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東京大、英語民間試験の成績提出必須とせず 新大学入試

2018-09-26 | ブログ

 東京大は25日に入試監理委員会を開き、2020年度からの「大学入学共通テスト」で導入される英語の民間試験について、受験生に点数の提出を必須としない方針を決めた。一定程度の英語力を出願資格とするが、点数を提出しなくても、高校の調査書などで英語力が証明されれば出願可能とする。東大の方針決定は、他の国立大にも影響を与えそうだ。

 民間試験は英語の「読む・聞く・書く・話す」の4技能を測るために導入される。23年度までは従来のマークシート式と併存する見込みだ。大学入試センターは既に8種類の試験を認定した。

 関係者によると、東大は基本方針として、受験生に「CEFR(セファール、欧州言語共通参照枠)」の下から2番目の評価「A2」以上を求めると決定。確認方法として(1)民間試験の点数を提出(2)高校が普段の成績などから「同等以上の能力がある」などと調査書に記述(3)障害などで民間試験を受けられないといった理由を書いた書類を提出――の3つの方法をとる。

 東大は数ある民間試験の点数を同一基準で比較することの難しさや、家庭の経済状況や居住地域で受験機会が左右されることなど、公平性の担保に疑問が残るとして、活用方法を議論してきた。

 東大は3月、民間試験を合否判定に使わない考えを示したが、4月に活用の方向性を表明するなど、方針が揺らいでいた。7月には学内のワーキンググループが、「試験の不使用が一番優先順位が高い」とする提言を答申していた。

 国立大学協会は3月に「民間試験の結果を2次試験の出願条件とするか、加点するか、両方を組み合わせるか」とするガイドラインを定めている。同協会事務局は「詳細を確認していないのでコメントできないが、最終的には各大学の判断になる」としている。

 東大の方針について、島田真路山梨大学長は「英語の民間試験で本当に客観的評価ができるのか疑問もあるが、これで高校の英語教育が変わるかもしれないという期待もある。国大協で議論を重ねて今の方針があるのに、ここで東大が独自方針を出すと影響は大きい。各大学も悩んでいると思う」と話す。

 埼玉県立浦和高校の杉山剛士・前校長は都市部と地方など住む場所や、経済状況で受験しやすさが変わり、格差が生まれることなどを懸念してきた。「多様な受験生に門戸を閉ざさず、活用の流れを全否定もしていない。苦渋の判断だったのではないか」とした。