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Day Time|日中が肝心! 眠りのホルモンが生まれる過ごし方。 朝の光を浴びると体内時計がリセットされ、約15時間後に睡眠ホルモン=メラトニンの分泌が始まり自然に眠くなる。まずはその生活リズムを意識すること。 「幸福を感じた時に出る脳内物質の一種、セロトニンを日中にたっぷり分泌させてください。セロトニンは夕方以降にメラトニンに変換されます。特にメラトニンの分泌が減る35歳以降は、昼の“セロ活”が重要に」と言うのは、睡眠研究家でセロトニントレーナーの西川ユカコ。寝る前に慌てて睡眠環境を整えるのではなく、日中にできることからセロトニンを増やす工夫をしてみて。
朝起きたら 太陽の光を浴びる。 体内時計を整える最善策は太陽の光を浴びること。「体内時計の調整には2500ルクス以上の光が必要。室内の照明は約200〜500ルクスですが、太陽光は曇りや雨の日でも1万ルクス以上あるので、できるだけ平日も休日も同じ時間に起きて、10〜30分を目安に屋外でセロトニンをつくりましょう」(西川) 3吐いて1吸う呼吸法。 呼吸でもセロトニンの分泌を促すことができる。「三呼一吸法という腹式呼吸です。口を閉じて鼻から短くフッフッと2回吐いて3回目にフーッと吐ききり、鼻から大きく1回吸う。通勤時など歩きながら5〜30分行うとリズム運動になり、自律神経も整います」(西川)
自然の音をBGMに流しておく。 海や山に行くと疲れが取れ、不安やイライラが消えるもの。「自然の音には心地よい揺らぎがあり、気持ちが満たされてストレスを 軽減できます。自然音を日中に聴くだけでオキシトシンとセロトニ ンの濃度が上がり、パフォーマンスもアップ。ノイズキャンセルのヘッドフォンで無音状態にしても肌が音を感じていて、ストレス値が下がるというデータもあります」(西川)
腸内環境を整える。 相関関係がある脳と腸。「同じアミノ酸やアミン類、ペプチドなどが、脳と腸ともに神経伝達物質として働いています。動物実験でも、抗生物質等を投与し腸内細菌叢が変わると睡眠に影響が出ることが明らかに。また、体内に取り込まれたタンパク質は腸の中の細菌によって分解・合成され、セロトニンやメラトニンの生成に必要不可欠なトリプトファンや、覚醒に関係するアミン類、ドーパミンやノルアドレナリンの生成に必要なアミノ酸を作り出します」(スタンフォード大学医学部精神科教授 西野精治先生)。健康な腸内環境は、良質な睡眠の鍵に
好きなモノと好きな香りを仕事環境に。 仕事をする空間には好きな香りやモノを常備して、ポジティブな気分を引き出し、ストレスを減らす工夫を。「オキシトシンの分泌を促すとされる精油を使ったルームスプレーもおすすめ。メールやラインのテキストメッセージでは幸せホルモンは発動しませんが、オンライン会議や電話など、声を出すコミュニケーションならセロトニンの分泌もアップ。雑談も大切です」(西川)
30分以内の昼寝。 睡眠障害は体調だけでなく仕事の効率も低下させる。「出勤しているにもかかわらずパフォーマンスが上がらない状態=プレゼンティーズムは、会社全体の業績にも悪影響を与えます。睡眠不足によるプレゼンティーズムを改善する有効な手段のひとつが昼寝です。30分未満の短い昼寝がもたらすメリットは、デメリットより遥かに大きい。会社のためにも自分のためにも、仮眠は必要」(西野先生)。夜の睡眠に影響を与えない15時までに