天空の土木作業

鉄道模型レイアウトの制作記録

キハ65 エーデル リゾート シュプール

2013-06-08 | 車両【国鉄・JR】
七尾線電化前、つまりスーパー雷鳥の分割編成登場前は「ゆうトピア和倉」に倣った併結DCが数多く運転されていました。
キハ65を使用し、富山地方鉄道に乗り入れた「リゾート立山」「リゾート宇奈月」や、「アストル」を使用した「ゆうトピア高山」という、大阪発富山経由高山行きの特急まで登場しました。また、「北近畿」に併結されての「エーデル丹後」も「タンゴディスカバディ」登場まで活躍していました。

キハ65系の「エーデル・リゾート車」と呼ばれる6両は、電車併結運転の特急として、冬季は「シュプール号」、夏季は「マリン号」、さらに快速「伊賀甲賀ホリデー号」として草津線に入ったり、団体輸送を行ったりと、縦横無尽の活躍を見せてくれました。

乗務での思い出もとても多い車両です。1995年の夏は「マリン若狭」に乗務しましたが、この時は1両半室が「子供サロン」に改造され、車内にボールプールや絵本コーナーを備え、子供たちは大喜びでした。ちなみに、この年は同様の設備を持った「ファミリーひかり」も登場し、こちらは保育士の方も乗務していましたが、マリン号は我々が子供たちのおもちゃになっていました。

冬場は「シュプール白馬・栂池」や、96年にだけ運転された「シュプール勝山」に乗務し、後者は越美北線の越前大野まで行きました。

定期列車の乗務では、弟分の「エーデル鳥取」がありました。
智頭線開業前までは倉吉までの乗務で、城崎(今の城崎温泉)を出ればそれはのんびりした乗務でした。
1シーズンだけ、しかも下りのみですが「エーデル鳥取」4両の後ろに3両の「マリンたかはま」を連結し、堂々たる7両編成で大阪から福知山まで運転された事があります。しかも、展望車は1号車と7号車だけの、貫通7両編成で、車内の通り抜けも可能でした。鳥取寄り先頭車が「エーデル丹後」車で、大阪側のマリン号最後尾が「エーデル鳥取」車、中間は入り乱れたものだったのですが、記憶が曖昧なのと、日によって編成が違っていたようで、詳しくは判りません。

マイクロエースからは「リゾート・シュプール」「エーデル鳥取」「エーデル北近畿」「だいせん」の4種類が発売されていて、私は「リゾート・シュプール」と「だいせん」のセット、合計10両を買いました。あの「エーデル+マリン」を再現すべく、小加工を行います。



何といっても加工の中心はカプラー交換です。
電車との併結運転を行う為、密自連から密連に改造されていますので、それに倣います。
展望車の付いていない車は、全てJC65の密自連カプラーを0331密連カプラーに交換し、取り付けました。
SPタイプを使用すれば良かったのですが、この加工を始めた頃はまだ発売されていなかったか、存在自体を知りませんでした。
実は、トイレタンクに関する実車の資料を見つけるのに大変な時間が掛かってしまったので、このキハ65の加工は3年ほどに渡って行っています。



車体側は床板をえぐり、接着剤でTNカプラーを取り付ける際のノリシロを大きくしています。
これもSPタイプを使用すれば行う必要が無かった加工です。
カプラーの板バネに付かないよう、小量のゴム系接着剤で固着しましたが、どうも不安なので、ビス止めもしました。



トイレタンクは取り付け部分をカッターで切り取ってしまい、ゴム系接着剤で固着しました。
画像の右が加工前、左が加工後です。



ボディを被せてみると、だいぶ引き締まった感じがします。
購入当初、単に密連カプラーを取り付けたのが画像の右側なのですが、随分変わりました。



続いて前面ですが、製品のスカートは縦に長く、間の抜けた印象で、色は毒々しい謎の紫色です。
なぜ紫色なのか、ひょっとすると登場時はこんな色だったのかと当時の雑誌を探して確認しましたが(こんなことを繰り返しているうちに3年過ぎていたのです)、そんなことはありませんでした。
スカートは一式、TOMIXに交換する事にします。

スカート付きのJC63の中身を密連にして取り付けました。
画像右が加工後です。これで引き締まった前面になりました…
と、思っていたのですが、実車の写真をあらためて見てみると、スカートの形状は違いますし、ジャンパ栓なども取り付け形状が全く異なっていました。
実車のことをよく確認せずに「キハ65改造だからこれで間違いない」と決めつけて改造した大きな代償です。

仕方なく、せっかく取り付けたジャンパ栓を全てカットし、スカートは現物に近く見えるよう、デザインナイフで切り取って成型しました。



画像は右から無加工、真ん中が失敗作で、左が加工後です。
向かって右側のスカート下部が細くなっています。

展望車の先頭側は「エーデル丹後」の福知山側だけTNカプラーを取り付けました。
展望車の中間側ですが、これのトイレタンクは他のものとは形状が違います。
最も近いのは「ゆうトピア和倉」のものなのですが、左右が逆になっています。
悩みましたが、そのまま取り付けることにしました。
展望車のスカートは塗装しています。



失敗した非展望車のジャンパ栓は特徴的なので、針金で再現しました。
受けの部分をドリルで開け、差し込んで接着し、ピンセットで成型します。
成型した後に瞬間接着剤で再度固着し、艶消し黒で塗装しました。



最後に、ヘッドマークを取り付けます。
展望車ですが、リゾート車の西側に「シュプール白馬・栂池」、東側に「エーデル丹後」を、鳥取車は「エーデル鳥取」をそれぞれ白い紙に貼り付け、ボディの裏側から貼りつけました。

黄色のキハ65には、片側だけに「マリン敦賀若狭」を、緑色は「リゾート立山」をそれぞれプラ板に張り付けてポンチで抜き出し、ゴム系接着剤で取り付けました。
「リゾート立山」のヘッドマークは、車体の色と見事にマッチした優作だと思います。
「マリン敦賀若狭」のヘッドマークは、ペンギンモデルから発売されているものを使用しました。
「エーデル鳥取」の非展望車トイレ付きの車には、展望車に取り付ける「エーデル鳥取」のサインをプラ板に貼り付け、フチを銀色で塗ったヘッドマークを取り付けました。実車もそのようなヘッドマークを取り付けていましたが、検査時などの代走はほとんどが「エーデル丹後」車だったので、なかなかお目にかかれないものでした。



後は適当に号車札を付けて完成です。

以上で、実に3年の年月を経て(ずっと放ったらかして)エーデル・リゾート・シュプールシリーズが完成しました。
このひと箱でどれくらいの遊び方ができるでしょうか。
「エーデル鳥取」としてだけでも多彩な編成バリエーションが可能ですし、485系に併結させて「リゾート立山」、183系に併結させて「エーデル丹後」、黄色と緑色だけで「マリン高浜」、6両編成で「シュプール白馬栂池」、そして7両編成の「エーデル+マリン」と、運転していて飽きる事がなさそうです。





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