1.いいかんぶつの日
海産物や農産物を干したり乾燥させたりして出来るのが、昆布、かつお節、干ししいたけ、切干大
根などの「かんぶつ(干物・乾物)」。日本の伝統的な食文化である「かんぶつ」を味わい、楽しみ、
学ぶ日にと、日本かんぶつ協会が2010年に制定。日付は、干物の「干」の字が「十」と「一」で成
り立ち、乾物の「乾」の字は「十」「日」「十」「乞」から成り立っていることから、これらを組み合わせ
ると「11月20日にかんぶつを乞う」と読むことができるため。
2.毛皮の日
一般社団法人日本毛皮協会JFAが1989年に毛皮製品の販売促進の為に制定。日付けは毛皮
は英語でファーfurで「いい(11)フ(2)ァー(ワ=輪=0)」の語呂合わせから。
3.ピザの日
凸版印刷が1995年に、ピザをイタリア文化のシンボルとしてPRする日に制定。日付は、ピッツ
ァ・マルゲリータ誕生に関係した、ウンベルト一世の妻・マルゲリータの誕生日から。
4.産業教育記念日
1884年の今日、「商業学校通則」が制定され、日本の産業教育制度が創設された。
5.行政相談委員の日
1961年のこの日、行政相談委員が設置された。行政相談委員とは、行政運営改善の為に、国
民の行政に対する苦情・要望などを受付け、その解決や実現をを図る委員のことで、全国の市
町村に約5,000人が設置されている。
6.山梨県民の日
1871(明治4)年11月20日(旧暦)、甲府県ほか甲斐国内全域の諸県を統一して山梨県が発
足した。新暦に換算すると12月31日となってしまうため、旧暦の日付けを記念日とした。
7.世界こどもの日(Universal Children's Day)
1954年の国連総会で制定。国際デーの一つ。1954年のこの日、「児童権利宣言」が採択され
た。国連では各国政府が適当と考える日を選んで子供の世界的相互理解、子供の福祉を増進
させるための活動日に当てるように勧告しており、日本では「こどもの日」の5月5日を当ててい
る。
8.アフリカ工業化の日
1989年の国連総会で制定。国際デーの一つ。アフリカの工業に対する国際社会の真剣な取り
組みを促す日。
***毎月20日を記念日とするもの***
9.発芽野菜の日
広島県広島市に本社を置き、発芽野菜を手がける株式会社村上農園が制定。一般野菜より数
倍栄養価が高く、生活習慣病の予防でも注目される発芽野菜(スプラウト)をさらにアピールする
のが目的。日付けは毎月20日(はつか)を「発芽(はつが)」と読む語呂合わせから。
10.ワインの日
社団法人日本ソムリエ協会が1994年に制定。フランス語でワイン(vin)と20(vingt)の発音
ヴァンが似ていることに因む。
11.ノーカーデー
主に地方公共団体が行う、交通渋滞緩和並びに大気汚染抑制を目的とし、公共交通機関利用
を促すキャンペーンの日である。北海道札幌市では毎月5日と20日を「さわやかノーカーデー」
として実施、大阪市、神戸市などでは毎月20日を「ノーマイカーデー」として実施している。
かんぶつ
1.「乾物」と「干物」について
「かんぶつ」には「乾物」「干物」の2つの表記がある。「乾」と「干」は同じく「かん」と読むが、品種
は相異なるものである。「乾物」とは食用の植物を乾燥(素乾:すぼし)させた物であり、「干物」と
は魚や貝類を塩にして干した物で「塩干し」とも言う。要するに「乾物」とは「植物製品」で、「干物
(ひもの)」とは魚介類を塩にして乾燥した物を言う。
2.乾物食品の歴史
寒天は天草などの紅藻類に属する海藻の煮凝り(にこごり:トコロテン)を凍結脱水し、不純物を
除き乾燥したもので、およそ350年の歴史を持ち、日本で初めて発明された食品である。
しかし、トコロテンを食料として用いた歴史は更に古く、平安時代に中国大陸から伝えられた、
当時の宮廷や高貴な人々の贅沢な食品であったといわれる。このトコロテンから寒天とする手法
を発見したのは、江戸時代に伏見で本陣を営んでいた美濃屋太郎左衛門といわれ、参勤交代
の途上宿泊した島津公をもてなす為に作ったトコロテン料理の残りを、戸外に捨てたところ厳冬
であったため数日後に白状に変化していたことから興味を持ち、この製造に取り組み、後に「トコ
ロテンの乾物」と名付けて販売を始めたのが起こりといわれている。
3.四方山話
いつでまさっと取り出して使える保存食「乾物」。旬の食材を沢山収穫して保存、きっちり使い切
る先人の智恵の一つである。天日に干すだけでいいのだから、塩漬けや砂糖漬けなどよりも手
間がかからず短銃な保存法である。世界中に様々な乾物が生まれているのもその手軽さゆえだ
ろう。乾物には他の保存法にはない優れた付加価値がある。
それは、天日で乾燥するこによって、旨み・香り・栄養が増すことである。
例えば生の大根と乾物となった「切り干し大根」を比較すると、エネルギーは約15倍、食物繊維
は約16倍、カルシウムはなんと約23倍になるという。その他のビタミンやミネラルも増し、生大
根はより栄養価の高い食品「切り干し大根」に生まれ変わる。
また、太陽の力で栄養素が変化する食材もある。しいたけは紫外線を浴び、「干ししいたけ」にな
ることで独特の香りと旨みが生まれるだけでなく、エルゴスチンという成分がビタミンDに変化し
て、カルシウムの吸収を助ける働きをする。
天日乾燥するだけで、目に見えて嵩は経るのに、見えないないところでは栄養が増えるというの
は興味深い現象である。
4.乾物の産地
【北海度地方】
昆布の産地としては世界一である。羅臼、利尻島から本道の沿岸各地で生産されているが、日
高、釧路などがよく知られれている。品種の種類は豊富で、加工製品も多い。全国産量の90%
を占める産地でる。もずく、ふのり、まつもなど海藻類は本州、九州で見られないものがある。
【東北地方】
三陸わかめは全国1位の生産地である。宮城県は海苔の全国5位の生産地。福島県の温麺(
うーめん)は知る人ぞ知るといった存在。昆布、わかめ、そうめん、わらび、ぜんまい、椎茸。
【関東地方】
静岡県の椎茸は関東地方ではなじみがが深い。関東地方の椎茸は主に生椎茸として市場に
出荷されるものが多い。群馬県下仁田のこんにゃく、群馬・栃木・茨城の県境一帯のかんぴょう
産地は日本一である。茨城の落花生、秩父の川茸などもあるが、千葉県の海苔は、江戸前寿
司には欠かせないものとして利用されている。
【中部地方】
伊勢湾、三河湾は海苔産地として知られている。日本海側の岩海苔も量が少ないが、風味のあ
る海藻として貴重な存在。石川、富山両県はぎんなんの産地でもある。長野県の寒天や凍豆腐
は日本一の産地である。
【近畿地方】
三重県の伊勢湾、尾鷲湾は、青海苔、黒海苔の産地である。奈良の三輪、兵庫の揖保(いぼ)
等銘柄で知られる素麺の産地がある。奈良県の吉野葛は生産量は多い。兵庫県は全国2位の
海苔生産県である。
【中国・四国地方】
瀬戸内海を囲む岡山・広島・香川・愛媛・徳島は海苔の産地として全国の12%を占めている。
香川県の小豆島は素麺の産地として知られている。また、讃岐うどんの産地としても有名であ
る。
【九州・沖縄地方】
大分・宮崎県の椎茸は産地としては日本一である。大分のくろめは希少価値が高い。宮崎は千
切り大根の産地で、生産量も日本一。鹿児島の谷山地区ははるさめの産地である。錦江湾の喜
入地区は青海苔の産地で、出水市の鶴の渡来地沿岸は海苔の産地でもある。出水市の対岸の
長島東町は青海苔の産地である。
熊本から福岡、佐賀、長崎に至る有明海沿岸は全国の50%以上を占める海苔の一大産地であ
る。福岡県の朝倉地区は水前寺海苔(壽泉寺海苔)、ぎんなん、葛の産地である。
鹿児島、沖縄はもずくの産地で、養殖も盛んに行われている。
5.乾物の種類
*温麺(うーめん、ううめん)・・・宮城県白石市で生産される素麺の一種で、生地を伸ばすとき油
を使わないのが特徴。
*水前寺海苔(壽泉海苔)・・・福岡県朝倉市甘木地区だけに自生する淡水藍藻類の海苔。
日本料理(会席料理、茶懐石、精進料理など)で使用。板状に加工したものは、水に浸けて戻
し細切りにして使う。無味無臭で、彩りと歯ごたえを楽しむ。用途は刺し身のつま、吸い口、
和え物など。
*蕃椒粉(なんばこ)・・・唐辛子粉。
2008年唐辛子出荷量(単位:トン)
1位北海道(67) 2位東京(59) 3位大分(39) 4位栃木(22) 5位滋賀(20)