森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

すばらしさの世界は共有できるのか? Joint Attention !

2010年01月19日 14時03分58秒 | 過去ログ
山梨より帰り,
この生活が3月末まで続き,
1日たりとも休みがない生活に不安を覚えるが,
なぜか,身体きついが,精神は明るい.
そのせいか,心軽やか,そしてそれが身体に反映され,
さらに精神を明るくする.
そして,積もった仕事を横目に,
それでも自分は自分の足で地に根付き,
そして進んでいる幸せを感じる.
まだ見ぬ1年後の自分のためにも.

昨日は固定型思考のことを話したが,
みな先人達は,「昔はよかった」と若者に話す.
それはそれで昔話として聞き,歴史を感じることができ,
重要なことである.
しかしながら,この問題山積みの世界をどのように開拓していくかとなったら,
こと昔話では対応できない.
「理学療法士」はすばらしい仕事であると豪語されても・・・
それはあなた自身の目線であり,
私の目線ではないと,若者は思う.
一人称であり,二人称の関係から生まれた「すばらしい」という一言ではない.
教育的観点から最もやってはならない戦略である.
この仕事はすばらしいといってもそれを感じていないものに対しては,
無力感を植え付けるだけである.

「時間」を共同注意していない「すばらしさ」は言葉が一人歩きしてしまう.
上層部と今の20代のセラピストは時間を共有していない.
共同注意の中でお互いに生まれた「すばらしさ」,それが現代に求められるのではないか.
感情と言語はそのように経験の中で紡ぎあう.

一方向に「すばらしさ」「昔はよかった」「診療報酬は昔がよかった」などと
時間と空間,すなわちその世界を共有していないものに語ったとしても,
機能的にかい離が生じるだけである.
システムの崩壊はそうして起こる.
脳のシステムが崩壊するのも,社会が崩壊するのも,原則的には一緒である.

母子相互関係のように「共同注意」していく方向を生み出す組織であってもらいたい.
決して,若者が未来をもっていないわけではない.
未来を想像できないからである.
未来を一緒に創ろうという,中堅が今こそ必要なのではないだろうか.

草創期の人たちでなく,今の中堅は苦をわかちあった経験をもっているはずである.

人は時代に作られる.

自分自身で作っているのはない.


現在,修士論文の副査お願いに奔走しています.

ちょっと一休みのブログでした.

ブログは原則5分以内にうつと決めている,私自身の脳と身体のトレーニングである.


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