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【米国市況】株・国債下落、PPI堅調で利下げ観測後退-148円前半 2024年3月15日 5:52 JSTブルームバーグ

2024-03-15 05:59:35 | 日記
【米国市況】株・国債下落、PPI堅調で利下げ観測後退-148円前半
Rita Nazareth
2024年3月15日 5:52 JSTブルームバーグ

CPIに続き、PPIも根強いインフレを示唆
円一時上昇、日銀は今月マイナス金利解除の方向との報道
14日の米金融市場では米国債と株式がいずれも下落。2月の米生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなり、米金融当局が利下げを急ぐことはないとの観測が強まった。

国債 直近値 前営業日比(BP) 変化率
米30年債利回り 4.43% 9.1 2.10%
米10年債利回り 4.29% 10.0 2.40%
米2年債利回り 4.69% 5.5 1.18%
米東部時間 16時50分

Mexican Retailer BBB Tops IPO Goal To Raise $589 Million
米金融市場では国債・株ともに下落、PPI堅調でPhotographer: Michael Nagle/Bloomberg
  米国債利回りは上昇。今回のデータは、米金融当局がインフレ目標達成において困難に直面していることを浮き彫りにした。今週発表された2月の米消費者物価指数(CPI)に続いて、PPIも物価圧力の高まりを示唆。一方、2月の米小売売上高は予想を下回る伸びにとどまった。

米PPI、2月は予想上回る大幅上昇-インフレ持続の新たな兆候 (3)

  FHNファイナンシャルのクリス・ロウ氏は「厄介なことになった。2カ月連続で堅調な内容となったCPIに続いて、また連邦公開市場委員会(FOMC)会合を1週間後に控え、2月のPPIは予想の2倍のペースで上昇した。一方で、小売売上高は完全に弱いとは言えないにせよ、ひいき目に見ても『まあまあ』という程度だった」と述べた。

米小売売上高は予想下回る、前月も下方修正-消費の底堅さに懸念 (1)

  BMOキャピタル・マーケッツのイアン・リンジェン氏は、来週のFOMC会合に向けて、こうした最新の経済指標に新しい情報を提供する内容は何もなかったと指摘。広範な結論を導き出すには「不十分」だと述べた。

Treasury Yields Spike After Inflation Data

米国株
  米国株は下落。エヌビディアやテスラが下げた。住宅建設株も安い。レナーが低調な業績見通しを示したことが嫌気された。

株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 5150.48 -14.83 -0.29%
ダウ工業株30種平均 38905.66 -137.66 -0.35%
ナスダック総合指数 16128.53 -49.24 -0.30%
  モルガン・スタンレー傘下Eトレード・ファイナンシャルのクリス・ラーキン氏は「ある意味、この日は過去1カ月の縮図だった。インフレに粘着性がある半面、景気のその他の分野では弱さの兆しが見られるというものだ」と指摘。「トレーダーらは米利下げ時期を再考するのか、またそれは株式相場の上昇を意味ある形で減速させるのか、というのが目下の問題だ」と話した。

  マイケル・ゲーペン氏らバンク・オブ・アメリカ(BofA)のエコノミストは、2月のPPIは予想を上回る伸びとなったが、個人消費支出(PCE)価格指数に影響する項目は「やや弱かった」と指摘。

  「FOMCは6月に利下げサイクルを開始すると当社では引き続き見込んでいる」としつつ、「利下げ開始への十分な確信を得るには、今後のインフレデータで一段の改善を確認する必要があるだろう」と続けた。

  トレーダーらの年内利下げ観測は後退し、金利スワップ市場では初回利下げが完全に織り込まれているのは7月となった。

外為
  外国為替市場ではドルが買われ、ドル指数は1カ月ぶりの大幅高となった。米国債利回りの上昇が背景。

  ドルは対円でも値上がりし、一時0.4%高の1ドル=148円36銭を付けた。朝方には、日本銀行が18、19両日に開く金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除する方向で調整に入ったとする時事通信の報道を受けて、円が一時上昇したものの、急速に下げに転じた。日銀の決定についてトレーダーは確信できていない。

日銀、来週会合でのマイナス金利解除で調整-報道 (1)

為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1233.61 4.54 0.37%
ドル/円 ¥148.31 ¥0.55 0.37%
ユーロ/ドル $1.0885 -$0.0063 -0.58%
米東部時間 16時50分
  マネックスの為替トレーダー、ヘレン・ギブン氏は「時事の報道による円への条件反射的な反応は、事実上すでになくなった。何を信じるべきなのか、誰も分からないということだ」と指摘。「今回の日銀会合は、しばらく目にしていなかった本物のライブな会合になるかもしれず、拙速に間違った側に賭けてやけどを負うことを誰もが避けている」と述べた。

円が再び下落、時事報道後の上げ消す-日銀「ライブ」会合警戒

原油
  ニューヨーク原油相場は大幅続伸し、今年の高値で引けた。国際エネルギー機関(IEA)は、今年の世界石油市場が供給不足に陥るとの予想を明らかにした。

  ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)はここ数カ月の上値抵抗線となっていた心理的な節目、1バレル=80ドルを抜けて81ドル台に乗せ、昨年11月以来の高値で引けた。これまでは供給超過を予想していたIEAは、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」の減産が下期も続くとの前提に基づいて予想を反転させた。

Oil Breaks Out of Rangebound Trade | WTI futures have surpassed the $80 psychological level
WTI先物出所:Nymex
  原油相場は年初水準から13%ほど上昇しているが、3カ月前から狭いレンジにとどまっている。OPECプラスの減産が短期的な供給逼迫(ひっぱく)の兆候を見せている一方で、OPECプラス以外の産油国は生産を増やし、中国需要への不安も市場にくすぶっている。

  ここ数日の相場上昇にもかかわらず、トレーダーらはまだ慎重で買い一色にはなっていない。これまで、急な上振れの後に売り浴びせが続いたことがたびたびあった。

  米国内では先週の原油在庫が7週間ぶりに減少。主要な原油貯蔵拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫水準も下がった。これを受けてWTIのプロンプトスプレッド(当限月と来限月の価格差)は57セントの逆ざやに押された。

  ニューヨーク商品取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は、前日比1.54ドル(1.9%)高の1バレル=81.26ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント5月限は1.7%上昇して85.42ドル。


  ニューヨーク金相場は反落。米PPIなど新たな経済統計を受けて、利下げに対する連邦公開市場委員会(FOMC)の慎重姿勢があらためて裏付けられた。

  PPIは先日発表された消費者物価指数(CPI)と合わせて、インフレの根強さを浮き彫りにし、物価上昇率2%への道が険しいことをうかがわせた。政策当局者は利下げの前提として、インフレ率が2%に向かう証拠をさらに得ることを挙げている。金や銀といった利息を生まない投資商品は低金利環境で比較的堅調に推移するため、投資家は利下げ前に金を買い始めることが多い。

  サクソバンクの商品戦略責任者オレ・ハンセン氏は、米金融当局者らが「しばらく前から慎重な姿勢を維持している。PPIの数字はその見方を変えはしなかった」と述べた。

  長い上昇局面を経て、金相場はこの日の反落後も依然高い水準にある。1オンス当たり2135ドルを割り込めば、ヘッジファンドや資産運用会社などがロングポジションを手じまうきっかけになり得るとハンセン氏は指摘した。

Gold Slips After US Data Reinforces Fed Caution | Metal still holds at elevated levels
金スポット価格出所:ブルームバーグ
  金スポット価格はニューヨーク時間午後3時現在、前日比13.37ドル(0.6%)下げて1オンス=2161.04ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は13.30ドル(0.6%)下げて2167.50ドルで終了した。

原題:Bond Yields Jump as Hot Inflation Curbs Fed Wagers: Markets Wrap(抜粋)

Dollar Posts Best Day In A Month on Inflation Angst: Inside G-10(抜粋)

Oil Rises to Fresh 2024 High as IEA Predicts Supply Deficit(抜粋)

Gold Slips as US Data Reinforce Fed’s Caution on Rate Cuts(抜粋)

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