米国株、ダウ反落 バイデン政権のキャピタルゲイン増税を警戒 米国・欧州株概況2021年4月23日 5:19

米国株、ダウ反落　バイデン政権のキャピタルゲイン増税を警戒

米国・欧州株概況2021年4月23日 5:19

【NQNニューヨーク=岩本貴子】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比321ドル41セント安の3万3815ドル90セント（速報値）で終えた。午前中は前日終値近くで推移していたが、昼ごろにバイデン米政権がキャピタルゲイン課税の税率を大幅に引き上げる方針だと伝わると売りが膨らんだ。下げ幅は一時は400ドル超に広がった。

バイデン政権は所得税の最高税率を現行の37%から39.6%に引き上げるのに合わせ、キャピタルゲインの税率も同じ水準にする。現行の20%からほぼ2倍になる見通し。年収100万ドル以上の富裕層を対象にする。来週発表予定の教育や医療・介護分野のインフラ投資計画「アメリカン・ファミリープラン」の財源に充てる考えだ。

過去の株価上昇で含み益が大きい銘柄は税率引き上げ前に売られやすいとの見方から、主力ハイテク株に下げが広がった。ソフトウエアのマイクロソフトやスマートフォンのアップルが安い。化学のダウは6%超下げた。朝方に発表した決算は市場予想を上回ったが材料出尽くしの売りに押された。JPモルガン・チェースなど金融株も総じて安い。