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旅行記、世相独言

よみがえる魔都の夜 - 上海 - (異文化体験26 中国内陸部の旅3)

2012年11月10日 23時35分33秒 | 異文化体験_アジア
(写真はクリックで拡大します)

よみがえる魔都の夜 -上海― 1995.10.31~11.05

  
                  豫園の入場チケット(裏面には英語で案内が)

 ガス・チャイナ展示会の昼食時を狙って交代でミニ上海観光を実施。
 3日は、「豫園」に出かける。ここはいつも大勢の人たちで賑わっている。湖心亭で昼食。麺を注文したいのだが麺メニューには蛇や蛙等の怪しげな文字もあり、出てくるものとのイメージが一致しない。
 小生が注文したものは中にゼラチン質の肉塊が。店員に聞くが要を得ない。亀のジェスチャーで、結局すっぽんの類と判明。

 
 (左)いつも人で賑わう「豫園」 「湖心亭」を背景に     (右)「豫園」 庭園の建物の瓦


 3日の夜は、本日上海入りし5日から始まる「中国内陸部ガス事情調査団」の面々と、夕刻、外灘近くのレストランで一行の無事な旅を祈って調査団の発足式を行う。


 4日は、これまたお昼時を狙って玉仏寺に。ここも昨年訪れたお寺である。清代1882年建造の禅寺である。玉仏楼に安置される高さ1.9mの釈迦如来坐像と臥仏堂にある長さ1.2mの釈迦涅槃像で有名なお寺である。

  玉仏寺 料金改定で15元に

  玉仏寺 釈迦如来坐像を背景に

 昼食はI嬢が見つけたおいしい餃子屋へ。上海美食街の端に位置する「長安餃子楼」がお目当ての店。蒸し餃子中心の22種類のメニューに何を注文しようかと迷う。フカヒレ入りの魚翅蒸餃子、鮑入り芙蓉鮑魚餃子、ほうれん草入り蒸餃子等々、見る見るテーブルの上に蒸篭の山が出来る。人の行列が出来る理由を納得しながら餃子に堪能した昼食であった。

    
 (左)上海美食街の「長安餃子楼」いつも大入り満員 (右)蒸し餃子中心に22種類の餃子がある


 ガス・チャイナは5日まで開催されるが、小生が5日から出発する調査団に引率者として加わるため、4日夜に展示会関係者9名を南京路のレストランに招いて慰労会。
 老舗の有名な広東料理店で夜遅くまで賑わっている。金牌乳猪小盆という香ばしいパリパリの仔豚の皮が名物の一つとか。
 明るい店内で一際目に引くのがガラス張りの厨房。ローストされた鶏や豚が出番を待っている。
 宴も終わり、通訳の女子大生を家に送りがてら外灘の夜景を車窓にタクシーを走らせ、ホテルに戻る。

  展示関係者の慰労会 南京路広東料理店にて

  名物料理は金牌乳猪小盆 連日大入り満員のレストラン

 展示企画会社の I 嬢は確かこの日あたりが誕生日のはず。部屋に戻って誕生祝のメッセージをボーイに届けさせる。ホテル・ラウンジで上海最後の夜を一人で明日以降の調査団の予定について思いを馳せていると、一人の女性が近づいて来る。すらっとした長身に黒いレザーのホットパンツ姿。いつもGパンで走り回っている男勝りの女性とはまるで違う I 嬢が隣に腰をおろす。風呂上りなのか、黒髪の匂いが漂ってくる。

 「覚えていてくださったんですねえ、感激! 部屋に電話したら出られないんで、ひょっとしてと思って来ました」と I 嬢。 何はともあれ乾杯! 間もなく丁度か三十路近くの彼女。好奇心旺盛で、物怖じせず何にでも興味津々。北京の時もフランスのTVクルーと親しくなり、彼女の部屋まで押しかけてくる間柄になったとか。イベント関係の仕事をする女性は男性とのお付き合いもうまく立ち回らないといけない。彼女はその辺の天性の物を持っているように見受けられる。

 少し先のラブチェアに先程から気になる光景が展開されている。西洋人と中国女性とのカップルがかなりきわどい行為を行っている。我々以外に殆ど客のいない薄暗いラウンジ。中国女性は完全に恍惚の世界に入って、男性に身を任せている。我々の目もそれに釘付け状態。「凄いね!」と小声で囁きながら、益々エスカレートするお二人を横目に、「さあ、もう遅い。明日の展示会最終日をよろしく!」と部屋に戻る。

 初日の和平飯店での予感が再びよみがえる魔都の夜である。
 
  外灘の銅像を真似て。さあ、明日から内陸部へ。

 



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