大学入試センター試験に代わり、2020年度から実施される新テストについて、文部科学省は、記述式問題の導入などを盛り込んだ改革の素案をまとめた。
現行のセンター試験はマークシート方式で行われているが、知識偏重との批判があり、記述式を加えることで、思考力や表現力も評価する方式に改めることを目指す。素案は同省の有識者会議で示され、議論される。
同省の中央教育審議会は昨年12月、センター試験を廃止し、それに代わる新テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と高校での基礎学力を測る「高校基礎学力テスト(同)」の導入を答申。同省はこれを受け、両テストの実施方法を検討してきた。
素案では、大学入学希望者学力評価テストについて、記述式問題の導入のほか、複数の文章を読み比べ、共通点や相違点を分析して正解を導くなどの新たな出題も検討するとした。対象は国語や理科、地理歴史などを想定。時事問題などとの関連を意識した出題も有意義だと指摘している。
※1「合教科・科目型」=ある教科・科目における学習内容や学習活動に関する課題について、共通必履修科目の学習内容や学習活動を用いて解決すべき内容を出題する教科横断的な問題
※2「総合型」=特定の教科・科目の枠を超えた課題について、必履修教科・科目で身につけた知識・技能等を関連付け、これらを総合的に活用することにより解決すべき内容を出題する総合的な問題
※3「CBT方式」=「Computer Based Testing」。Webに表示された試験問題に対して、コンピュータやタブレットを利用して解答する試験方式。