カリカリとペンが音を立てる。
がさりと辞書をめくる音がする。
後ろのほうで咳き込む音が聞こえる。
なんのことはない、日常の音。
瞬間。
外界すべての音が、映像が遮断されて目の前だけが視界に捉えられる。
なにか憑かれたような感覚。
時間の経過さえ意識から消え、心臓の鼓動すら忘れる。
そして気付けば世界はまた動き出す。
日常を取り戻す。
ほんの少しの短い時間なのかもしれないし、30分くらいなのかもしれない。
知らずに笑顔になるような、
不思議な高揚感。
長い時間味わっていられないけれど、
このごろはその瞬間が、なんとなく好きだ。
がさりと辞書をめくる音がする。
後ろのほうで咳き込む音が聞こえる。
なんのことはない、日常の音。
瞬間。
外界すべての音が、映像が遮断されて目の前だけが視界に捉えられる。
なにか憑かれたような感覚。
時間の経過さえ意識から消え、心臓の鼓動すら忘れる。
そして気付けば世界はまた動き出す。
日常を取り戻す。
ほんの少しの短い時間なのかもしれないし、30分くらいなのかもしれない。
知らずに笑顔になるような、
不思議な高揚感。
長い時間味わっていられないけれど、
このごろはその瞬間が、なんとなく好きだ。