https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200508-00000001-it_monoist-ind
大阪大学は2020年4月14日、沖縄科学技術大学院大学(OIST)、長崎大学と共同で、歯周病の主要病原細菌「Porphyromonas gingvalis(ジンジバリス菌)」の5型線毛の立体構造と、線毛が形成される仕組みを明らかしたと発表した。本成果は、大阪大学大学院理学研究科 教授の今田勝巳氏らの研究グループによるものだ。ジンジバリス菌は、他の細菌とは異なる5型線毛と呼ばれる線毛を持つ。大阪大学のチームは、X線結晶構造解析を用いて、5型線毛を形成する主要なタンパク質FimAピリンの強毒性株と弱毒性株を調べ、構造を原子レベルで明らかにした。
OISTと長崎大学のチームは、タンパク質を切断する酵素であるプロテアーゼをFimAピリンに添加すると、試験管内で線毛が形成されることを発見。この線毛をクライオ電子顕微鏡とスーパーコンピュータ「Sango」を用いて解析し、5型線毛の原子レベルでの構造を解明した。5型線毛の形成は、プロテアーゼRgpBによる単量体FimAピリンの切断が引き金となり開始する。切断により突出したドナー鎖は、隣接するFimAピリンの溝に挿入され重合する。この重合が次々と起こることで、5型線毛は形成される
歯周病の原因であるバイオフィルムは、歯周病の病原菌が線毛を使って宿主にとりつき細菌同士がからみあって集合体を作ることで形成する。また5型線毛は、歯周病以外にも腸内微生物叢の形成とも関連が指摘されている。さらに、ジンジバリス菌の菌株による5型線毛の違いが歯周病の病原性と密接に関わっていることも分かっているが、5型線毛の構造や形成の仕組みについては明らかになっていなかった。今後、歯周病をはじめとするジンジバリス菌が関係する疾患に対する、線毛をターゲットとした新薬開発への応用が期待される。
コメントから
ジンジバリス菌の毒素がアルツハイマー病の発症原因であることが明らかにされている。2週間に一度のミノマイシンペーストの歯槽塗り込みは非常に有効な治療法だが臨床医家の立場からすればミノマイシンは「最後の砦」であり、できるだけ耐性菌を作りたくないので頻用は避けたい。ということでジンジバリス菌に有効で、かつ日頃使われ無いメトロニダゾールの歯槽注入ペーストを開発してもらえないものか。新用途ということで薬価も上げられるだろうし、古い薬なので副作用も知れている。これで日本のアルツハイマー発症率が格段に下がるのではないか?特養のベッド不足も解消されるに違いない。治療についてはアリセプトほどは肝障害を起こさないし、リファンピシンで良いのではないか?安い薬なので適応拡大に持っていくのは難しいだろうが、一度使えば良さが判る程効く。(マウスでは3倍量投与だが、常用量でも十分効果はある)57歳医師
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1912/04/news024.html#utm_source=yahoo_v3&utm_medium=feed&utm_campaign=20200508-001&utm_term=it_monoist-ind&utm_content=rel1-0歯周病患者の歯茎で脳内老人斑成分が産生していることを発見
九州大学は2019年11月14日、ヒトの歯周病の歯茎と歯周病因菌のジンジバリス菌(Pg菌)を投与したマウスの肝臓で、脳内老人斑成分のアミロイドβ(Aβ)が産生されていることを発見したと発表した。同大学大学院歯学研究院 准教授の武洲氏らと、中国の吉林大学との共同研究による成果だ。研究グループは、まず、ヒト歯周組織を用いた解析を実施。その結果、アルツハイマー型認知症の特異的な脳内病態であるAβ(Aβ1-42とAβ3-42)老人斑が、歯周病患者の歯周組織におけるマクロファージに局在していることが分かった。また、Pg菌を3週間投与した中年マウスの肝臓において、IL-1β発現マクロファージにAβが誘発していることを確認した。肝臓におけるAβ代謝を解析したところ、Pg菌の投与は、Aβ代謝酵素には影響を与えず、Aβ産生酵素であるカテプシンBを増大させることが分かった。このことから、歯周病菌によって肝臓に炎症を起こしたマクロファージが、Aβを産生することが示唆された。さらに、Pg菌に感染した培養マクロファージでは、炎症反応に関与するIL-1βとAβの産生が誘導され、Aβの貪食能力が著しく低下していた。これらの産生誘導は、カテプシンB特異的阻害剤により抑制され、Aβの貪食能力も改善した。つまり、カテプシンBが、歯周病菌により引き起こされた炎症マクロファージにおけるAβ産生の原因酵素になると考えられる。 これらの成果から、カテプシンBが、歯周病と関連した脳と全身における炎症やAβ産生・蓄積に関与することが明らかになった。今後、その制御によって歯周病によるアルツハイマー型認知症の発症と進行を遅らせることが期待される。
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1810/25/news041.html#utm_source=yahoo_v3&utm_medium=feed&utm_campaign=20200508-001&utm_term=it_monoist-ind&utm_content=rel3-0歯がない高齢者は短時間睡眠、長時間睡眠のリスクが高くなる
東北大学は2018年10月5日、歯がない高齢者は、短時間・長時間睡眠になるリスクが高いことを明らかにしたと発表した。歯が0本の人では短時間睡眠(4時間以下)のリスクが1.4倍、長時間睡眠(10時間以上)のリスクが1.8倍になるという。同研究では、高齢者の現在の歯の本数と、短時間睡眠・長時間睡眠との関連を検証した。検証に用いた2万548名の平均年齢は73.7歳で、歯が0本の人たちでは短時間睡眠が3.3%(100人)、長時間睡眠が9.0%(272人)だった。これに対し、歯が20本以上の人たちでは、短時間睡眠が2.3%(160人)、長時間睡眠が2.8%(195人)と少なかった。これを検証した結果、歯の本数と睡眠時間との間に、U字型の統計的に有意な関連が認められた。つまり、歯が20本以上の人たちと比較して、0本の人たちは短時間睡眠であるリスクが1.4倍、長時間睡眠であるリスクが1.8倍と、有意なリスクが認められた。同様に、残っている歯が1~9本の人たちでも、短時間睡眠のリスクが1.3倍、長時間睡眠のリスクが1.5倍高いという結果になった。このように、歯が1~9本の人よりも、歯が0本の人たちで強い関係(強いU字型)が認められた。高齢者における睡眠は、短すぎても長すぎでも、健康問題に影響を及ぼすことが知られている。歯は噛み合わせを保つ役割も担っており、歯がない人は下顎が上方回転し、気道に影響を与えて睡眠時の呼吸を妨げる可能性があると言われている。同研究により、より多くの歯を残せるよう歯の健康を保つことが適切な睡眠時間の維持、ひいては健康長寿につながる可能性が示唆されたとしている。
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1911/21/news031.html#utm_source=yahoo_v3&utm_medium=feed&utm_campaign=20200508-001&utm_term=it_monoist-ind&utm_content=rel2-0毎日の入れ歯の手入れが肺炎予防につながる東北大学は2019年11月5日、65歳以上の地域在住高齢者約7万人を対象にした研究で、入れ歯の手入れを毎日しない人は、過去1年間の肺炎発症リスクが1.30倍高かったことを発表した。同大学大学院歯学研究科 准教授の相田潤氏が明らかにした。また、傾向スコアを用いた統計解析により、65歳以上の全対象者では、毎日は清掃しないことでリスクが1.30倍高く、75歳以上では1.58倍高くなることが分かった。
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1707/14/news014.html#utm_source=yahoo_v3&utm_medium=feed&utm_campaign=20200508-001&utm_term=it_monoist-ind&utm_content=rel4-0自分の歯が多く残っていると、健康寿命が2~3カ月長くなる東北大学は2017年6月28日、高齢期に歯を多く保っている人は、寿命が長いだけでなく、健康で要介護の期間が短いということを明らかにしたと発表した。同大学大学院 歯学研究科 歯科医師の松山祐輔氏によるもので、成果は6月13日、米科学誌「Journal of Dental Research」に掲載された。略 調査に回答した8万5161人のうち、7万7397人(男性3万6074人/女性4万1323人)について3年間の追跡データを利用できた。分析の結果、上記の要因の影響を除いても、自分の歯が多く保たれている人は、0本の人に比べて寿命が長いだけでなく、健康寿命が長く要介護期間が短いことが分かった。その差は85歳以上で最も大きく、0本の人に比べて歯が20本以上ある人は、健康寿命が男性で92日、女性で70日長かった。寿命は男性で57日、女性で15日長くなり、要介護期間は男性が35日、女性で55日短かった。同成果により、歯の健康を保つことが、健康寿命の延伸と要介護期間の短縮に寄与する可能性が示された。
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1707/07/news011.html#utm_source=yahoo_v3&utm_medium=feed&utm_campaign=20200508-001&utm_term=it_monoist-ind&utm_content=rel5-0成長期に食べ物をよくかまないと記憶力が低下、そしゃくは認知症予防にも
東京医科歯科大学は2017年6月16日、成長期のそしゃく刺激の低下が記憶をつかさどる海馬の神経細胞に変化をもたらし、記憶・学習機能障害を引き起こすことをマウスモデルで示したと発表した。同大学大学院 医歯学総合研究科 教授の中島友紀氏らの研究グループが、神戸大学大学院 医学研究科 教授の和氣弘明氏と共同で行ったもので、成果は同日、国際科学誌「Journal of Dental Research」電子版で発表された。成長期にそしゃく回数が低下すると、顎の骨やかむための筋肉だけでなく、脳の発達にも悪影響を及ぼす。また、加齢により歯を失うことでそしゃく機能が低下し、認知症のリスクが高まることも分かってきた。しかし、そしゃく機能と高次脳機能の関係には不明な点が多く、それらの分子メカニズムの解明が重要となっている。略 これらの成果から、成長期にそしゃく刺激が低下すると、顎の骨やそしゃく筋の成長を抑制し、海馬をはじめとする脳神経系の発達を妨げ、記憶・学習機能を障害する可能性が示された。同成果は、記憶・学習機能障害や認知症の予防において、そしゃく機能の維持や強化が有効であることを示唆している。
トロニダゾールの歯槽注入ペーストを開発してもらえないものか。新用途ということで薬価も上げられるだろうし、古い薬なので副作用も知れている。これで日本のアルツハイマー発症率が格段に下がるのではないか?特養のベッド不足も解消されるに違いない。
治療についてはアリセプトほどは肝障害を起こさないし、リファンピシンで良いのではないか?安い薬なので適応拡大に持っていくのは難しいだろうが、一度使えば良さが判る程効く。(マウスでは3倍量投与だが、常用量でも十分効果はある)
57歳医師