南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

香港の3万発の花火と映画「色・戒」

2007-10-02 00:44:21 | HONG KONG
今日は、香港のナショナルデーで3万発の花火が上がるとい
う重要な日だったのですね。全然知りませんでした。祝日と
いうのは知っていたのですが、噂に聞く花火の日であったと
は。これを見過ごしてしまったのは一世一代の不覚です。

夜、ソーセージを茹でながら台所の窓からふと外を見ると、
今夜はやけに船の数が多いのです。そうこうしているうちに
花火らしき音が。そうか今日は花火の日だったか。そして
あの船は花火を見るための船なのか、と気付いたときには、
時すでに遅し。花火は佳境となっていました。

私のアパートからは花火は残念ながら見る事はできません。
でも音だけは聞こえてきました。それと空が明るくなるの
がわかりました。来年は、My Wifeと一緒に絶対に
見るぞと心に決めたのでした。

今日は、香港の映画館で『色・戒』(Lust, Caution)という
映画を見ました。この映画は、香港で9月26日に封切りに
なったばかりの映画ですが、先日第64回ベネチア国際映画
祭で最高賞の金獅子賞を受賞した作品で、アカデミー賞にも
出品が決まっているとか。

監督は、『ブロークバック・マウンテン』のアン・リー。
彼は台湾人なのですが、この『ブロークバック・マウンテン』
という作品は、ゴールデン・グローブ賞で、作品賞、監督賞、
脚本賞を受賞、アカデミー賞では、8部門にノミネートされ、
監督賞、脚色賞、主題歌賞の3部門を受賞したすごい作品です。
(私はまだ見ていませんが)

さて映画『色・戒』ですが、主演はトニー・レオンと、タン・
ウェイと、ワン・リーホン。舞台は日本占領時代の香港と上海。
戦時中の上海のカフェの映像がとっても美しく、またタン・
ウェイも古い上海の美人画に出て来るような感じでとっても
いい感じでした。

日本では、公開が来年の正月以降になってしまうようなので、
あまり詳しい説明をするとネタバレになってしまいますね。
しかし、トニー・レオンのベッドシーン。これはすごいです。
香港は修正なしの上映だったので、その衝撃はかなりのもの
でした。トニーさん、いくら映画とはいえ、そこまでするの?
と、思わず止めに入ろうか(?)と思いました。
止めに入るのも気まずいですが。

トニー・レオン・ファンの皆様はきっと彼の肉体美の虜に
なってしまうかもしれません。女優のタン・ウェイのすべて
をさらけだした演技、これもすごいです。ベッドシーンで
これだけの衝撃を受けたのは、1981年の佐藤慶、愛染恭子
主演の『白日夢』以来です。(みんな知らないですよね?)

と、濡れ場だけがこの映画の見所のように語ってしまいまし
たが、私が注目していたのは、準主役のワン・リーホンで
した。純粋で情熱的な若者という設定は、彼のキャラクター
そのものなのですが、好感の持てる演技だったと思います。
彼はこの映画の中で、いろんな衣装で出てくるので、ファン
の人たちは大喜びだと思います。彼のチャイナ服、すごく
かっこいいです。大学の名前が入ったランニングシャツ、
これは笑えます。

英語の字幕を追うのがなかなか間に合わず、ストーリーの
肝心な部分を理解しそこねているところはありますので、
もう一度見たい気はします。

見ていない人には、何のことやらわからないかもしれません
が、タイタイ(マダム)ばかりで麻雀をやっているシーン
で映画が始まります。話しをしながら、ポンとかチーとか
言っているところが、すごいかっこいいなあと思ってしま
いました。私は麻雀をやりませんが、このシーン、西洋の
人からみたらすごくエキゾチックで、スタイリッシュな場面
だろうなと思います。

この映画、香港では『十八歳未満禁止』の警告付きです。
中国でも9月末に封切り予定だったのですが、検閲が入って
10月末に延期になってしまいました。たしかに、このまま
だと中国ではそれこそ「革命的」な映像になってしまいます。
ということで中国では、ベッドシーンなどはずたずたに切り
きざまれて、30分くらい短くなる予定とか。そうなると印象
もずいぶん違ってくるのでしょうね。

シンガポールも厳しいので、こちらも中国並みにカットされ
るでしょう。日本も、ノーカットというわけにはいかないの
かなあという気もします。お茶の間でこのまま流すわけには
いかないだろうなあと思います。

まあ、色に溺れてしまうとろくなことはない、色気を武器に
人を誘惑しようとしてもろくなことにはならない、という
ことでしょうか。