河野 啓一/花冠同人

河野啓一の俳句ブログ

11.02早春

2011-02-15 20:13:14 | Weblog

早春の朝日木の葉に宝石を
冴えかえる木の葉朝日に煌めいて
風生忌野はやわらかに綿帽子 (風生忌は2/25)

好きな句」
雪を愛で梅を愛でつつ歩きけり/多田有花
雪を愛で梅を愛し、2つのことが同時にできるこの時季、ぶらぶらと野を行かれる作者の気持ちが微笑ましく感ぜられます。

昨日積もった雪はほとんどとけて陽の光も。夕刻、北町の日蔭と、当家のPでは多少の雪が残っていたが。半月は早い。もう15日がやってきた。確定申告が始まった。


11.02.14雪

2011-02-14 21:47:54 | Weblog

春浅し雪の小枝に鵯一羽
雪溶けて渓下りゆく春の水
鳥群れて数多飛び行く雪近し

(好きな句
野の窪に蝌蚪の生涯始まりぬ/山中啓輔
産み落とされたカエルの卵が孵化し、蝌蚪になり―――、と長い生涯が始まるのですね。いのちへの慈しみを感じさせられる詠みに惹かれます。

11.02.13梅の香

2011-02-13 16:24:45 | Weblog

梅の香や見入るテレビの美術館
雪止んで庭に杖突く日のぬくみ
陽だまりに探す小さな水仙花

[好きな句」
火の山の風音堅し麦青む/小口泰與
風音堅しがユニークで麦青むと好対照、印象に残りました。浅間山麓あたりの景でしょうか。格調を感じます。

天気予報は全くのはずれ。雪のかけらもない天気。慎司もアキコちゃんも好都合。しかし気温は低い。隣家の椿が塀越しに見える。当家ももうすぐだろう。
日曜美術館でブリューゲルの絵の詳しい解説があり、昔は物を知らざりき、と思う。孫を連れても一度ブリュッセルの王立美術館に行ってみたいものだと夢想する。
エジプトはムバラクが退陣して、何とか収まりそうな気配になってきた。

11.02.12北摂の雪

2011-02-12 17:18:53 | Weblog

五センチの雪降り積もる摂津の野
六甲山氷を彫りて堅き山(テレビニュースを見て)
天満宮梅の開花や幸祈る<孫のグッドラックを祈って>

<好きな句>
細やかに二月の海へ雪の降る/多田有花
細い雪が次々と海に消えて行く景が詩情をさそいます。2月の海へ”が良いですね。広がりを感じます。

昨夜nhk無縁社会はみごたえがあった。社会との接点を確保できない若者が多く、自殺を考える者も稀ではないという。
日常の小さな歓びが大切。実は大きな喜びだという。

11.02.11春の雪

2011-02-11 10:46:35 | Weblog
庭中に雪煌めいて春の朝
降る雪や明治は遠き建国日
雪積みて白くかたどる梅古木 ○

[好きな句」
橋の下覗き目の合う春の鯉/黒谷光子
池の鯉と目が合うなんてほんとかなと一瞬思いました。詩情を感じます。昔の童謡など想い出して愉しくなりました。

天気予報は当たった。明け方から降り始め、起きた時には約5cmm、庭中銀世界。尚子から電話がある。TPPについてのテレビ討論会などやっている。さっぱりわからないが、アメリカさんの都合だけに合わせて良いことは少ないのではなかろうか。

11.02.10春浅し

2011-02-10 21:50:26 | Weblog
-篠山の弟からの便りを見て-
春浅し黒豆の枝燃す土つくり

垣手入れ何時しか済みて芽は茜
桜木の枯れ枝広がる園の空

[好きな句」
伊勢出雲住吉の護符春うらら/山中啓輔
3つの社をまとめて自在の詠みに感じ入りました。

*鳥遊び野鳥面白手帳 小宮輝之 二見書房¥1600

11.02.09アネモネ

2011-02-09 18:19:32 | Weblog

雨を得て枯れ樹の幹も春めける
そよ風にアネモネ揺れてかがやいて
アネモネを妖しく揺らす春の風

[好きな句」
牡丹雪この世の音を包みけり/小口泰與
雪のほとんどない当地では、一切のもの音を包み込んで牡丹雪の降るさまに全く別天地に居るような詩情を覚えます。

何十日ぶりかの雨に庭木も街路樹も生き返っただろう。林の樹の幹が濡れて、黒くしっとりして見える。
面白い記事があった。毎日朝刊。去るヨーロッパのコラムニストの記事;旧約聖書に曰く神はバベルの塔の高さに怒り、人間を4分割し、夫々の言葉を分からなくしてしまわれた。高い建物を建てるたびに神の怒りがあるのだろう。高さ競争は新たなバブルを招く。すなわちドバイの828mは金融危機を招き、クアラルンプールの452mのツインタワーは石油危機をもたらした。ウオールドルフアストリアは1952年のの金融大恐慌--。東京のスカイツリーも危ない?(国債の暴落!?)
アジアに万事抜かれて行くヨーロッパのひがみかもしれないが、というのが結論。
楽話
①ふんわりと風に乗り来て梅香る
②オホーツク流氷群れて波白し
③春立ちて行き来も繁き鳥の声

11.02.08紅椿

2011-02-08 20:44:24 | Weblog
うす紅を点じ膨らむ紅椿
春立ちて鳥声響く野山行く
法要にはらから集う春夕べ

昨7日は母の17回忌、13人が集まり順教寺住職による無量寿経読経と歎異抄講義のあと迎えのマイクロバスで豊中かに道楽へ。蟹会席を囲んで歓談約2時間、戦時中の思い出話や近況報告に話が弾んで、皆みな満足して散会。吉紀夫妻は奈良簡保の宿に一泊して寺巡りを予定している由。店長氏にボタンを押してもらったデジカメ集合写真もよい記念になった。草臥れて早く寝たが、今日は少し眠い。キシさんからはがき。2度目の脳梗塞を発症し、リハビリ中と云う。金曜日にでも見舞いにゆかないと。
 玄関横の椿の蕾がぐっと膨らんできた。

11.02.01春遠し

2011-02-01 21:57:54 | Weblog
春遠し列島噴火と大雪と
今更と思いつ花壇に寒肥撒く
春便りキャンプ便りを待ちわびて

日脚伸ぶ山に重なる山の影/有花

泰介から渓の試験は残念だった旨メールあり。電話していろいろ話をする。今日は胃の調子がどうもよくない。