■「いい(11)りんご(5)」の語呂合わせで青森県が11月5日を「いいりんごの日」と制定。
青森りんご
(1)生産量
*青森りんごの平成22年の生産量は442,500トンで、同全国りんご生産量786,500tの58%。
*2長野(144,900t) 3岩手(48,900) 4山形(43,700)など
※青森りんごの品種別生産割合(単位:%)
1ふじ(52.8) 2王林(11.8) 3ジョナゴールド(10.6) 4つがる(9.7) その他(15)
■2009年世界の生産量7,128.7万トン
1中国(3168.4) 2アメリカ(451.5) 3トルコ(278.2)
(2)りんごの種類
*世界(約15,000種)*日本(約2,000種)*青森県内で栽培されているもの(約50種)
*市場に出荷さえているもの(約40種)
○収穫時期と出荷時期
8月~11月まで品種ごとに収穫され、順次出荷される。「ふじ」のようにCA貯蔵により翌年の8月
まで出荷されるものもある。
*8月20日頃までに収穫するもの:極早生種(ごくわせしゅ)
*9月20日頃までに収穫するもの:早生種
*10月20日頃までに収穫するもの:中生種(ちゅうせいしゅ)
*10月20日以降に収穫するもの:晩成種(ばんせいしゅ)
(3)品種
○夏緑(なつみどり):極早生種(8月上~中旬収穫) (母親)きたかみX(父親)メク10:(つがるX祝)
*青森県りんご試験場(現青森県産業技術センターりんご研究所)が育成、1983年品種登録。
*150gほどの大きさで、緑黄色で淡紅の縞が入る。
*果肉はやや硬め、緻密で多汁。
○きおう:早生種(8月末~9月上旬収穫) (母親♀)王林X(父親♂)千秋
*岩手県園芸試験場(現岩手県農業技術センター)が育成、H7年品種登録。
*300gほどの円~扁円形、黄色で光沢あり。
*果肉は硬めで果汁が多く、甘味と酸味のバランスがよい(甘酸適和)。
●つがる:早生種(9月上~中旬収穫) (♀)ゴールデンデリシャスX(♂)紅玉
*青森県りんご試験場で育成、1975年に品種登録。
*300~350gほどの長円形で、紅色の地に鮮紅色の縞が入る。
*果肉は極めて緻密、多汁、甘味が強く、食味良好。
*「ふじ」に次いで生産量が多い。
*「サンつがる」は「つがる」の無袋(むたい)栽培したもので、果皮の色は薄めだが、甘さは増す。
○紅玉(こうぎょく):中生種(10月中旬収穫) 自然交配実生
*アメリカ・ニューヨーク原産、明治4年、開拓使が導入。別名「ジョナサン」
*200gほどの円形で、鮮やかな濃い紅色。
*果肉は緻密で、酸味がやや強く、多汁でさわやかな味わい。
*加工適正が高く、煮崩れしにくい。ジュースやアップルパイ、タルトなどのお菓子によく利用され、
料理用として一番人気。
○世界一:中生種(10月中旬収穫) (♀)デリシャスX(♂)ゴールデンデリシャス
*青森県りんご試験場が育成、1974年学会発表。
*500~600gほどで、とても大きく育つ(大きいものでは1kg)。
*円錐形で鈍紅色に紅色の縞が入る。
*果肉はやや硬め、緻密、多汁で、サクサクした歯ざわりで適度な甘さと酸味がある。
○ジョナゴールド:中生種(10月中旬収穫) (♀)ゴールデンデリシャスX(♂)紅玉
*アメリカ・ニューヨーク州立農業試験場が育成、日本には1970年、秋田果樹試験場が導入。
*400gほどと大きめで、円~長円形でピンクがかった赤色(黄色地に赤)。
*果肉は緻密、甘酸っぱくさわやかなシャキシャキした食感。
*独特の酸味からジュースなどの加工需要がある。
○陸奥(むつ):中生種(10月中~下旬収穫) (♀)ゴールデンデリシャスX(♂)印度
*青森県果実試験場が育成し、1949年登録。
*430gほどと、大玉で円錐形。
*無袋(サン陸奥)は緑黄色、有袋(収穫の約ひと月前まで)で最後に日光を当てピンク色に染める。
*果肉は硬めで、ジューシーで上品な味わい。
*芳香があり、高い加工適正がある。
○王林(おうりん):晩成種(11月上旬収穫) (♀)ゴールデンデリシャスX(♂)印度
*福島県伊達郡桑折町の故大槻只之助氏が育成、1952年命名。
*300gほどで、長円~長円錐形、緑黄色。
*果肉は硬めで緻密、多汁、酸味は少なく甘味は強め。
*独特の芳香がある。
◎ふじ:晩成種(11月上旬収穫) (♀)国光X(♂)デリシャス
*農林省園芸試験場東北支場が育成、1962年命名・登録。
*350gほどの円~長円形で、褐紅色の縞が入る。
*果肉はやや粗く、果汁が極めて多く、甘酸のバランスがよく食味良好。
*無袋の「サンふじ」の方が甘みは強い。
酵母(こうぼ)(yeastイースト)
*「いい(11)こ(5)うぼ」のごろあわせから、酵母を摂取することの大切さをアピールしようと、埼玉
県巣鴨市に本拠を置き、酵母製品を取り扱う(株)日健協サービスが制定。
(1)酵母の特徴
酵母とは、生活の大部分を単細胞で過ごし、出芽(しゅつが)、ごく一部の種は分裂(ぶんれつ)によ
って増殖する真菌類の総称。多くの酵母は、出芽による栄養増殖の他に、有性生殖による胞子形成
を行う。形態は、球形、卵形。、または楕円形のものが多く、大きさは5μm前後のものが多い。果実、
樹液、土壌、食品など、自然界に広く分布しており、現在、約60属500種ほどが知られている。
(2)酵母の利用
酵母は、元来、「発酵のもと」という意味であり、英語の発酵(fermentation)という言葉も「沸き立つ」
という意味に由来している。これは、糖類をアルコールと二酸化炭素に変換するアルコール発酵の現
象を指している。アルコール発酵は、酵母にとってはエネルギー獲得のための手段であり、生成のア
ルコールは残渣(ざんさ)・廃棄物にすぎないが、この現象を利用して、非常に古い時代から、人類は
、酒類の醸造、製パンなどを行ってきた。
例えば、紀元前3000年頃に、ビールの起源ともいえる大麦を原料に酒をシュメール人が作っており、
エジプトのピラミッド建設に携わった人々にもパンとビールが支給されていたといわれる。日本でも、
弥生時代に、米を使った酒造りを行っていたということが『魏志倭人伝』などの記述から考えられる。
ビールやウィスキーの製造では、麦芽を使って大麦デンプンを糖化した後、酵母によるアルコール発
酵を行うが、清酒製造では、カビ(コウジ菌)による米デンプンの糖化と、酵母によるアルコール発酵
が同時に進行するのが特徴である。また、ある種の酵母は、タンパク質やビタミン類の含有量が高い
ことから、栄養剤や飼料などに用いられている。
(3)有用な酵母
※ぶどう酵母