君と僕
2008-12-01 | 詩
指先でそうっと記憶を吟味する
ギターの弦が傷んでいる
早めに張り替えなくては
司会が開演の挨拶を
声高らかに告げたのだが
舞台の幕が上がらない
司会者が右往左往し
出演者が不機嫌そうに控え室にもどった
ブランデーを舐めながら
もらったチョコレートを齧った
こんな僕にでも
優しさを恵んでくれる
世界に感謝し
甘さを抑えたチョコレートのほろ苦さは
人の温もりと柔らかさが包み込む
僕は哀しいくらいに幸せだった
世界は流転し
いつか終末を暗示させるだろう
それでも雲は流れゆき
世界が繋がっている事を示唆する
君と僕の世界は繋がっているんだね
指先が切れた
絆創膏を何枚も巻きつけ
皿洗いをした日々
行きつけのショットバーで
三杯目のスコッチを飲み干す
ふいに青空の下で風になびく
真っ白なシャツを想い出したんだ
この現実の界隈では優しさは得てして凶器だ
安易な優しさで君を失ってゆく
僕はおせっかいすぎるのだろうね
色即是空
空即是色
因果律は次の生まれ変わりを運命を予感させ
来世は出来るなら
このままでいたい
このままが
チョコレートを齧った
薄暗くした部屋の窓
カーテンで光を遮断する
大丈夫かい?
世界をざらっとした感触で吟味する
どうやら
幕は上がらないらしい
君と僕
ギターの弦が傷んでいる
早めに張り替えなくては
司会が開演の挨拶を
声高らかに告げたのだが
舞台の幕が上がらない
司会者が右往左往し
出演者が不機嫌そうに控え室にもどった
ブランデーを舐めながら
もらったチョコレートを齧った
こんな僕にでも
優しさを恵んでくれる
世界に感謝し
甘さを抑えたチョコレートのほろ苦さは
人の温もりと柔らかさが包み込む
僕は哀しいくらいに幸せだった
世界は流転し
いつか終末を暗示させるだろう
それでも雲は流れゆき
世界が繋がっている事を示唆する
君と僕の世界は繋がっているんだね
指先が切れた
絆創膏を何枚も巻きつけ
皿洗いをした日々
行きつけのショットバーで
三杯目のスコッチを飲み干す
ふいに青空の下で風になびく
真っ白なシャツを想い出したんだ
この現実の界隈では優しさは得てして凶器だ
安易な優しさで君を失ってゆく
僕はおせっかいすぎるのだろうね
色即是空
空即是色
因果律は次の生まれ変わりを運命を予感させ
来世は出来るなら
このままでいたい
このままが
チョコレートを齧った
薄暗くした部屋の窓
カーテンで光を遮断する
大丈夫かい?
世界をざらっとした感触で吟味する
どうやら
幕は上がらないらしい
君と僕
最後の「君と僕」
ぐっと来た…。