眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

2022-10-20 | 
哀しみを止められない
 道化師の青い帽子は
  まるで子供の頃に見た妖精の青
   月が昇り日が沈む
    世界は永遠の日常で僕等を辟易とさせる
     あの日あの時見つけた記憶の中の月光
      永遠に続くはずだった夜の帳
       
      ねえ
       どうして泣いているの?

      少女がグラスに水を入れてくれた
     氷が からん、と音を立てる

    夜が終わらないんだ

   僕は煙草に灯をつける
  ねえ
 夜が終わらないんだ

少女がささやく

 違うわ。

  朝がやって来ないのよ。

   青い月明かりの悲しみを
    不安の影を
     僕等は抱きしめながら
      大切な夢の在りかを模索する

      ねえ。
       君達は全体何処に消え去ってしまったんだい?
        僕の問いかけには決して返答が無い

        朝がやって来ないのよ。

        夜の子供達

       幻想が錯乱している
      意識が混濁している
     世界の最果てで
    僕等は子猫と戯れる

   世界が何なのか解らない
  秘密を回答する方程式を知らない
 どうやら泣き方さえも忘れたのだ
破綻してゆく揺り籠の感情
 眠れない
  
  君の声を憶えている
   君の仕草も
    緑の草原を走り抜けた白い帽子

     僕は青い服を着て
      赤い紅で鼻に色をつける
       サーカスの舞台の時間だ
        赤い蛍光灯がジリジリと控え室を点している

        行こう。
         此処にもそう長くも居られない
          朝日が昇る頃には
           別の夜を探さなければ

          劇場の主が葉巻を咥えて煙を吐く

        僕は踊り続けるだろう
       何人かの人々は席を立ち
      ある人々は投げやりな拍手を投げつける
     少女が黙ってその光景を見ていた

    ごらん。

   君達が消え去った世界
  僕等が排除された社会の界隈で
 僕はあこぎな真似事ばかりしている

夢の続きを見ているんだ

 哀しみを止められない


  どうして泣いているの?

   少女がささやく



    嘲笑の雨が降りしきる夜

     僕は巧妙に懺悔した

      赤い舌を少し出して

       記憶の甘い巧妙さで


       まるでサッカリンの如き懐かしい甘さで

       駄菓子の空虚さをもって

       あの警官隊のバリケードを嘲笑した

       
        記憶の意識分解







   
コメント
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