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旅行記、世相独言

アンデルセン童話を生んだ街 -オーデンセ-(異文化体験20 童話の国の旅2)

2012年02月25日 16時54分18秒 | 異文化体験_北欧
(写真はクリックで拡大します)

アンデルセン童話を生んだ街 -オーデンセ-  1994.9.6~9.9

      
(左)右からスカンジナビア半島、シェラン島、フェン島、ユトランド半島    (右)フェン島のパンフ

 ユトランド半島とスウエーデンの間のシェラン島に位置するコペンハーゲンから半島寄りの隣の島、フェン(Fyn)島に位置するオーデンセ(Odense)まではデンマーク国鉄(DSB)の列車の旅。

 
(左)デンマーク国有鉄道(DSB)網          (右)動輪、羽、王冠からなるDSB徽章 

 コペンハーゲンを出てシェラン島の西端Korsфr(コルソー駅)からはフェリーで海を渡る。列車ごとフェリーに積み込まれ、フェン島のNyborg(ニューポー駅)から再び列車でオーデンセに向かう。

 
(左)コルソー駅のフェリーの甲板から撮影     (右)フェリーに積み込まれた列車

 
(左)フェリー内の案内看板  (右)ストアベルト沖合の両島を結ぶ建設中の橋(写真をクリックして下さい)

 両島の間をストアベルト(大海峡)と現地では言うが、現在両島を結ぶ橋とトンネルが建設中でフェリーからもその橋が見える。3年後の1997年に完成予定だそうだが、完成すると約1時間の列車の船旅が、わずか10分で結ばれるようだ。  


      
(左)オーデンセの会議場兼宿舎「ホテル・アンデルセン」  (右)オーデンセの地図 

 オーデンセの会議場兼宿舎のホテル名はアンデルセン。当地最大のホテルに夕刻チェック・インし会議登録も行う。今夕は歓迎レセプションである。

 
(右)童話の世界を巡るツアー出発点の市庁舎前広場  (右)アンデルセン生家近くの街の景観

 デンマーク第3の都市オーデンセは、かつて造船で栄えた町。緑豊かな自然と赤褐色の瓦屋根の家々が落ち着いた雰囲気を醸し出している。
 7日のプログラムは、理事会メンバーのための徒歩によるオーデンセの街の見物。市庁舎から始まって、この市が誇る世界的に有名な童話作家アンデルセン(H.C.Andersen)の生家や幼少の家、博物館など、童話の世界を巡るツアーである。

      
(左)アンデルセンの生家、博物館になっている    (右)会議お土産の童話集(各国版を用意)

 1805年貧しい靴職人の子として生れた家が現在修復されて博物館として利用されている。また、2歳から14歳まで過ごした小さな貧しい家も作家ゆかりの品々が展示されている。 
 アンデルセンは非常に洞察力の鋭い人だったようだ。目で見た印象を素早く絵で表現する能力もあり数々のスケッチ、絵画も残されている。ちなみに理事会のお土産は各国語に翻訳された彼の6つの童話集であった。(マッチ売りの少女、皇帝の新しい着物、親指姫、モミの木、空とぶトランク、父さんのすることはいつも良し)。

 ツアーの締め括りのレストラン「Den Gamle Kro」

 ツアーの締め括りは、創業1683年の「Den Gamle Kro」というレストランで昼食・解散。


        
(左)1200年頃建設のNyborg城          (右)お城の案内パンフ表紙

 
(左)城の庭で中世の騎士による格闘デモンストレーション(参考写真) (右)今宵のディナー・メニュー

 今宵はNyborg城を借切ってのディナーパーテイ。食事の前にかがり火の焚かれたお城の庭で中世の騎士によるパフォーマンスを楽しむ。1200年から1549年にかけて順次増設されたお城である。


 翌8日午前は理事会。IGUのR新会長の初めての理事会である。
 ホテルでのIGU理事会風景


 役割のない午後は、お城の好きな同行者とEGESKOV SLOT(イーエスコー城)を訪れる。
        
(左)それほど大きくはないが綺麗なEGESKOV SLOT(イーエスコー城) (右)お城の解説

 1554年完成の小さな湖の中に建つお城は公園とあわせて15haの広さ。樫の木の森の木を全部使用したという杭の上に建設されたお城は部屋数66室、バスルーム6室を有し、優雅な姿を湖面に映し出している。

 
(左)EGESKOV SLOT(イーエスコー城)を背景に      (右)綺麗に手入れされた庭園

 フェアウェルパーティは、郊外のレストラン。JGA事務局長席がJGA代表者席より上席となっており、慌てて変えて貰おうとしたが皆着席し始めており、時既に遅し。
 国際的な団体の事務局長という職は、日本での理解とは異なり極めて重職なのである。従って、小生は日本の業界のナンバー3という位置づけになり、たまに出向もとの社長より上席になる場合があるので、要注意である。
 日本の総理大臣がころころ変わる昨今、国際会議における席順は、さぞかし外務省の人間が会議事務局と必死にネゴをしていると思われる。当然、何度も顔合わせしている間柄が優先されるのは西も東も一緒である。

 フェアウェルパーティー(午後7-11時半まで同じ席で延々と)

 例によって延々と続くパーティ。翌日早く帰る組は徐々に退席を始める。我々も翌朝7時半の飛行機でコペンハーゲン経由パリに向かうことになっている。同行の氏とぼつぼつ引き上げるかとアンデルセンホテルに戻ったのは、午前零時。

 翌9日は、生憎の朝からの雨。小型のオーデンセ発コペンハーゲン行きの飛行機は理事会出席者で貸切状態。アンデルセン一色の印象深いオーデンセの理事会であった。



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人魚姫との再会-コペンハーゲン-(異文化体験20 童話の国の旅1)

2012年02月18日 12時37分48秒 | 異文化体験_北欧
(写真はクリックで拡大します)

 今回の旅は19日間といささか長い。欧州から中国を巡る出張である。一度日本に戻って、とも考えたが、欧州から戻って翌日また中国へというのであれば直行する方が楽と判断し少し長い出張となった。異文化体験20「童話の国の旅」と同じく21「改革解放の国の旅」として紹介する。


人魚姫との再会 -コペンハーゲン-  1994.9.6

     
(左)コペンハーゲンMAP(JAXAより)        (右)シェラトン・コペンハーゲン

 9月5日に成田を発ち、ロンドン経由で夜の10時過ぎにコペンハーゲンのシェラトン・ホテルにチェックイン。オデンセで開かれるIGU(世界ガス連盟)理事会への出席が目的である。

           
(左)マルガレーテ女王_1992(右)ストロイエ通りをコンゲンス・ニュートー広場へ向う近衛兵の行進_ポール・フィッシャー1925

 13年前の1981年に初めてコペンハーゲンを訪れた時には、JALの直行便があったが今は飛んでいない。デンマーク皇室は、日本の皇室とも親交があり、国民からの愛され支持されている。

  平坦な国土、省エネと健康づくりで自転車通勤

 朝のホテルの窓から見える街の通りには、リュックを背負った沢山の若者達が自転車を結構なスピードで走らせている。山のない国だけに省エネと健康を兼ねた交通手段として見直されているのだろう。
 午後のオデンセ行きの列車まで、コペンハーゲンの街を散策、タクシーの運転手に主要な名所を効率よく周ってもらうように交渉する。

      
(左)北欧神話の女神ゲフィオンの噴水   (右)市庁舎前Dragon_Fountain(1981年訪問時)

 最初に立ち寄ったのが、城塞の中にあるゲフィオンの噴水。北欧神話の女神ゲフィオンはスウエーデンの大地を掘ってシェラン島を創ったという言い伝えがある。
 噴水といえば、市庁舎前にも噴水がある。初めて来た時はストロイエ通りでの大捕物騒ぎと、この噴水(Dragon_Fountain)が非常に印象深く残っている。

 人魚姫の像(思った以上に小さな像)

 ランゲリニエ埠頭近くの波打ち際の岩の上に、世界的に有名な人魚姫の像がある。見落としてしまうほどの小さな像である。1837年に発表されたアンデルセンの「人魚姫」の物語を題材に1913年に彫刻家エドワード・エリックセンが製作、ビール醸造業者が市に寄付したものだそうだ。スンド海峡へと続く港の入口の方を物悲しそうな顔で見つめている人魚姫は、デンマーク人の国民性を表しているとも言われているようだ。


 
(左)王宮として使われているアマリエンボー宮殿   (右)16世紀のローゼンボー城                   

 
(左)ローゼンボー城 ルイーゼ王妃の像を掲げる間  (右)現国会議事堂のクリスチャンボー城

 市の中心部の方に戻り、1794年以来王宮として使われている八画形の内庭を持つロココ調のアマリエンボー宮殿を経て、広大な王立公園の中にあるローゼンボー城に立ち寄る。クリスチャンⅣ世が建てたルネッサンス様式の建物で、16世紀に建てられ今日まで外観をそのままに残している唯一の建物である。王の庭を散策すると椅子に腰掛けて見る者に語り掛けるようなアンデルセンの像にもお目にかかれる。その後、アマリエンボー宮殿以前に王宮として使用され、現在国会議事堂となっているクリスチャンスボー城を経て、チボリ公園前でタクシーを捨てる。

 1843年開園のチボリ公園 TIVOLI 逆は I LOV IT

 チボリ公園は欧州随一の公園で、TIVOLIのスペルを逆に綴ると「I LOV IT」となる。1843年8月15日に開園されたこの公園は、ゲオー・カーステンセンによって創設されたが、創設当時は必ずしも評価されず、文化人仲間にも入れて貰えなかったとか。開園後は海外に身を置き、母国に戻った時には一入園者として入場料を払わなければならないほど、忘れ去られた存在となっていたようだ。150年の間に3億人の人を迎え入れている。

アンデルセン坐像 これからいざ、生地オデンセに!

 11時から24時までの開園時間は、日本のテーマパークとは明らかに違う欧州人が好むチボリのコンセプトに符合したものと理解できる。開園間もない公園内はひっそりとしており、わずか30分ほどの滞在で、オデンセ行きの列車に乗るため、駅に向かう。



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なばなの里 ウィンターイルミネーション

2012年02月11日 00時37分17秒 | 異文化体験_日本
(写真はクリックで拡大します)

なばなの里 ウィンターイルミネーション  2012.1.31

 

 旅行代理店が競ってバスツアーを出している「なばなの里」。御在所岳の樹氷と氷瀑(当ブログで紹介済み)を訪ねた後、立寄った。

 広大な4棟続きのベゴニア館内部

 「なばなの里」は、1998年三重県桑名に開村した植物園で、冬季はイルミネーションイベントを行い夕刻以降、かなりの人出になるようだ。入村料はベゴニア館とイルミネーション込みで2000円。この日の点灯は午後5時半。

 

 

 

 点灯までの間、世界中のベゴニアを集め、アンデスをモチーフにしたというベゴニア館を訪ねる。木立性、根茎性、球根性、シュウカイドウなど様々なベゴニア種があるようだが、その多様な色彩と数に圧倒される。



 「日本の四季」メイン会場への光のトンネル

 
       (春)                           (夏)

 
       (秋)                            (冬)

 
                 (上2枚) 観覧タワーから見る四季の移ろい

 2004年から始めたウィンターイルミネーション、この冬のテーマは630万個のLEDを用いて日本の四季を演出した「冬華の競演」。およそ、10分程度の光のショーである。近くから見るより観覧台が設けられているので、そちらから見るほうが、また写真撮影も綺麗に撮れるのでお薦めである。


 
             (左、右)「なばなの里」会場内のLEDデコレーション

 「鏡池」 ライトアップされた木々が水面に。

 明るい間の村内、冬は夜まで見るべきものが・・・・


 ゲート近くに同じ経営の花市場がある。結構多種多様な園芸品が即売されている。なばな=787ということで、写真の花セットを787円で買って帰った。ただし、営業が夕刻5時までなので、入村前に買物をする必要がある。

 花市場で買ったお買い得787(なばな)円のセット



今回の「なばなの里 ウインターイルミネーション」を評価下さい

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樹氷と氷瀑の御在所岳

2012年02月02日 14時07分19秒 | 異文化体験_日本
(写真はクリックで拡大します)

樹氷と氷瀑の御在所岳  2012.1.31

 御在所ロープウェイ(日本1の白い支柱高61m)

 山麓に湯の山温泉を抱える御在所岳、冬は樹氷と氷瀑が美しいと聞き行ってきました。

     
(左)起点の「湯の山温泉駅」            (右)往復チケット(個人2100円)

 
(左)湯の山温泉(別名鹿の湯、アルカリ性ラジウム泉 (右)雪が下から吹き上げてくる。直下150m。

 進行方向に「日本一61m高の白い支柱」が見える

 鈴鹿山脈の秀峰「御在所岳」は標高1212mの花崗岩地帯の山。四日市市の近郊にそびえ、標高およそ400mの湯の山温泉から全長2161mのロープウェイで山上公園まで約12分で行くことが出来る。標高を一気に稼ぐこのロープウェイ、結構スリル満点の乗り物です。


 この日の山上駅周辺は、氷点下5℃。

 御在所岳 山上ウォーキングマップ

 地上では青空も見える天気も山上では粉雪が舞っています。さらさら雪の雪道を氷瀑のあるスキー場に下っていくと両側にきれいな樹氷を見ることが出来ます。レストラン・アゼリアの近くにある氷瀑は、実は人工のものだそうです。かつて真冬のナイアガラの滝で見た氷瀑を思い起こさせるものでした。

 至る所に樹氷が・・・、晴れていればもっと綺麗。

 
(左)御在所名物の氷瀑(ただし、人工的なものです)  (右)本物の氷瀑(1985年ナイアガラで撮影)


 再び来た道を朝陽台広場の方に向って登っていくと、道の両側に樹氷のトンネルが出来ていました。あいにくの天気で眺望は良くなかったですが、樹氷越しに御在所岳山頂や国見峠を遠望することが出来ました。天気が良ければ更にアルプスも眺望できるとのこと。

 
(左)樹氷のトンネル                  (右)朝陽台広場(山頂ではありません)

 
                朝陽台からの眺望(左、アルプス方面  右、山頂方面)

 雪山と樹氷体験の出来るお薦めの冬の御在所岳です。


今回の「樹氷と氷瀑の御在所岳」を評価下さい。

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