Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

ファンレター その後

2018-10-02 21:51:00 | 近況


ここだけの話ですが、辛いです!

「辛いけどどうにもならないから処分して」と私の勤務するアパートメントに住んでたミュージシャンが置いていった、ファンレターがダンボール3箱くらいありました。

それは清掃スタッフによりゴミ置場に移動されるものと思っていたら、フロントスタッフのオフィスに移動されて、マネージャーにより「返信用の切手は使えるから切り取って処分」という命が下ったのです。

箱に入った封筒をざっと眺めるのと、1通1通開けて切手を貼ってあるカードや封筒から切り抜き本体を捨てる作業はまったく別の行為です。

既製品のレターセットやハガキなどはまだ感情的にならないで済むのですが、中には宛てたミュージシャンの写真をカードに加工したもの、彼の愛猫の写真(おそらく本人がインスタにあげたもの)で作られた絵本やアルバム、「ファンには彼はこう見えているのかあ」とうなる美麗ファンアート、猫グッズ、日本語の練習帳、またチラッと目に入ってしまった過去に会ったことがあるファンからの写真付きや過去のエピソードを綴ったものなどなど、

ミュージシャンの発言やSNSコメントをしっかり見て好きなものを熟知していたりペットの名前ももちろん知ってるし、私や私のブログに来てくださる方も「押し」がいますでしょう?手紙や誕生日カード&プレゼントを送るファンと同じですよ。

そのハンドメイドのカードにハサミを入れて切手を切り取り残りを捨てる私!あああああ〜〜〜!!!!!!ツアー初期には返信用カードにサインして送るのを手伝ったこの私が!

しかしですね、心は痛んでも、何百通と届いた山をどうすることもできないミュージシャンの事情も分かるのです。事務所から届いたダンボールの中には数ヶ月前のものもあり、相当溜まっていた様子。これを全部開封して読むという作業は、仕事が終わってからまた自宅にも仕事が待っているかのようなプレッシャーです。

そして来日アーティストというのは当然ながら飛行機に乗って帰りますので荷物には重量制限がございます。「重くていっぱいあるから」と自分の名前が入ってるファンには垂涎の的のとある演奏グッズを私たちスタッフに置いていったくらいです。トム・クルーズみたいに自家用ジェットならば多少の荷物は運べましょうが、まず持ち帰れない。

とはわかっても、自分もファンだからわかる、自分の気持ちを伝えたいという衝動!そしてラッキーな返事にサインをもらえた人がSNSで喜びを拡散するのを見れば、ダメ元でももしかしたら読んでくれて返事がもらえるかもしれない!と思いますもの。

そんなことをグルぐ〜ると考えながら、切手を何10枚も切り取って指が痛いです。

そして夕方には切り取ったものを熱湯につけるとシール式切手もキレイに紙からはがせることが実験の結果明らかになりました。さらにオーブントースターのガラスの蓋に濡れた切手を貼り付けて数分スイッチを入れると速乾というスキルも身につきましてよ。

ファンレターはダメ元で出すものという教訓を噛み締めつつ、先日ライブに応援にいったジョシュ・ホワイトハウスのバンドTを買って今到着を待っているので、届いたらインスタにタグ付けアップしたら見つけてくれるだろうか、と健気な妄想をするファンでありました。。。。。だってね、ライブで本人が着用されていたので「そのTシャツ買いますねっ!」「ホント?!クール!!」って親指を立ててくれたんですから、買わないわけには行きますまい。

ダンボールの中にはそういうファンひとりひとりのストーリーが詰まっているのですよね。。。