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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

本日の俳句(101107)

2010年11月07日 15時56分45秒 | 俳句・短歌・詩等関連
本日の俳句
★飯粒をねらう雀や園は秋
★茶を飲めば部屋に降りくる秋の暮れ
★茶を啜る夜の静けさ秋深し

 私はよく職場の傍の公園のベンチで昼休みを過ごすが、そのベンチで食事を取る人もやってくる。鳩や雀がそのおこぼれをねらってくる。鳩は妙になれなれしく人の顔色を窺うように寄ってくるが、雀はそんないやらしい芸当はしない。
 人に媚びることはせず、ひたすら目に飛び込んだ餌をついばむ。そんな姿は見ていて飽きない。

 猛暑が9月いっぱいつづいた今年、ようやく秋になったと思ったら、早やくも立冬。自分の中ではようやく秋深まった気分である。


好きな句
 高野山
☆霧よ包め包めひとりは淋しきぞ(臼田亜浪)

 この句、淋しいから霧が自分も景色も早く包み込んでしまってほしい、と解釈するとつまらないような気がした。山で霧が押し寄せてくると、淋しさというか心細さが募る。高野山という題辞がある以上、山での雰囲気、霧により募る寒さも含めてその淋しさ、心細さをどうせなら一層募らせてしまいたい、という気分ではないだろうかと思った。
 ひとり高野山を歩いて淋しさが募っているところへ霧が出て、一層の寂しさに自分をおいてみたい、そうしないではいられないほど気分が下降していく状態を詠んだのではないだろうか。私の勝手な深読みだろうか。