【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

トレンド分析ML251の文化マーケティング関連Blogです。ML251の主業務はトレンド分析をコアにしたデスクリサーチ。

「イノベータ理論」(森行生さん)、丸ごと1時間!

2007年04月29日 | マーケティング話
 先週の水曜日(4月25日)のことですが、「シナプス・マーケティング・コミュニティ」第2回に参加しました。

 主催の株式会社シナプスは、マーケティング ソリューション カンパニー。

 代表取締役の家弓社長 (往年の桑名将大さんに似ています-笑) とは3年前に初めてお会いしましたが、何と私の大学の2年先輩でした(^o^)。

 キャンパスでは、さぞやブイブイ言わせていたことでしょう(^o^)。

 家弓先輩はmixiの某大手コミュニティの管理人さんでもあり、mixiでもお世話になっております。

 私も家弓先輩にあやかってポルシェに乗りたい、いや、私の場合はアウディが合いますね(^_^;)。

 今回のセミナーの講師は、マーケティング業界では知る人ぞ知る存在のシストラットコーポレーション代表、森行生さん。
 3月に森さんの著作の書評を書きましたよね。

 今回のセミナーのタイトルも『ヒット商品を最初に買う人たち』の出版記念的な色彩が強かったです。

 セミナーの内容については、森さんのご著書を読んで頂くか、私の書いた書評を読んで頂けば、大体おわかりになるでしょう。
 よってここでは、著作には掲載されていなかったお話や、認識を新たにしたことを数点、取り上げて、私の頭を整理させて頂くことにいたします。
**************************************************************************
■イノベータの定義

 一般人の心を持ったヲタク

 「流行を作る人たち」であって、
 流行を追いかける人ではない
 「流行を追いかける人」や、「TVや雑誌で紹介された店に必ず行くような人」は、
 アーリーアダプタ
 また、「写真が好きで専門学校に通うような人」は、マニア であってイノベータではない。
 マニアは人に「強要」するが、イノベータは「強要」しない。

 そう言えば、飯原経営研究所時代、「アイドルDVD」の市場調査で、秋葉原の「撮影会」(DVD購入特典)に潜入したことがありました。熱気溢れる撮影会に集まるユーザは、

  ①個々のアイドルのファン
  ②アイドルというジャンル自体のマニア
  ③写真撮影自体のマニア

の3つにカテゴライズされる、ということを知ったモンでした。

 商品カテゴリにもよるが、一般的に、イノベータ=女子高生、マニア、若い人、お洒落な人・・・といった「美しき誤解」が多い。

■イノベータの「残像」

事例1.「ニンテンドーDS」

 イノベータは『週刊ファミ通』のランキングに上がることのない「脳トレ」に飛びついた“若くはない”人たち。
 自分の「頭が固い」のかも? と疑う人は、実は頭が固くなんかない(笑)。

事例2.「バージニアスリム ライト メンソール」(商品が煙草のため本では記述なし)

 イノベータは、「新宿のキャバクラ嬢」(1980年代)

 ・兼業が大半
 ・昼はOL → オフに六本木のカフェバーで高級ブランドを身にまとう
           流行に敏感な女性たちには、彼女達が「キャバクラ嬢」だとわからない
  カッコイイ女がいる。
  手にしているのはVSLM。
 「アーリーアダプタ」:流行に敏感な女性
 「フォロワー」:一般女性

事例3.「豊洲住宅」(本では記述なし)

 イノベータは、仕事バリバリのビジネスパーソン。

 ・仕事をこなすために通勤時間は短いほうがいい
 ・そのためには、土地イメージは気にしない
 ・インフラは、ファミレスとコンビニがあればいい

 フォロワーとの相違は、街のインフラが不要なこと。

■イノベータの折り返し現象

 事例:「ボディコン」

 JP・ゴルチェ「女性であることに誇りをもつ」というコンセプト
           シルエットの曲線を強調

 このコンセプトに飛びついたのがイノベータ。
 (「ウーマン・リブ」へのアンチ・テーゼもあった)

 ところが、アーリーアダプタやフォロワーが飛びつくと、ユーザ・イメージとしてのコンセプトが変節。
 インスタントいい女へ変身
 そして、イノベータは逃走 した。
 百貨店のハコから平場へ。。。
 平場にはフォロワーとイノベータが混在するという現象。
 もちろんイノベータは、ブランド横断型コーディネートの眼識のあるファッション上級者。
 このように、
 行動レベルではフォロワーのイノベータ
が存在することもある。

■隠れフォロワー

 仕事上の必要から、ある商品カテゴリに詳しくなり、失敗経験からさら~に詳しくならざるを得なくなるケース。
自己防衛のため規格に詳しくならざるを得ない人
 豊富な知識はイノベータのようだが、心理的にはフォロワー。

 このように、行動レベルだけではなく、
 心理レベルでのセグメンテーション というのも大切なんですよね、マーケティングでは。
**************************************************************************
 お読み頂き有難うございます。
 (↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。