ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

将棋の奥深さを改めて思い知った3局

2019-08-30 07:38:27 | Weblog
昨日の将棋は新聞の一面に載るような記録が生まれた訳ではないですが、将棋の難しさを思い知った日でした。

久保九段対桐山清澄九段戦は大熱戦となりました。結果は177手の大熱戦で最後には久保九段が辛くも勝ちましたが、主導権を握っていたのは桐山九段で、久保さんが必死で食らいつく展開になりました。あと一歩で敗れはしたものの、あの藤井聡太七段に連勝するなど健在ぶりを示すA級棋士に対し、70代の桐山九段の健闘が光りました。もうダメかなと思っているベテラン棋士に勇気を与える素晴らしい将棋だったのではないでしょうか。今期の順位戦で降級点を取ると引退という事で、残り僅かに迫った通算1000勝を今を時めく豊島名人の師匠でもあるこの名棋士に何とか達成してもらいたいものです。

中村太一七段対湯上真司アマ戦は115手で湯上アマの勝ちとなりました。もちろん、仕事を持ちながらここまで将棋の腕を磨いた湯上アマは立派ですが、この結果を聞いてもあまり驚かないほど中村七段は不振ですね。去年までタイトルを持っていた棋士とは思えないほどの今期の成績です。数か月前に彼の終盤の対局姿を見たのですが、やや勝負に入れ込みすぎかなという気がしました。不振の原因はメンタルの部分が大きいような気がします。美青年にして好青年。人気棋士だけに早くスランプを脱出してほしいです。

そして最後、藤井聡太七段対村山慈明七段戦は107手で村山七段の勝利でした。藤井七段得意の角換わりとなったのですが、この一局で驚いたのは、藤井君が桂を跳ね下段飛車で馬取りとしたのですが、村山さんは逃げることなく、そして藤井君もすぐには取らずようやく数手後に取りました。詰むや詰まざるやの最終盤ではよくあることですが、まだ中盤戦の段階でお互いに馬を放置したのには驚きました。研究将棋も凄いところまで進んでいますね。結果は深い研究と終盤もしっかりと藤井君の攻めに対処した村山さんが勝ちました。藤井君も不振というほどではないにしろ、このところやや負けが込んでいますね。いよいよ次局は王将リーグ入りを賭けた谷川九段との対局です。

この3局、いろいろと驚きはあったのですが、すべて持ち時間が短い将棋でした。それだけミスも出やすく、意外な将棋になることが多いですね。改めて将棋の難しさを感じさせられました。
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