日本の小説家たちの作品が無断で翻訳されたり、翻訳本の写しがAppleのAppStoreでiPhoneやiPad向けに販売されている。
それ以前から、個人作家のイラストや文章が盗まれてアプリとして販売されていた。
ようやくニュース記事になったというところで、次々とその手法が明らかになってきた。
しかし、著作権者がその中身を確認するためには、自らそのアプリを購入しなければならない。日本の著作権法では、訴えは権利者が起こすしかないので、原則的には本人が被害を確認する必要がある。
個人では確認ができても、訴えることは少ないが、この確認作業において、相手に売上が生じることになる。
また、Appleも、そのような不正なアプリで30%の利益を得ているのは、大きな問題ではないだろうか。
そもそも、著作権の問題がなくても、実際に期待したほど使えないものや、中にはまったく動かないというアプリも存在する。
その一番の原因がアプリを使ってみないと分からないことにある。
中には試用版(フリー版)を用意しているものもあるが、詐欺的なアプリがそんなことをする訳がない。
このようなトラブルをなくすためにも、ダウンロード後にすぐ決済するのではなく、まずは2時間でも良いから、試用期間を定めてその間に使って削除すれば請求されない仕組みにするべきだろう。
削除時にアプリの評価を尋ねてくる仕組みになっているので、削除時と同時にキャンセルさせることは難しくないはずだ。
アップデートのチェック機能もあるのだから、使用中のアプリはいつでもチェックできるようにもなっている。不正をチェックしてロックする仕組みも可能なのだ。
AppleはAppStoreをつかって独占的にアプリを販売している。今はこれも問題になっているが、管理体制の強化の面で不正の温床にならないように、利用者に利益のある販売方法に作り替えていけば、それさえも正当化することができるだろう。
安全のための管理を事前に徹底できないのなら、購入後に返品できる仕組みの方が簡単で判りやすいと思う。
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