玉川温泉 5

湯治９日目。

いいペースで進み始めた。

今回の目標は、「骨を焼き切る」だ。

来るまでに何をしようかと考えていたが、いろいろやっているうちにどこからか聞えてきた。


今日は少し曇っているので、外での岩盤浴はやり易い。

少し早目に出て、自分の好きな場所を確保する。

屋外なので、地盤の熱さや形状が様々だ。


その辺りで一番熱い場所を取ることができた。

道具のセットも手際よくなった。




ゴザの上にバスタオルを３枚敷き、タオルケットとテーブルクロスを掛ける。

知り合いはここでやる時、ゴザを２枚重ねる。

すぐにバスタオルが熱くなり、身体が燃え始める。

静かに汗をかく方法もあるが、今回は、特に熱くて少し盛り上がった所に身体を押しつける。

尾てい骨から背骨を通り頭まで順番に熱を通していく。

地下の熱量が大きいので、遠赤外線が身体の奥まで浸透していく。

枇杷の抽出液を身体につけながら、何度も繰り返す。


横を通っていく人が、「そこはすごく熱いのよねえ。」と言いながら、励ましてくれる。

何日か続けているので、身体を支える肘が低温火傷のようになって痛い。

背中は、真っ赤で火傷直前だ。

低度の火傷はやむを得ない。

肉を切らせて骨を断つだ。

時々イレギュラーの蒸気が飛び出し、悲鳴を上げる。

でも、身体の中まで熱が入っていくのが実感できるので力が湧いてくる。


タオルケットは、ずっと使っているのでガスでボロボロだ。




あと５日残っているので、完全に焼き切るつもりだ。