできた作品と同様に、冤罪救済のストーリーではないかと思いながら読み進める。ところが上巻の三分の二くらいまで進むと、青天の霹靂といった具合に話は妙な方向に向きを変える。
まあそうだろうな、この手の名作は数多くあるから、単純な冤罪救済の話ならドラマ化もされないだろうなと、納得しながら下巻へと進む。先にあげた「推定無罪」はまだ読んでないし、映画も見ていないから、この作者がどんな物語を書くのかは本書で初めて知るのだが、「簡単には終わらせないぞ!」と言っているような感じを持つ。二転三転するのだ。

 

 

書のテーマは、つまり主題は死刑囚を冤罪から救おうとすることだ。がしかし、それを阻止しようとする検察と警察側の思惑、何とかひっくり返そうとする弁護側との戦いがあり、それぞれの個人手的な、全く個人的な事情が絡んでくるからややこしくなる。
法曹界の習わしはわが国と違って、司法取引や、免責特権が微妙に裁判を左右することになって、そこいらあたりもサスペンスを誘発するのだが、その辺が本書では冗長といえるほどに描写される。時としてそれは、肝心の死刑囚そっちのけの話に、なりかねないほどの様相を示すことさえあるのだ。

だが、終盤になってそれらも、物語全体にとっては欠かすことのできないことだったのだとわかるのだが・・・・。
アメリカでは州によって法律が異なることから、控訴が最終的に連邦控訴審に持ち込まれるということも、ここでは重要な要素となっていることがわかる。



 

話は変わる。
3月の末にCRテレコムという会社から電話があった。最近「光回線の接続料金が安くなります」などという電話がよく掛かってきて面倒なので、そういう電話はすぐに切ることにしていたが、そんな話とは別らしくて、よく聞いてみたら、電波によるネット接続ということだった。つまりE-Mobileのことだ。
僕は8年ほど前からNTT東日本のBフレッツを利用している。当時はまだ、パソコン教室講師のアルバイトをしていたから、いくらかの収入があって、パソコン環境を最優先していたもので、木更津市にも光回線が設置されるという説明を聞いて、すぐに契約した。
しかし、収入の道が年金だけとなると、光回線利用料の毎月の負担が重くなってきた。そこで、昨年ライトファミリーという契約に切り替えたのだが、ちょっと油断をしていると、利用料が跳ね上がって以前と変わりない利用料となってしまう。もう速さをそれほど必要としなくなっているから、ダイヤルアップ接続に切り替えようと思っていたところだったので、E-Mobileの話は魅力的に聞こえた。早速E-Mobileのサイトを見て、どんなものかを確認した。

 

 

ポケットWi-Fiなるものを持って外に出れば、いたるところでネット接続ができるということに、大いに利用価値があることを認めた。従来は無線LANサービスのあるマクドナルドや、JRの駅構内など、決まったところでしかネット接続ができなかったことを思うと、画期的なことだと思った。
CRテレコムはいわば斡旋会社で、携帯電話の販売会社と同じようなものだから、加入者を募って手数料収入を得ているのだろう。それならどこと契約しても同じようなものだから、最初に情報をくれたCRテレコムと契約することにした。
1週間足らずで、ポケットWi-Fiである「GLO1P」という端末が届いた。早速無線LAN内臓のノートパソコンで、ネットへ接続してみた。光回線とはそれほど見劣りすることなく、接続できる。写真の丸で囲んだのがポケットWi-Fiである。となりは大きさを比較するためにおいた携帯電話、ノートパソコンの画面は無線LANで接続しているこのブログの画面である。
デスクトップの方は無線LANを内蔵していないので、CRテレコムの方から、端末を使用できるように、アクセスポイント機器(つまり無線LANの子機だ)を後程くれるということだ。長いことお世話になった光回線を解約するためにNTTに連絡して、光電話から通常の電話回線に切り替える工事を4月13日に行った。工事といっても前の通常の電話回線は残っていたから、接続を変えるだけの簡単なことだった。何よりもE-Mobileのメリットは、ルーターや終端装置がなくなって、配線が要らなくなったということだ。

今、こうしたパソコン周りの環境を思うと、僕がパソコンに携わるようになった40年以上前とは比べようのないほどだ。以前NHKのEテレ(教育テレビ)で放送していた「ITホワイトボックス」を見ていて、IT(Information Technology=情報技術)の発達はどこまで行くのだろうと、思いながらも僕はどのような形で、その恩恵に浴すことができるのだろうかという疑問も感じていた。
だが、こうしてささやかながらも、その波は僕のところにも押し寄せてきていることを実感する。
ところで、E-Mobileにするもう一つのメリットに、ネット接続のためのプロバイダー契約が不要ということがある。そこで、僕はひとつ困ることがあった。このブログのことだ。これは「Plala」というプロバイダーのサービスだから、プロバイダー契約がなくなるとブログの継続もできなくなるという不安があったのだ。
「Plala」にネット接続がE-Mobileになったという連絡をしたら、やはりプロバイダー契約も解除されるのだという。しかし、メールや、ブログ、ホームページ等のサービスは有料で継続可能ということだ。しかも利用料はプロバイダー契約がなくなるので今までより安くなるという。
そんなこんなで、無事このブログが継続できるようになって、一安心だが、実際この後いつまで継続できるのか。それは、僕自身の問題だ。できるだけ長く続けられるよう、身体―じゃなく頭―に気を付けて?(どうやって?帽子でもかぶるか)過ごさなければ。
ネット接続が変わったというだけの話が長くなった。

 

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