関西大、関西学院大、立命館大の一般入試が1日始まり、関西の私大入試が本格スタートした。今年は18歳人口が多かったこともあり、減少傾向だった「関関同立」の志願者が関大、関学大で増加に転じるなど、復調の兆しをみせた。
関大の千里山キャンパス(大阪府吹田市)では、文学部など5学部に4578人が志願。受験生らは緊張した表情で直前まで参考書に目を通していた。社会学部を志望する大阪市旭区の府立高3年の女子生徒(18)は「自分を信じて頑張りたい。普段の力が出せれば」と話していた。
「関関同立」で、今年の一般入試(センター試験利用を除く)志願者数は、前年比で関大が8・4%増、関学大は5・8%増といずれも4年ぶりの増加。同志社大は3・0%、立命館大で0・1%それぞれ増えた。ただ、センター試験利用の志願者数は、関学大、同大、立命大がいずれも前年を割り込んだ。
学部別では就職に有利とされる理工系の人気が高く、全般的に志願者を伸ばした。
東京都と神奈川県の中学入試が1日、始まった。不況の影響もあって近年は受験人数が減り、今や有名私大の系列校も生徒集めに苦心する。そんな中、人気なのが理工系大学の系列校だ。大学受験と同様の「理系シフト」を、学習塾関係者は「就職まで見据える親が増えたため」とみる。
「理系は技術がつくし、系列大学の就職率も高い。ご縁があればうれしい」。1日午前、第一志望の芝浦工大中学(東京都板橋区)を受験する長男(12)に付き添う母(45)=江東区=は、そう話した。
同校の入試は1~4日に3回あり、志願者数は延べ947人(1月31日現在)。3年続けて前年を上回り、今回は2010年の1・3倍。「『理工系』がアピールポイントになっている」と広報担当者は話す。