天空の土木作業

鉄道模型レイアウトの制作記録

阪神 8000系

2011-12-10 | 車両【私鉄】
祖父母の家が苦楽園口近くだったので、私は幼少の時から阪急ファンでした。
ですから、阪神と言えばライバルのような存在で、敵視とまで言えば大袈裟ですが、乗る機会も少なく、撮影することもありませんでした。
祖父の車で外出した際、西宮付近の踏切待ちで阪神の車両を見ては、古い車が走っているなと思っていました。一枚ドアがよけいにそう思わせていたのかもしれません。今では西宮駅も高架になり、その踏切も無くなりました。

高校生になってから甲子園球場に通うようになり、阪神電車に乗る機会が増えますが、8000系の綺麗な車内と区分けされたロングシート、滑らかな加速を体験して、それまでのイメージは払拭されました。
それでも特に興味を抱く訳でもなく、今に至ります。

8000系がマイクロエースから発売され、運転会に阪神車が無いのもさみしいので購入しましたが、運転会で走らせたきり、取り出すこともありませんでした。
今回、鉄道コレクションの事業者限定品として5311系が出たので、合わせて小加工することにします。

製品は全体的に「のっぺり」とした印象です。塗装の具合やモールドの甘さから、おもちゃっぽさが大いにあります。



いつも通りカプラー交換からしますが、カプラーポケットにそのままKATOカプラーを取り付けると連結間隔がひどく開いてしまうので、アダプターパーツを取り付け、切り詰め加工をしています。この切り詰めも、相当短くする必要があります。アダプターパーツもカプラーも、限界かと思うくらいの短さにしました。固着は瞬間接着剤ですが、他のものより多めに使用しています。
もし走行中に解放するようなことがあれば、金属で補強しようと思います。


あまりに広い連結間隔


製品のアダプターにそのまま取り付けると、カプラーがかなり出っ張る


アーノルドカプラーと加工したものの比較

クーラーへの墨入れですが、これもいつもと同様にタミヤの墨入れ塗料を使用しました。しかし、モールドが甘いのでなかなか上手く流れてくれません。少しずつ「均す」ように墨を流し込みました。
側面ドアの中央部分や、前面の貫通ドア部分、乗務員室ドアにも墨を流し入れ、コントラストを出しました。
ジオマトリクスから発売されている「阪神ドアステッカー」というインレタがありましたので、各ドアに貼り付けています。
ドア窓の広告ステッカーは、いつかはやってみたいと思っていましたが、その手間の多さから敬遠していました。
少しでも賑やかにして「のっぺり」感を無くしたかったので、この阪神8000系で思い切って作業してみましたが、気持ちよく転写してくれますし、効果も大きいので気に入りました。
しかし、この8000系だけで36枚のドアに72枚のインレタを貼らなければならないという作業量は、なかなか大変でした。


ガラスパーツを取り外し、インレタ転写とサボへの色指し


スピーカーやドア部分に墨入れ

サボのシールは製品のものを使用していますが、薄くて目立たないので、あらかじめ白を色指ししておきました。
前面には「大阪ライナー」の副標を、ガラスの裏から貼り付けています。

安易な気分で購入した阪神8000系ですが、結局作業に1ヶ月ほど掛かりました。完成品では今までで一番手間を掛けたと思います。

阪急車と並べて昔の山陽電鉄線を懐かしみたいと思います。

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