河野 啓一/花冠同人

河野啓一の俳句ブログ

08.9.17庭の秋

2008-09-17 10:16:43 | Weblog
雨を得てとき告げるかな曼珠沙華
韮の花小さき傘差し風に揺れ
虎の尾の透き通りたる秋の色

窓越しの朝日を浴びて日向ぼこ
もう一度花を咲かそう秋の薔薇
「好きな句」
東天に上る明月満満と/飯島治郎
明快率直な詠み方に力強さを感じます。

ちょうど良い気温と青空。窓際で暫時裸になって朝陽に当る。
句集を受け取った方々から種々便りを貰う。清涼の趣ありとか、ウインを想い出して良かったとか、お互い楽しもうとか。短歌を習っている80歳の女性も。まだまだ皆若い!

08。9.16敬老の日

2008-09-16 15:01:22 | Weblog
敬老日白南天の箸二膳
白寿まであと一年と嫗言い
叔父上に贈る句集や敬老日
「好きな句」夕月や谷渡りゆく猿の群れ/河野啓一
   何だか、おどろおどろしい感じを受けましたが、見方によれば可愛いということもありますし、猿の生きざまの凄まじさをも感じ取れる句です。しかし、滅多に見られない句だと思います。強い句ですね。(大西博様)   夕方出た月は夜には沈んでしまう月を猿たちも悲しんでねぐらに帰るのであろう。(小口泰興様)
「お礼」
拙句に選と有り難いコメントを賜わり嬉しく存じます。大阪の北部、我が家から遠くないところに紅葉と滝と野生の猿で有名な箕面の山があり、ドライブウエイに母猿や小猿の家族連れをよく見かけます(ときにボス猿も)。彼らが山へ帰って行くであろう夕刻の風情をイメージして詠みましたが、どうだったでしょうか。
  「水澄むや森の緑の朗らかに」が特選5句に。しかも信之師のコメント付き!
国循宇野Dr.の日。TGがや高い以外みな良し。UAも下がってる。

08.9.14月見ネット句会

2008-09-12 10:41:05 | Weblog
No.20 河野啓一
待ちかねし子の便り来る月見かな
月見んと這い出でたるやチチロ虫
秋暑し棚にぎっしり野菜苗 1票、選Ⅱ、評1句採用
好きな句」
秋野行く自然の中に埋まりゆく3票
 小口泰興氏9/11 --草花が咲く乱れ、虫の声が聞こえる秋の野、清清しい澄み切った青空の中に独り佇む作者の孤独感を素敵に、力強く詠っていると思います。
”孤独感を力強く”ととってくれた人もいるのだ。こちらは単なる願望だったが。自然との一体感と見てくれた人も‐宮本氏
(9/15)
遠山の白き光や秋高し
稲穗波棚田の畦に子ら遊ぶ
夕月や谷渡り行く猿の群れ  楽句会に投句、川柳とも。Tさんに又3連敗。

08.9.11蟋蟀

2008-09-11 19:01:20 | Weblog
こおろぎの声しずまりて今朝の庭
この蟋蟀踏まれても生きている
ちちろ虫小さく黒くすばやくて

朝の送迎バスで98歳のMさんが俳句を作ったが‐‐、と言う。「この蟋蟀踏まれて死んで秋の朝」ほんとの嘱目らしかったが、お年と言い、観察といい、その点はすばらしいとおもった。Dr.Nに千番先番中押勝ち。

08.9.10稲穗

2008-09-10 12:02:26 | Weblog
明るくて棚田の稲穗揺れており
秋野行く自然の中に埋まりゆく
秋風に揺れる木々の葉我もまた

「好きな句」
つんつんと風に招かれ韮の花/渋谷洋介
。生命力の強い韮は風にも好かれているのでしょうね。韮の花がふんわりと、沢山咲いている景がみえてきました。
お礼」小河原宏子さま
「虫の秋さやけき朝のシンフォニー」をお選びくださり、有り難うございました。

句集進呈先からメールや電話が入って来る。MさんとIwさんに過分のお褒めをもらう。
Iさんからワイン1本が届いて恐縮。浩は体裁を褒めてくれ、末弟康雄は兄弟の適性一口論評を書いてくる。

08。9.8虫の秋

2008-09-08 11:45:16 | Weblog
虫の秋さやけき朝のシンフォニー
庭に立ち虫の鳴く音に包まれる
虫の秋モディリアーニの少女見に

秋時雨両国橋を急ぐ人(広重画)

「好きな句」
萩に吹く風を見ており石仏/小河原宏子

6日は総研同窓会十三で、53人参集。いつもながら無理してもも出る価値あり。句集贈29人がもらってくれた。7日は国立近代美術館へモディリアーニを見に。地理がわかってきて来て具子も随分楽に行けるように。O君に電話もらう。夜はTVで浮世絵の解説を見る.美術の一日だった。
12部今日やっと発送。

08.8.6浜木綿

2008-09-05 12:28:54 | Weblog
浜木綿に丸き実のあり巨きな実
浜木綿の白活けて執る絵筆かな
青空に紅き色置き百日紅

「好きな句」
秋灯や宮本武蔵読み始じむ/宮本和美
昔親しんだ小説を秋の夜ゆっくりと読み返すのは愉しいものですね。私は春以来、司馬遼太郎を中断していたことを思い出しました。

*「水澄むや森の緑の朗らかに」が信之師の4星に。ポイントはリズムと詩情か。

モノギャラリー用の絵を泥縄で描き始める。1年ぶりの油彩、庭の浜木綿を切ってきて。

08.9.4秋の薔薇

2008-09-04 20:46:23 | Weblog
月影の色小さきは秋のバラ
秋の薔薇うすむらさきにさりげなく
露草や周りの草にも露宿る

「「好きな句」
爽やかや髪膚朝日の中にあり/前川音次
爽やかな朝日を浴びて伸びをしておられる作者の姿を思いました。やっと良い季節が来たという健康な喜びが伝わってきます。「髪膚朝日の中にあり」が引き締まった良い感じです。
朝尚子から句集の”読後感想文”が来ている。結構。「虞美人草風に」が一番気にいった句とか。いずれにしても親孝行な娘だ。YさんとIさんにも謹呈。

08.9.3水澄む

2008-09-03 11:35:25 | Weblog
水澄めり冷たき水をぐいと飲む
天ぷらを揚げる音して秋厨
水澄むや森の緑の朗らかに
「好きな句」
爽やかに婆ほほえむや野菜市/前川音次
自作の野菜を並べ、お客の質問に笑顔で応じているいるお婆さん。きっと自信の出来栄えなのでしょう。爽やかな秋の風情を感じます。

奥信濃の一茶の句碑
壮んなる滝も一茶も霧雨に/藤田荘二 好きな句だが、景が見え難いきらいがある?

08.9.2二百十日

2008-09-02 09:08:16 | Weblog
(あまりのことに唖然として)
 風強き二百十日や記者会見
 この国の再び揺れし防災日
 病葉は早く散るべし風の吹く

朝、遅まきながら信之先生に礼状を書く。水煙フェアウタへの寸志を同封。
こらえ性がなく、切れやすい二世議員ばかりにこの国を任せては置けないと思う。