Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

バレエ「不思議の国のアリス」

2014-12-18 20:31:00 | その他の映画・ドラマ・舞台
何で見つけたのかも覚えてないのですが、つい最近ロイヤルオペラハウス(英国)が最新作を定期的に世界中の映画館にて配信していて、12/17が「不思議の国のアリス(全3幕)」と知り見てきました。去年の来日公演は見逃したので気になっていたのです。

他の舞台映画と違うのは、こちらは1プログラム1日1回きり。
公式サイトにも「中継」とは書いてあるのですが、日本時間の夜7時上映という時間からも、元ロイヤルのプリンシパル/ダーシー・バッセルの解説つきということから考えても録画&編集されているものでしょう。

今回のライブは、舞台の中でも私に馴染みのあるロイヤルバレエで、しかも演目はこれまた大好きなお話ルイス・キャロルのアリスと来たので、ナショナル・シアター・ライブと違って予習の必要もなく楽しめるわ!と思っていたのですが・・・

・・・第1幕と第2幕で眠りこけてしまいました(涙)。しかし、告白します。これまで見た舞台映画ではほとんど前半に私は寝ています・・・・知性が足りないため眠気に襲われるのだと思っていたのでずっと自分が情けなかったのですが、こんなに好きなカテゴリーでも寝るって、もう劇場の雰囲気と映画館のイスからの条件反射になってしまっているのかも・・・・(涙)

ということで、冒頭はちゃんと起きていたのですが、アリスが19世紀のガーデンパーティ抜けて不思議の国へ突入してから記憶が断片なのです。悔しいのは、見せ場の穴から落ちる、小さくなる&大きくなるあたりに寝ていたようなのです。涙の海で泳ぐシーン、ブタのソーセージ工場、チェシャ猫、カエルと魚の踊り、芋虫、フラミンゴ、ハリネズミ、気違い帽子屋あたりは目を覚ましていました。

しかしまったく眠気から醒めて見たのは第3幕のハートの女王です。そしてここは本当に秀逸でした。伝統的な全幕もののバレエらしく、登場人物が揃って、アリスと庭師ジャックのパ・ドゥ・ドウ(男女二人の踊り/愛の語り合い)もよかったですし、何と言ってもハートの女王(バレエ版ではアリスの母)役のゼナイダ・ヤノウスキーが最高でした。メイキング映像が幕間に流れ、「眠れる森の美女」の有名な見せ場「ローズ・アダージョ」のオマージュとして、薔薇の花をジャム・タルトに変えた「タルト・アダージョ」についての解説を聞くことができたので、とてもわかりやすかったです。知らずに見て「これはもしや?」と自分で気づきたかったとも思うけれど、それなら舞台を見に行ってれば良かったわけですね(ぐすん)。

それにしてもフラミンゴでクロケーをする公爵夫人やトランプの兵隊は子供の頃に絵本で見たのとまったく同じ。ハリネズミは4人のロイヤルバレエ学校の初等科からオーディションで選ばれた男の子4人がダーシーにインタビューされていたのすが、そのオーディションとは身をかがめる動作だったというのが笑えました。

ラストがバレエのオリジナルで、現代のオックスフォードとなります。この演出も気に入りました。庭師ジャックはトランプのハートのジャックでもあるのですが、現代の衣装ではTシャツの胸によく見るとハートがプリントされていました。

ひとつ残念なのは、オリジナル・キャストではルイス・キャロルと白ウサギはエドワード・ワトソン(好きなんです)ですが、このライブの日は代役のダンサーでした。幕間に、スクリーンに「ツイッターで感想と自分が見ている国をつぶやこう」という案内が出て、ツイはスクリーンに反映される仕組みになっていました。その中に、「白ウサギがエルトン・ジョンに見える」というのがあったのをぼんやりと見てしまい、それ以降、ウサギはエルトン・ジョンにしか見えなくなってしまったのです!当然、ラストシーンに出てくるキャロルもエルトンに見えてしまうという・・・あのラストは叙情的に神経質なキャロルをエドワードが演じているのを見たかったなあ~


幕間のメイキング映像は公式ページにも出ていました。こちらです。