次期ロードスターは、1.5リッターでNAとターボ版があるとか、ある程度信頼できる記事が出てきました。
デミオ等の1.5リッターエンジンをSKYACTIV化して、FR用にチューンして130馬力程度。
これを史上最軽量となるボディに乗せる、というのが記事の報じるところ。
1.5リッターというサイズには正直驚いた。
かねてから1.4リッターターボか、などという報道はあったけど、まさか1600より小さいエンジンを実際に採用するとは思わなかった。
これは2009年に、当時の報道などを元に俺が妄想して描いた絵w
2009年4月にここでアップしたやつ。
1000kgを切ることや、エンジンが小さくなることあたりは、
当時からある程度想像できたことなのかもしれない。
ここからは、勝手なる俺の主張。
さかのぼればもう10年近くなるのだけど、2代目デミオのスポルト(DY5W)が出た頃から、
冗談半分で、NAロードスターよりもデミオスポルトのほうがパワーあるんじゃね?みたいなことは言われていた。
そのデミオが現行(DE5FS)になって、重量が1割軽くなって、1000kg切るようになると、
さらに磨きがかかって速くなった。
それで、実際に自分でも買った。
1500だからトルクは細いけど、4000回転を超えたら意外性に驚いてしまうほど、弾けるような加速をする。
この1500のエンジンは本当に定評あるエンジンで、たとえば先代までのアクセラであれば、
2000ccモデルよりも1500ccのほうが、気持ちよく高回転まで回ってストレスを感じない。
旧型アクセラ2000ccに乗るH君も、同意してくれるはずだ。
そんなわけで、そもそも割りと気持ちの良いMZRの1500エンジンなわけだが、
これをスカイアクティヴ化して、さらにボディが900kgくらいで、FRで操る、ってなれば、
そりゃそうとうな気持ちよさを得られると思う。
1500ccなら、ふだんからパワーを使い切って走ってる感に浸れると思う。
実際には、パワーを使いきってるわけじゃないんだけど、4000回転近くまで回せば、トルクで言えば使い切ってるようなものなので、
NAのときのような気持ちよさを得ることも、いくぶん簡単そうだ。
最大の関心ごとはデザインと価格だ。
開発陣は、価格帯について、大変難しい問題を最後まで抱えることになるだろう。
安易に利益を得ようとすれば、エンジンはデカくすることを選んだはずだ。
増すばかりのコストを、エンジンの大型化、ハイパワー化を理由に値上げして対応できるからだ。
個人的には、NBもNCも、実際には大して大きくなっていないし(寸法上は)
価格だって、NCの初期は税込み220万円(税抜き209万円?)だったから、さして高価になったとは言えないと思うのだけど。
NAの初期は税抜き170万円でデビューしたけど(安いw)、そこにはエアコンパワステパワウィンドーも何も付いてない。もちろん鉄ホイール、エアバッグなんてない。
それらの装備をNCの水準に合わせたら200万円に限りなく近づくだろうから、値段が上がったとは言えないと思うのだ。が。
そうは言っても、「NCは大きくなった、高価になった」と信じる人々は多く、
実際に台数もNAに比べたら、クソも売れなくなってしまった。
(当然の当然ながら、時代背景があまりにも大きく変わったのが最大の理由だけど)
ここで、エンジンもボディも大幅にダウンサイジングすることは、大変な英断だったはずだ。
安全性や走行性能を得つつ、小さく造るという技術的な難しさもそうだけど、
小さく造ったところで、コストを必ずしも抑えられるわけではないからだ。
よく言われるのが、下手な3000ccのV6エンジンよりも、軽自動車や1300ccのエンジンのほうが、
よっぽど開発費もかかり、コストはかかっている、というものだ。
スカイアクティヴエンジンについて言えば、
直噴エンジン、ミラーサイクルエンジン、電動可変バルブタイミング、クールドEGRなどなど、
プリウスやレクサスでしか採用されていない技術や、世界初の技術たちのオンパレードで、
エンジンだけで言えば、めちゃくちゃ高価なものなのだ。
けれども、そんなエンジンを市場に出すにあたって、マツダはそれを高価なものにはしなかった。
デミオのスカイ版では、ベース+20万円程度、アクセラのスカイ版では価格据え置き。
燃費が良くなったから高くなりました、なんていうのはハイブリッドの良くないところだ。
それに対抗するのがスカイアクティブやダイハツのイースだ。
その精神に則って考えれば、
次のロードスターは、価格を据え置きか安くせざるを得ない、と考えます。(というか期待します。)
エンジンが小さくなり、パワーが小さくなるので、ラジエータだとかブレーキ、タイヤが小さくなり、ボディも小さくなり、
その辺のコストは削減できるとは思う。
ただ、それを補って有り余るエンジンのコスト増があると思う。
あるいは、ソフトトップや電動ハードトップにもカネをかけてくることだろう。
けれど、それでも、エンジンがダウンサイジングされれば安価で販売されることは、
多くの人が期待してしまうところだ。
トヨタの86が、最廉価グレードで199万円から、とのこと。
(黒バンパー等、実用的じゃない廉価版だけど)
ホンダのCR-Zが226万円から。
これらのライバルを考えれば、やはり200万円前半。
最も廉価なグレードで、190万円を切るくらいのものが出てきてほしい、って本気で思う。
そんな誰もできないことを挑戦し続けてくれるのがマツダだ。
たとえば、コペンだって、軽唯一の4気筒ターボ、LSD、電動ハードトップが付いているわけだけど、
軽自動車としてギリギリの160万円台を死守している。
排気量で車のクラス(価格帯)を見ようとする日本の古い考え方は、そう簡単には払拭できない。
その日本人的な考えだけで言えば、軽は100万円台中盤まで。1500ccは200万円まで、っていうような感覚ではないだろうか。
もちろん、次期ロードスターに求めるものは多い。
それは、人によって様々だろうけど、
たとえば、「FRであること」「4輪独立サス(ダブルウィッシュボーン)」「50:50の重量配分」「1トン以下」
などの要望があることだろう。
それらの要望のみを高い次元で両立させられれば、当然良い車になる。
けれどそれは、大変高価な車になってしまう。
「誰もが買える価格で」というのが、まず大前提であるべきだ。
これは、テスラの話ではなくて、「マツダの」ロードスターの話なのだ。
ロードスターらしさを追求したために高価になりました、では俺は納得できないし、
市場の反応もそうなると思うのです。
いくら台数のさばける類の車種じゃないとはいえ、やはり「マツダの」ロードスターである以上、
世界で年間何万台を売ることになるのです。どうせ造るなら、売ったときに1万台のところを15000台になるように、
価格帯の落としどころを見極めてほしい。
戦略的な販売価格を期待します。
前出のスクープ記事では、開発の初期にFFにする案もあったとのことだけど、それが本当であれば
ひとえにコスト削減が目的だ。
FFであれば、デミオをまんま流用できて、200万円以下にすることはすぐにメドがつけれたのだろう。
そうはならずにFRとなったわけだけど、200万円以下を模索することはあきらめないでほしい。
まー、なんでここまでアツく200万円以下なら、とか言うかといえば
要するに200万円以下なら、本気でほしいと思うからだ。
実際に買うグレードは200万円を超えるものを選ぶのかも知れないけど、
そのくらいインパクトある価格設定を期待したいのです。
199万円ギリギリとかじゃなくて、180万円代で出てきたら、
本当に熱い話だと思いませんか?w