河野 啓一/花冠同人

河野啓一の俳句ブログ

09.05.03風薫る(&飯島治朗氏)

2009-05-03 09:52:38 | Weblog
風薫る空の青きを吹き抜けて ○選1*宮本氏
干されたるシーツの白さ風薫る
風薫る不戦の誓いつまでも

「去来抄」同門抄33(季重なり参照)に芭蕉の弟子達が季重なりについて論じた有名な一節があるように、古来から幾多の論と解釈がなされているのは、周知の通りです。
 虚子の句に、「学僧に梅の月あり猫の恋」があります。「梅」と「猫の恋」との響き合いによる相乗効果のある句となっています。許六の言う「季と季のかよふ処」と解釈します。虚子の同様の句は幾つもあります。「緑」と「五月来る」も同様と解しています。
ただし、風国と去来と許六の意見は、三者三様です。現在も然り。俳人により、温度差があります。季重なりの秀句が存在する以上、季重なりの句を否定はできません。
ただ初心者は避けるべきとはよく言われています。信之先生も、正子先生も、一季語を大事にと指導されています。

安房先生から電話。神戸に帰っている、元気そう。東京では半日デイケアに週2の由。明日細見君が来るとか。