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『売る力 心をつかむ仕事術』 鈴木敏文著 文春新書 2013年10月刊

2014年08月11日 | 書評
長期出張があったたため、リニューアル後にも関わらず、「週一更新」が「月一更新」となってしまいました。。

「読んどいてよかった」一冊。
おそらく著者本人の口述か何かを元にゴーストライターが書いたはず(悪いと言ってるのではなく、それが当たり前)だが、カリスマ経営者の著作の中では、一般性・普遍性のある内容となっている。

「変わらない視点」と「新しい」ネタ。
「漢方薬と抗生物質」のメタファー。
「ココアとバターと文庫本」。
とてもシンプルで、自分のフレームワークに活用させていただく。
人様のことがどーやらこーたら「分析」「コンサル」するだけでなく、自分の手掛ける「こと」で。

自分のバイブルの一冊であるケビン・メイニーの著作『トレードオフ』も鈴木氏は、戦略的な視野を広げる一助になるとグループ社員に薦めたそうだ。
「上質」と「手軽さ」のことね。
実際、鈴木氏はセブンやヨーカ堂の商品開発で、「不毛地帯」に陥ることのない実績をあげられてきた。
それも鈴木氏ならでは、だろう。
まず最初に、皆が皆、賛成するようなものはほぼ失敗する。
僕がよくいうように、例えばアンケート調査で「好意度80%」のようなものはまず大ヒットすることはない。
それも鈴木氏の場合、「反対」の数が半端ではない。
鈴木氏だから凄まじすぎる「反対」「無謀だ!」の声を押し切ってこられたのは事実で、例えば一サラリーマンでは無理しょ? というパターンも多い。
鈴木氏はただのカリスマではない。
「マーケティング」を頭と体でよくわかられている方だ。
それも「心理学」のほう。
本書を読まれればわかるが、佐藤可士和、バルス(フラン・フラン)の高島社長はじめ、独創的な商品・サービスを開発・展開されてきた方々との共通項が多い。
ルーディ和子氏、辰巳渚氏といった鋭く優れた女性マーケティング研究者の知見も勉強されていたのを知り、僕も驚いた。
失礼いたしました。

売る力 心をつかむ仕事術
鈴木敏文
文藝春秋

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