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中国のホタテ加工拠点、東南アジアへ 年内にも稼働計画 日本産禁輸長期化見越し 10/29(日) 6:01配信 北海道新聞

2023-10-29 11:32:04 | 日記
中国のホタテ加工拠点、東南アジアへ 年内にも稼働計画 日本産禁輸長期化見越し
10/29(日) 6:01配信
北海道新聞



 【青島古田夏也】道内産を中心に日本産ホタテを輸入し、再加工して米国に輸出をしてきた中国・河北省の複数のホタテ加工業者が、東南アジアに生産拠点を移し、年内にも稼働させる計画を進めていることが分かった。タイとベトナムを有力候補地としている。東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を受けて中国政府が踏み切った日本の水産品禁輸が長期化することを見越し、中国企業も動き出した。

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 山東省青島市で27日まで行われた国際漁業博覧会に出展していた河北省秦皇島市の会社経営者らが、北海道新聞の取材に明らかにした。道内のホタテは中国に輸出できなくなり在庫も積み上がっているが、今後は東南アジアへ輸出先が変わっていく可能性がある。

 道産ホタテを毎年数千トン扱ってきた業者は「私たちには長年蓄積してきた加工のノウハウがあり、大口の販売先もある。今も米国からの引き合いは強い」とし、「タイやベトナムのホタテ加工業者と受託契約を結ぶ手続きに入っており、年内には動き出すだろう」と話した。ホタテを扱う日系の大手貿易会社も既に中国企業から「加工拠点を東南アジアへ移すので対応してほしい」との打診があるといい、貿易会社の幹部は「中国企業の切り替えは早いので、1社が移せば他社も追随していくだろう」とみる。

 日本の農林水産省によると、2022年の中国向けのホタテ輸出は14・3万トンで、うち9・6万トンは冷凍の殻付きのままだった。複数の輸入業者によると、ホタテは大連港に入った後に工場が密接する秦皇島や山東省煙台市に運ばれて加工されている。

 中国では殻をむいた後に「つけ込み」という独自の加水作業を行い、「ホタテステーキ」と呼ばれる大きさにした後に冷凍品として米国向けに輸出している。農水省の推計では、中国で加工され米国に輸出されるホタテは年約3万~4万トン。秦皇島の加工業者は「中国のホタテは道産品と比べて粒が小さい。何度か試したが、米国側が求める大きさにするのは難しい」と明かした。

 日本でも中国での禁輸後に国内で独自に加工し、直接米国に輸出しようと模索し始めたが、殻むきを行う人手確保や人件費が課題となっている。一時は加工業務を受刑者の刑務作業に加える検討までされたが、米国やカナダが刑務作業で生産された産品の輸入を禁じているため、断念した。

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