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上智大学

2013-10-28 | ブログ

英語: 効率的な情報処理能力の練成がカギを握る

《出題傾向》
空所補充・英問英答・内容一致問題が攻略の要となる
 上智大の問題傾向は、早稲田大や慶應義塾大に多く見られるような超長文化傾向とは一線を画している。もっとも、長文問題を構成している一つひとつの大問が比較的短いとはいえ、大問の数は多いことから、時間当たりに処理する情報量がかなり多いという点では早稲田大や慶應義塾大と共通している。
 上智大の問題で特徴的なのは、やはり空所補充問題・英問英答問題・内容一致問題である。空所補充問題では、いきなり選択肢を見て解答するのではなく、特に空所の前後をじっくり検討して、空所に入る内容の予測を立ててから、その予測に近い選択肢を探すのが原則である。英問英答問題では、課題文を読む前に英問を熟読し課題文から読み取るべき内容をあらかじめ想定しておこう。また、設問を最初から読んでいくと、その解答の根拠に該当する箇所が、そのまま課題文の展開順になっていることが多い。

《攻略ポイント1》
英問英答問題では設問を活用すること
 英問英答問題では、設問の順序が課題文の展開順になっている。したがって、「設問を確認する」→「該当箇所まで読み進んで解答する」→「次の設問を確認する」を繰り返すことが、かなり効率のよい解法といえよう。

《攻略ポイント2》
課題文読解と選択肢を同時に検討する
 上智大の内容一致問題は課題文の割に選択肢の分量がきわめて多い。何の戦略も持たずに臨めば時間とスタミナを浪費してしまうことになりかねないが、課題文読解と選択肢検討を同時進行することよって効率よく正解を得ることができる。例えば、2011年の経済学部(経営)の第4問では第1パラグラフ第1・2文を読んでから1つ目の設問の選択肢を検討することで正解が判定できた。もちろん、選択肢判定にとって直接根拠にならない文もあるが、同じやり方で順に、文脈が追える程度に一文ごとに選択肢にあたりをつけながら読み進み、該当文に到達したらじっくり読んで選択肢をしっかり検討するという手順で、効率よく解答していくことができる。

《攻略ポイント3》
二次試験では記述対策が欠かせない
 二次試験を実施する各学科では、一次試験で要求される情報処理能力とは別に、論述力・記述力を養成しておく必要がある。また、外国語学部英語学科ではリスニングが重要なポイントを握っているので、その対策も怠ってはならない。


上智大学

2013-10-28 | ブログ

国語: 緻密に文脈を参照し古・漢で高得点を狙う

《出題傾向》
解答する速度が重要。現代文は長いが平易。古・漢はレベルが高い
 上智大の国語は、基本的に60分大問3題の試験で(文学部国文学科では90分3題だが、古文・漢文も含めて記述式問題が中心になっている)、経済学部は現代文のみ3題、法学部は現・現・古の3題、その他の学部は現・古・漢の3題で構成されている。
 それぞれの課題文のボリュームが大きく、設問数も多いことを考えると、センター試験並みに時間に追われて忙しい入試だといえる。また文学部・外国語学部・経済学部では、明治文語文や旧かな文字の文章が出題される。ほとんどは選択肢の傍線問題と趣旨一致問題である。これは早稲田大をむしろ上回るレベルであると考えたい。
 一方、古文は近年急激に平易になりつつある。そうとはいえ各選択肢はいろいろと手を凝らして作られており、「同じ語を二度訳している選択肢は除く」などの細かい吟味が必要になるし、和歌に関する出題も多い。
 現代文は基本的には決して難しい問題ではないが、緻密な文脈との照合を要する設問や、論理力や類推力を要する設問が多く、これらを怠って思いつきで解いたりすると取りこぼしてしまう。合否のポイントはこうした能力の高さと、古文・漢文の得点率になるだろう。

《攻略ポイント1》
和歌や漢詩が頻出する。学部横断的に演習を
 古文は近世随筆や中世芸術論などが減って読みやすくなった。とはいえ課題文のレベルは高く、和歌の出題も多い。漢文はレベルが高く、内容も抽象的な道徳論などが多い。どちらも設問の前後を訳せる程度の学力が必要なので、学部横断的に過去問を徹底して演習しておくこと。

《攻略ポイント2》
現代文のポイントは論理的逸脱のチェック
 現代文は平易だがやや解きづらい。ポイントは、主語・目的語の破綻、修飾・条件の誤り、前提・結果関係の正しさなどについて、選択肢を本文と照合し、破綻や逸脱がないか緻密にチェックすること。特に論理的逸脱がないかが問われる。これも学部横断的に過去問演習をする。

《攻略ポイント3》
明治文語文・旧かな文は旧知の教材で馴れる
 文学部を中心にしばしば明治文語文や旧かな文字の文章が出題されるが、旧かなは頭の中で音読すればよいし、文語文はキーワードを図式化すれば通常の現代文と変わらない。ただし、これらの作業を習得するには馴れが必要なので、夏目漱石の「現代日本の開化」など、高校でなじみのある教材を1冊読んでおきたい。


上智大学

2013-10-27 | ブログ

数学: 頻出問題を手早くが合否の分かれ目になる

《出題傾向》
問題量が多く、ほぼ穴埋め形式のやや難の問題が頻出
 上智大の入試問題の大きな特徴は、全学部とも分量がかなり多いことである。出題形式は理工学部のA方式の第1問以外はすべて穴埋め形式であり、唯一の記述形式の問題には、毎年証明問題が出題される(2012年は余弦定理の証明)。したがって、出題の大部分である穴埋め形式の問題の中で、いかに無駄なく全問に目を通し、速く答えの数値にたどり着くかで合否が分かれるだろう。ただし、問題は難しめであり、複雑な場合分けが必要な問題もあり、作業量も決して少なくはない。特に文系学部の入試は難しい。
 また、全学部とも図形問題にやや偏りがあり、理系の場合であれば、数学IIIの面積・体積を求める問題の中で図形を把握しなければ、面積・体積を求める計算に入れない問題なども出題された。また、数学I・A、II・B の中からも立体図形の問題が多く出題される。これ以外にも漸化式、確率の問題が頻繁に出題される。

《攻略ポイント1》
立体図形は四面体の問題を強化する
 頻出問題である空間図形の問題としては四面体に関する問題が多い。例えば、正四面体の高さ、体積、内接球の半径、外接球の半径などは正確に速やかに求められるようにしておこう。また、一般の四面体に対しても体積、内接球の半径などが誘導付きで出題される可能性もあり、解決の方法は初等幾何、ベクトルなどさまざまである。一般的なことでもあるが、立体図形の問題は普段から自分で図を描いて考えることが大切である。

《攻略ポイント2》
多くの知識を身につけ、公式は覚えておく
 上智大の場合は、「公式はその場で導いてから使う」よりも「公式は覚えておく」方が有利である。
 例えば、座標平面上で3点 O(0,0),A(a,c),B(b,d) を頂点とする三角形OABの面積は 1/2|ad-bc| であるが、このような公式や三角関数の加法定理周辺の公式は導いてから使うのではなく、覚えておく方がよい。知識だけで解ける問題も少なくないからである。

《攻略ポイント3》
大問の最初の設問は必ず目を通す
 時間が足りなくなりがちな入試問題であるから、最後まで到達しないで時間切れになることもある。その一方で、各設問の最初の問題はそれほど難しくもない。1つの問題に時間をかけすぎて、これらの簡単な問題を残さないことだ。


慶応義塾大学

2013-10-26 | ブログ

小論文: 基礎知識とともに論述する力が試される

《出題傾向》
多様な問題形式と学部系統的なテーマは継続した傾向にある
 どの学部でも、重厚長大で学部系統的な論理的文章を資料とする問題が出題される。だが、法学部は1問の見解論述、経済学部は問1が推論的説明+問2が見解論述、文学部は問1が要約説明+問2が見解論述、総合政策・環境情報学部は2問とも見解論述、商学部は計算+記号選択+推論と、問題形式は多様である。なお、総合政策・環境情報学部は、資料も複数で、解答字数も他学部と比べると多くなっている。
 テーマも、2012年の場合、法学部は国家論、文学部は読書論、総合政策学部はグローバル化、環境情報学部はデザイン論、商学部は経営者の社会的責任と、学部系統的である。しかも、例えば文学部では、2007年に文学論、2009年に表現論、2012年に読書論と、繰り返し隣接テーマが出されている。2012年の経済学部は、観察論をテーマとした要約説明だけの問題だった。しかし、文学部でも2006年に要約説明問題だけになったことがあったが、2007年以降には元に戻った。観察論というテーマも、「科学技術の社会的制御」(2001年)といったものが出題され、頻出テーマの範囲内である。「市場原理による環境問題の解決の可能性」(2010年)など学部系統的なテーマの出題で、見解論述もさせる問題形式が一般的だ。

《攻略ポイント1》
過去問を通して設問対応力をつける
 問題形式も出題テーマも学部により異なっているので、一般的な小論文対策では対応できない。それぞれの学部の問題形式に慣れておくことが必要だ。また、各学部とも繰り返し出題されているテーマが少なくない。したがって、過去問に取り組んで、頻出テーマについての理解を深める必要がある。

《攻略ポイント2》
基礎知識を身につけ主題・素材を集める
 学部系統的で重厚長大な論理的な文章を読解するためには、基礎知識が必要になる。また、繰り返し類似したテーマが出題されているので、それに対応するにふさわしい主題と具体的素材を集めておこう。

《攻略ポイント3》
多様な設問に応える論述力を身につける
 設問の指示が複雑なのも、本学の特徴である。例えば、2012年の法学部の設問は、課題文に提示されている「未来国家I」と「未来国家II」に「共通する考え方を簡潔にまとめた上で、それに対する擁護と批判の両方を展開しなさい」といったものであった。設問の指示に従って論述する力を養っておかないと対応できない。


慶応義塾大学

2013-10-26 | ブログ

英語: 時間配分と解答手順の練成がカギとなる

《出題傾向》
高得点のカギを握る超長文問題対策が最優先と心得よう
 慶應義塾大では、経済学部で「自由英作文問題」が出題されるなど、各学部でそれぞれ独自の問題が出される。しかし、何と言っても英語攻略のカギを握っているのは読解問題である。読解問題に顕著な傾向として、早稲田大と同様、やはり「超長文化」傾向がある。時間当たりに要求される処理語数が圧倒的に多いというだけではなく、難度もかなり高い。したがって、時間配分および解答手順を自分なりに練り上げ、要領よく得点するコツを習得しておかねばならない。
 そこで長文問題の解答手順の基本を紹介しよう。順番に、まずは(1)リード文に目を通す、(2)語句注釈・出典があれば目を通す、(3)設問を熟読して課題文から読み取るべき情報を明らかにしておく、(4)課題文を読み進めながら、できる設問から解答していく、(5)選択肢は、原則として、ある程度解答にあたりがついてから見る、という具合である。

《攻略ポイント1》
解答手順の基本に従い要領よく解答する
 例えば、文学部ではリード文と設問を熟読してから課題文を読み、十分に理解してから答案の作成にかからないと時間切れの恐れがある。

《攻略ポイント2》
「目からウロコ」のテクニックも使う
 例えば、2007年に商学部で「自分自身の観点に対して( 1 )意見に耳を傾けさせるような類の職業訓練はほとんどあるまい(原文は英語)」という空所補充問題があった。この選択肢は、「(1)同様な (2)説明できる (3)適した (4)異質な」だったが、一見してわかるように、自分と「≠」の関係を表す(4)が正解だった。しかも、この記述から筆者の主張が「職業訓練以外の何かによって他者の観点がわかるようになる」という内容だと予測でき、あとは基本的な論理力さえあれば課題文を参照することなくすべての設問で正解が可能だった。むろん、課題文を読んで解答を検証しなければならないが、かなり効率よく行うことができたのである。

《攻略ポイント3》
受験学部によっては解答プランを見直す
 (1)問題形式、(2)難易度、(3)設問数、(4)課題文の語数、(5)形式変更の頻度などを勘案して時間配分を行い、あらかじめ自分なりの解答プランを立てておこう。
 例えば、経済学部では大問構成・出題形式など実施状況が安定しておらず、あらかじめ用意していた解答プランを練り直さねばならない可能性がある。臨機応変に対応するための時間を取っておこう。


早稲田大学

2013-10-25 | ブログ

英語: 学部で異なる多様な形式の問題の対策を

《出題傾向》
自説を発信・展開する表現力を錬成して自由英作文に備えよ
 早稲田大は、慶應義塾大と同様に、各学部ごとに独自の問題形式が採用されているため、受験する学部の出題傾向を過去問などで研究しておくこと。
 最近の問題では「情報発信型の表現力」を問う出題、特に法・政治経済・国際教養の各学部で出題される「自説展開型自由英作文(debate writing)」が目立っている。この形式では、自己主張を明確に相手に伝える能力が求められるため、一般的な和文英訳問題とは異なり、構文力が問われるとともに、高校生として最低限の一般常識も問われる。過去問演習を通じて自分なりの解答パターンを確立しておくことが、時間配分を決定し高得点を獲得するために重要である。
 また、読解問題でも慶應義塾大と同様に超長文化の傾向が著しい。設問内容を意識しない、方向性の定まらない独り善がりな読み方は避けたい。まずは設問を読んで出題者の関心がどこにあるのかを最初に押さえること。そのうえで、課題文から読み取るべき情報は何かを想定して読み進みながら、知らない単語などにひるまず、「読」と「解」を繰り広げていく必要がある。こういった解答テクニックをぜひ身につけておきたい。

《攻略ポイント1》
論理展開のパターンを確立しておく
 自由英作文問題では、必勝パターンとでもいうべき基本型がある。その1 つとして、(1)もちろん(Of course など)、確かに(It is true that など)、一般的には(In general など) →(2)一般論の紹介→(3)しかし(But など)、それにもかかわらず(Nevertheless など)、他方(On the other hand) →(4)実際には(In fact など) →(5)自説の根拠・主張(I believe that など)、という「譲歩+逆接」が挙げられる。

《攻略ポイント2》
文法・語法問題では時間配分を厳守せよ
 文法・語法などの小問は、その場で解けるかどうかがはっきり分かれる知識問題になっていることが多い。そのような問題は、わからないからといくら悩んでも時間の浪費である。得点の見込みのある問題に時間は回したい。

《攻略ポイント3》
時間配分に従って解答プランを作成する
 例えば、実施状況が安定している文学部や文化構想学部では、【I】で各10分、【II】で(A)5分(B)10分(C)15分、【III】で20分、【IV】で5分、【V】で10分、予備で5分など、あらかじめモデル解答プランを立てておこう。


早稲田大学

2013-10-25 | ブログ

数学: 合否は典型問題の出来次第で決まる

《出題傾向》
理系は数学IIIの微積分、文系は数学II・B から出題されることが多い
 理工系学部では、数学IIIからの出題が多く、特に極限の計算は毎年なんらかの形で出題されている。また、面積・体積といった求積系の問題はほぼ隔年で出題されており、2013年は順番でいうと出題されない年にあたる。しかし、油断はせずに準備はしておいた方がよい。ちなみに、体積の問題は今のところすべて回転体の問題に限られている。
 それよりも2013年の場合は、数学IIIの問題としては、接線、法線、関数の増減、媒介変数の問題に力を注ぐのがよい。さらに、過去10年の中には、その年の問題のほとんどが数学IIIまたは数学Cから出題されることもあったが、 近年は数学III以外からの出題も多く、特に図形と式からの出題が目立っている。また、数列の漸化式についても頻繁に出題されるので注意が必要である。
   文系学部では、数学I・AよりもII・Bからの出題の方がやや多い。ただし、数学I・Aの中でも確率の問題は頻出であるから十分な準備が必要である。また、文系学部の問題構成として、大問の中の1題だけが突出して難しく、それ以外は基本的な問題であることも少なくない。したがって、試験場ではこの1題の難問を見極め、難問以外の問題について確実に得点できるように取り組むべきであろう。

《攻略ポイント1》
典型問題は確実に得点する
 早稲田大の入試問題の性格は理系と文系で少し異なる。理工系学部は「素直」な問題が多いが、文系学部は複雑な場合分けが含まれたりする。
 ときには難問も出題されるが、合否は典型問題が確実にできるかどうかで決まる。数列の漸化式から一般項を求めることなどは、3項間の場合であるan+2=pan+1+qanまでを理解しておきたい。

《攻略ポイント2》
時間配分を間違えないこと
 文系学部の問題の中には、合否には影響のないほどの難問が含まれることが少なくない。試験中にそれを見極め、単発的な知識と簡単な公式の適用だけで解ける問題を残さず解き、その問題に時間をあてることが大切である。試験直前には、本番と同じように過去問などを問題の「セット」で解く練習をするとよい。

《攻略ポイント3》
三角関数を強化しておこう
 理系、文系とも「三角関数の公式」が解くうえで必要な問題が多い。三角関数の加法定理はもちろん、三角関数の合成、理系の人はさらに三角関数を含む関数の積分の練習をしておくとよい。


早稲田大学

2013-10-25 | ブログ

国語: 古・漢の高得点獲得と融合問題の対策が重要

《出題傾向》
現代文は長くて高度。漢文は融合問題が頻出。古文は標準的な出典に
 最も注意したいのは、学部ごとに出題パターンが多様であり、しかも年度によって多少の変動があることだ。2011年から教育学部で漢文単独問題が復活した。スポーツ科学部はここ数年難化の傾向にある。商学部と社会科学部は60分2題、他の学部は90分3題ないし4題の構成になっている。現代文はおしなべて長大で難解な課題文であるうえ、政治経済学部では古・漢融合問題が問われ、文化構想・社会科学部では現・古(もしくは現・漢)融合問題が問われる。記述式問題は法学部で毎年出題されるが、政治経済学部でもここ4年連続して出題されている。その他はすべて客観問題だが、非常に厳しい吟味を必要とされる。
 古文は、中世・近世の歌論や俳論などが減り、オーソドックスな出題に変わりつつある。
 漢文は、2012年は文・教育学部で単独問題が出題された。他の学部でも融合問題として出題される可能性は高く、政治経済学部の漢文はむしろ文・教育学部を上回るレベルだ。したがって、国際教養学部を除き、漢文の対策はしておこう。早稲田大の漢文はセンター試験と比べて句形の比重が高いのが特徴。合格ラインは学部を問わず70%。合否に直結するのは、融合問題と古文・漢文、および記述式問題の得点だろう。

《攻略ポイント1》
空欄・脱文挿入問題など文章完成問題を鍛える
 現代文は空欄補充・脱文挿入・冗文削除・整序問題など文の完成についての設問の比重が高く、配点の5割近くになる。どれも難易度が高いので、これらの問題の解法をよく理解し、過去問を徹底演習しておこう。

《攻略ポイント2》
古・漢は標準的レベル。基礎知識の再確認を
 古文は源氏物語などのレベルの高い文章から出題されているが、設問は標準的で、しっかりした語彙と文法の知識があれば得点できる。漢文はもともと融合文が主体であるため文章が非常に短い。とはいえ、ともに厳しい選択肢の吟味が必要だ。また、語彙や語法に重きが置かれ、前後の文脈から類推するだけでは正解できない。短文式ドリルの見直しをして、細かいところを詰めてしまう学習が有効だ。

《攻略ポイント3》
融合問題対策として古・漢を現と同レベルに
 大きな得点差をもたらすのが融合問題だ。融合された現・古(漢)の対応をつかみ、互いに手がかりにして解くのがセオリーだが、対応部分が確認できても理解しないと何にもならない。要点は、古文・漢文を現代文と同レベルに仕上げておくこと。


立命館大学

2013-10-24 | ブログ

数学: 問題全体を見通す力が求められている

《出題傾向》
空所補充問題は誘導に沿って考えさせる問題になる
 出題範囲に特に定まった傾向と呼べるものがないのが、立命館大数学の一番の特徴といえよう。2012年の理系A方式は、数学III・Cからの出題が目立ったが、他の分野の内容からの出題も含まれている。数学の幅広い学習を受験生に求める立命館大の意図が感じられる。
 ただし、空所補充問題には大きな特徴がある。それは、「やりっ放しの計算をして空所を埋めていくと後に続かなくなることが多い」というものだ。したがって、計算余白には記述問題を解くのと同じような痕跡を残しておかないといけない。その際に注意したいのが、自分なりの考え方ではなく、出題者の誘導に沿った考え方で解答を進めること。問題全体を把握し、出題者の意図を理解する必要がある。
 2012年の理系A方式では、ベータ関数の問題が出題されたが、あまり見かけないこのような問題も丁寧な誘導に沿えば解くことができるものであった。
 難問で手に負えない問題はないが、基本的なものとやや難のものが入り乱れて出題されるのも特徴的だ。1つの大問の中にもその傾向がある。「やや難」のものは計算量も多く、そこで思わぬ時間の浪費になることもあるので注意したい。時間配分がカギとなる。

《攻略ポイント1》
自分の得意分野から解いていく
 小問集合は基本事項の確認だけでない問題も出題されるので注意したい。それ以外の大問にも難易に差があるが、限られた時間内に難易の見極めまでするのは難しいので、自分の得意分野から解くのが無難だろう。

《攻略ポイント2》
解答した空所も次の空所に利用する
 空所補充問題といえども、記述問題の解答でポイントとなる部分が空所になっている形式がほとんどなので、記述の解答を進めていくのと同じ考え方をしなければならない。したがって、その解答には流れがあり、空所が次の空所のヒントになっていることが多い。1つの空所について、どのようにして求めるのかはもちろん、なぜ求めるのかを考えると出題者の意図が理解しやすくなる。

《攻略ポイント3》
最初にグラフや図を描いてから計算に入る
 記述しながら図を描いて計算を進めるなど、秩序だった解き方が求められる。部分点が与えられない空所補充問題においては特にその点に注意したい。きちんと図やグラフを描いたり、場合分けなどを丁寧に記述しておいて、すぐに見直しができるようにしておきたい。

 

立命館大学

2013-10-24 | ブログ

英語: 知識問題を優先して読解問題に取り組む

《出題傾向》
3番以降の会話問題、文法・語法、語彙問題が合否のポイントになる
 立命館大で一番スタンダードな3教科型の大問別出題形式は、【1】と【2】が「長文総合問題」、【3】が「会話問題」、【4】が文法・語法が問われる「空所補充問題」と「正誤問題」、【5】が「整序問題」、【6】が「語彙問題」となり、安定している。
 【3】~【6】の長文総合問題以外の配点比率は53%で、それ以外の設問よりも高いことから、【3】~【6】の設問を先に解答し、その後【2】・【1】の順で解答作業を進めるのが、得点を着実に積み重ねるうえで効率的な解答手順ということになる。
 また、立命館大の合格ラインは65%前後と考えられるため、【4】の文法・語法問題や、比較的配点比率の高い【3】の会話問題の出来具合が、大きく合否に関わっていると思われる。立命館大英語の大きな特徴といえよう。
 ただし、【4】と【5】で出題される文法・語法問題と、【6】の語彙問題の難度は「やや難」レベルで一定しており、問題集や単語集を徹底的にこなしておきたいところである。【4】の単文空所補充問題では複合関係形容詞など、難度の高い項目も過去に出題されており、文法・語法項目の対策をしておく必要がある。【3】の会話問題はパターンが一定化しているため、過去問をしっかりこなして解答手順を確認しておこう。

《攻略ポイント1》
長文総合問題はパラグラフごとに解答
 【1】の[1]と[2]の選択肢は、原則的に本文の流れ(パラグラフ)に沿って並べられているので、各パラグラフを1つ読み終えるごとに[1]と[2]を解答していき、最後に各パラグラフ第1文を読み直して、[3]の要約選択問題を解答するとよい。

《攻略ポイント2》
「抽象」から「具体」への流れを読み取る
 【2】の[1]空所補充問題は文脈で判断する問題である。パラグラフ第1文は「抽象(まとめ)」となることが多いので、後の「具体」を読み取ろう。また、[2]の指示語指示対象問題は、本文中の指示対象そのものではなく、その同意語句が解答の選択肢になっていることが多い。

《攻略ポイント3》
会話問題と正誤問題は解答手順に注意する
 配点比率の高い【3】会話問題は、[1]では口語表現、[2]では会話の流れがポイントとなるため、まず会話文全体を読んで、登場人物の役割分担を確認し、その役割にふさわしい発言を選ぶようにしよう。また、【4】正誤問題の解答手順は、(1)下線部の語法、(2)文構造、(3)時制、(4)意味の順に確認しよう。


立命館大学

2013-10-24 | ブログ

国語: 現・古とも高度な読解力が求められる

《出題傾向》
現代文・古文とも難しい空欄補充問題と知識重視の問題が頻出
 立命館大の国語は相変わらず難度が高く、2013年もその傾向は続くものと思われる。問題そのものはオーソドックスな出題であるが、選択肢が長文なために読み取りに苦労させられることも含めて、問題文を読みこなすには広くて深い知識と、高度な読解力が必要になっている。また、必ずではないが現代文・古文ともに文学史が出ることもあるから、これも注意しておきたいところだ。
 現代文は、短い文章が2題セットで出題される。「随筆+評論」が基本だが、「評論+評論」で出題されることもある。知識重視の傾向が強いから、漢字の読み書きは必修である。文学史は基本的な問題が多いので、『国語便覧』などを利用して、明治以降現代までの主要な作家とその作品を覚えておけば問題ない。
 古文も現代文と同様、知識重視型の出題になっている。文法はもちろん、和歌の修辞技巧についての知識も直前に必ず確認しておきたい。なお、2011年から、文学部は漢文の代わりに現代文が選択できるようになった。漢文の苦手な受験生には朗報であろう。なお、現代文・古文ともに空欄補充問題が難しい。高度な読解力がないと解けない問題が多いことから、現代文・古文とも普段から精読を心がけて演習を重ねておいてほしい。

《攻略ポイント1》
現代文は時間配分と解答手順に気をつける
 現代文は、多彩な出題形式をとりながら、オーソドックスな問題がバランスよく出題されている。解答するうえで気をつけることは時間配分だ。現代文2題に古文が1題なので、油断すると古文を解く時間がなくなってしまう。時間のかかる問題は後回しにしよう。

《攻略ポイント2》
古文の現代語訳はポイントを押さえる
 まずは記述の解法を習得しておく必要がある。立命館大の古文に出題される記述問題は、ほぼすべてが現代語訳である。そこには必ず重要単語や敬語、助動詞・助詞の用法など、出題者が採点したいポイントがあるので、そのポイントをあらかじめ見抜くことが大切だ。

《攻略ポイント3》
有名出典をチェックし、「注」にも目配りを
 『源氏物語』『枕草子』などの有名出典を出題することが多いので、『源氏物語』などはあらかじめあら筋を知っておこう。
 また、立命館大の古文は本文の後ろにヒントになるような「注」をつけている。あわてると、この「注」を見ないで解いてしまうことが多いから注意が必要だ。


同志社大学

2013-10-24 | ブログ

数学: 確かな数学力と柔軟性が合格ポイント

《出題傾向》
理系は数学III・Cが中心。文系ではやや難の融合問題が出題
 理系はいずれの学部でも、数学III・Cからの出題が中心である。数学IIIの微積分の範囲から、「やや難」程度に設定した出題が目につき、かなりの計算力を要求しているのが特徴としていえよう。
 2012年の学部個別日程の理工学部では、解き方を工夫しながら要領よく計算する必要のある微積分の問題が出題された。また、複雑な思考力を要する2次曲線に関する問題も目を引いた。
 同志社大の理系では、数学III・Cをきちんと履修した学生を要求しているという気持ちが、入試問題に反映されている。難問ではないが、しっかりとした計算力・応用力を要求しているので、要領よい解き方をしていかないと時間が足りなくなる恐れがある。
 また、単なる記述問題ではなく、証明問題やグラフを書かせる問題を含んだ枝問が出題されることがあるのも同志社大の特徴といえよう。
 文系は、ここ数年、易化傾向であったが落ち着いたようで、依然としてハイレベルの問題となっている。2012年の全学部日程では、広範囲の知識と確かな思考力を要する三角・指数関数と数列の融合問題が出題された。出題者は数学に対してはっきりとした目的意識を持った受験生を対象に作問しているようだ。

《攻略ポイント1》
頻出定理や公式を完全にマスターする
 問題は基本から標準レベルのものがほとんどだが、いくつかの公式・定理を駆使して問題にあたる必要がある。公式集などを見て公式や定理を導く手順を確認しておこう。また数学IIIの標準からやや難の計算問題も演習が必要だ。過去問などを使って、面倒がらず最後まで解き切る練習を重ねておこう。

《攻略ポイント2》
全問に目を通し、得意分野から始める
 理系の数学III・Cの問題は、どの問題もある程度の計算量があるとともに、よく練られているという印象を受ける。「まずは小問集合から」と決めつけるのではなく、全問に目を通してから解答を始める習慣を身につけよう。

《攻略ポイント3》
時間のかかりそうな問題は後回しにする
 受験では時間配分が大事だ。各大問の最後の方はレベルが高く計算量も多いので、見切りを付けて次に移るというのも実力のうちだ。解ける問題は残らず解いて、時間が残ればゆっくりと難しいところにチャレンジしていけばよい。完解を目指すのではなく、部分点を積み重ねるほうが、結果として高得点につながる。


同志社大学

2013-10-24 | ブログ

国語: 出題傾向に変化なし。記述問題は難度が高い

《出題傾向》
読解力が重視され、現代文は評論が頻出。古文は近世作品に注意
 同志社大の国語は、現代文1題に古文1題の計2題で構成されている。現代文・古文ともマークセンス方式の問題のあとに、現代文40字、古文40字の記述問題が付いている。この出題形式が本学の定番である。
 現代文の出典は、ここ数年すべてが評論になっている。課題文が長いので、したがってキメ細かく読んで理解しようとすると、すぐに時間が足りなくなってしまう。時間配分にはくれぐれも気をつけよう。課題文が長文の場合は、段落ごとに論旨の展開をたどる訓練を積んでおくことが効果的な対策になる。現代文と違って、古文は適度な長さといえよう。ただし、短いから読みやすいというものではないので、読解練習は怠りなく積んでおく必要がある。出典はマイナーな近世随筆などとともに、ここ数年は『源氏物語』『枕草子』などの有名な作品も出題されるようになってきた。教科書に掲載されているような有名な作品については、内容をある程度把握しておいたほうがいい。
 なおまた、2009年の社会学部、2008年の政策学部・文化情報学部、2004年の政策学部、2003年の文学部・商学部などで、漢文の知識が問われていることは注目しておきたい。基礎的な漢文知識はマスターしておこう。

《攻略ポイント1》
安易な抜き書きはダメ。自分のことばで答える
 現代文は「句読点とも40字以内」でまとめる記述対策がポイントになる。どんな場合でも、安易な抜き書きは高い評価を得られない。過去問をたくさん解いて、自分のことばで解答をまとめる練習を積んでおくことである。

《攻略ポイント2》
記述の練習は書き直しで力をつける
 記述の練習は独学でもできる。具体的には、まず自分の答案を作ること。次に模範解答を写す。この「写す」作業が重要。写しながら、今後使えそうな表現を自分のものにするわけだ。そのあと、模範解答と自分の答案を比べて、「自分の手で」答案を完璧なものに書き直す。この「書き直し」で着実に記述の力がついていく。

《攻略ポイント3》
古文の記述では書くポイントをつかむ
 記述問題には、必ず本文のどこかに「ここをまとめないといけない」といったポイントがある。そのツボをはずすと0点になってしまうから注意しよう。自由作文ではないのだから、あくまで本文を根拠にして、採点者が採点しやすい答案を書くよう心がけることが大切である。


同志社大学

2013-10-24 | ブログ

英語: 文脈を把握する力が合格のポイントになる

《出題傾向》
内容一致問題などで類推力とともに文脈把握力が問われる
 大問別の設問構成は、長文総合問題が2題、会話+英作文問題が1題で、近年は安定している。内容面では、文脈把握力が問われる問題が50%、構造把握力が問われる問題が15%、知識が問われる問題が15%、類推力が問われる問題が20%というところである。合格ラインは70%が平均と考えてよいだろう。したがって、文脈把握力が合格には必須ということになる。
 内容一致問題が長文総合問題2題にそれぞれ設定してあるのは従来通りであるが、2012年は、ほぼすべての長文に対して「指示語指示対象指摘問題」が設定されている。日頃の学習で注意しておこう。
 また、ディスコース・マーカー(話題を移行させる語句)を空所に補充する問題も頻出しているため、英文を復習する際にそれらの役割をしっかり確認しよう。そのうえで難語の意味を推測できる力を育成するために、日頃から難しい語句の意味を文脈から類推したりする作業を続けたい。
 また、記述式では和訳問題と英作文問題が各20点と予測され、全体の20%を占めると思われる。語法に関しては、動詞の語法以外は問われることが少ないのも特徴であるが、文法に関してはどの分野もこなしておこう。なお、大問の配点÷2が、各大問の理想的な時間配分となる。

《攻略ポイント1》
多品詞語に注意して文構造を分析しておく
 本学では、従来よりthatやasのような多品詞・多用法の語がポイントとなっており、その理解を問う設問が特徴となっている。これらは和訳の問題でも解法のポイントとなっており、関係詞、接続詞、前置詞、準動詞(不定詞、分詞、動名詞)、助動詞、多義語の整理はしっかりとしておきたい。

《攻略ポイント2》
内容一致問題は同意語句に注目する
 内容一致問題では一致する選択肢が、本文中の対応箇所の英文を同意語句で置き換えている場合が多い。したがって、書き換えが多い選択肢ほど内容が一致する可能性が高い。また、allやeveryやonlyなどの限定の意味を表す語句がポイントになることが多い。

《攻略ポイント3》
パラフレーズ問題は文脈に適切な選択肢を
 パラフレーズ問題(同意語句選択問題)では、語句単位のパラフレーズが増えている。知識系の問題も多いが、難語が出題される場合もかなり多い。難語に関しては、文脈から類推して判断するしかない。文脈(あるいは全体のテーマ)にふさわしいものを選択しよう。