FEEL ambivalence

毎日、いろんなことを思います。
両極端な感じで。

両面価値。
同一対象に対する愛憎共存。

寒天とゼラチン。

2006-04-04 01:47:57 | ろぐ
あー、もー。
お風呂行こうと思ったのに。

知人のブログを読んでいたら、寒天の話が載っていて。
思わず調べてしまった。
そういや、昔そんなの勉強したっけなぁ、なんて。

コトの始まりは、知人がグレープフルーツ・ジュース(以下GFJ、笑)のゼリーを作ろうとして寒天を使ったところ、うまく固まらなかった。とのこと。

ああ、それってなんだっけ。
喉元まで来て出てこない。すっきりしない。
…ので。化学辞典なるものを引っ張り出して調べました。

知人のブログにコメントとして書くのもなんかなー、と思ったのでこちらに(笑)

寒天の主成分は植物性の繊維質、つまりセルロース(細胞壁)の仲間である「アガロース(agarose)」。

アガロースはアガロビオースまたはネオアガロビオースという二糖類からなる、不均一な多糖類。

で、要は多糖類。
多糖類なのでデンプンと同様、水を加えて加熱すると分子間の水素結合が解けて、そのすきまに水分子が入りこんで、「溶ける」。溶ける際は複雑な分子間相互作用の結合は解けて直鎖状になるものと考えられるが、このときに酸が存在すれば、糖鎖が加水分解されて長いはずの分子の鎖が短くされてしまい、よって冷却した際に固まることができなくなる。
この対策として、次のような手段をとる。寒天は融点と凝固点が違うので、酸を含んだ溶液を固まらせるときは寒天を一度溶かし、凝固点まで下がる前になるべく低い温度で酸を含む溶液と合わせる。こうすれば酸を含んだ溶液でも固めることができる。
寒天のデメリットは酸に弱いということだが、メリットは酵素による分解に強いということ。具体的には、パイナップルのようなペプチド分解酵素を成分に持つものなども固めることができる。

さて一方で、寒天と似ているゼラチンを考えてみよう。こちらは多糖類ではなく、成分はコラーゲン(が変性したもの)。つまり、動物性繊維状タンパク質。水溶性で、水に溶けてゾル化する。冷却すると分子間相互作用がランダムに生じて、ゲル化する。ちなみに、ゼラチンを英語で書くと、gelatin。おお。これでゲラチンとは読まないのね。スペルがzやsで始まるんじゃないのかぁ。ゲル状なんだからゲラチンでいいじゃんよぅ。
ゼラチンは水溶性なので食品に使いやすい。でも上に書いたとおりタンパク質なのだ。つまり、分子内にペプチド結合がたくさんある。だから、パイナップルやキウイフルーツといったペプチド分解酵素(プロテアーゼ)を持つ果物に弱い。よって、これらを固めるときは寒天を使うか、加熱処理されて(、酵素が阻害されて)いる缶詰を使わないといけない。

寒天の融点はどのくらいかな。けっこう高いよね。ぐつぐつするんだっけ?固まるときはどのくらいだっけか?いろいろ固めて調べてみるのも面白いのかも(夏休みの自由研究だな(笑))。

ふとした疑問から、気付いたら40分もいろいろ調べてましたよ。
あうち。
もう寝る。寝ます。

間違ってたら指摘してください。
寝ぼけ眼で調べてましたので。



…。
寝ようと思ったのですが、ちょいとググッたらこんなサイトがありました。こっちのほうが詳しく書いてるんじゃねーかよ、ちきしょー。