NYCBへの売り継続、相次ぐ格下げによる借り入れコスト上昇を警戒
Bre Bradham
2024年3月5日 3:40 JSTブルームバーグ
NYCB株価、前週末1日の26%下落に続き一時17%下落
NYCB急落でも銀行株全般への売り波及は今のところ見られず
米地銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)への売りは4日の取引でも収まらず、株価は2営業日連続で急落している。格付け会社大手2社が同行の格下げを相次ぎ発表したことで、借り入れコストの上昇が意識されている。
NYCB株価は一時17%下落し、1996年以来の安値に沈んだ。前週末1日にも26%下落していた。
売りの発端は、融資審査プロセスに関する内部管理に重大な脆弱(ぜいじゃく)性を発見したとするNYCBによる2月29日の発表だ。その後、フィッチ・レーティングスがNYCBの信用格付けをジャンク級(投機的格付け)に引き下げ。先月NYCBをジャンク級に引き下げていたムーディーズ・インベスターズ・サービスもさらなる格下げを発表した。
NYCBをフィッチがジャンク級に、ムーディーズはさらに格下げ (2)
ウェドブッシュ証券のアナリスト、デービッド・チアベリーニ氏はインタビューで、格下げは「資本コストを圧迫する」と語った。同氏はNYCBの投資判断を「アンダーパフォーム」としている。
ただ、NYCBの急落が銀行株全体を揺るがすには至っていない。KBW銀行指数は直近で2.5%上昇しているほか、NYCBを含む地銀株指数も0.3%値上がりしている。
NYCB Shares Extend Rout | Stock has plunged by about two-thirds so far in 2024
NYCBの株価推移
原題:NYCB Shares Extend Selloff After New Round of Credit Downgrades(抜粋)
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