眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

事故現場

2011-07-16 | 
綺麗だ
 哀しみの天使が堕ちて来る
  ステンドグラスが陽光に
   砕け散った

  夜
   不確かな自身の存在について
    考察し
     刹那に垣間見える
      わずかな夢に呼吸する
     僕には名前が無かったので
    誰も僕を呼ばなかった

  道化師
   赤鼻の化粧無しでもワインのまどろみで
    赤ら顔だ
     ほら
    誰かがまた笑った

  陽だまりに立ち尽くす僕に
 誰かが名前を与えるだろう
僕は一度にたくさんの名前をもらい
 どれを使えばいいのか気が気でならない
  
    光あれ と 誰かが囁く

    地を這う幻影
     道化師のパントマイム
      いくらジャグリングを練習しても
       本番で上手くいった試しが無いのさ

     蒸気機関が煙を吐く
    まるで呼吸するかの如くに
   急いで燃料の石炭を溶鉱炉に入れなければ
  それだけが共通した概念だ
 肉を食い酒を飲む
海賊たちの宴
 それだけがリアルだ
  食べ 飲み 眠る

       誰が方舟に乗り遅れたのか?

      預言者ノアのリストに僕の名前は記入されてはいない
     名前がないからさ
    牛と馬が交互に笑い
   象が残念そうに慰める
  仕方ないな 可愛そうだが

 存在に与えられる名前
  僕は何時かそれを何処かに忘れてきた
   たぶん

     たぶん羽が折れて空から堕ちた時だ

      それは空が暗闇に迫る頃

       街灯の灯りの下

      たむろした仲間達

     一体何処へ消えてしまったのだろう?

     気ずけば僕だけ此処にいる
      突然の事故現場の様に

      サイレンが鳴り響く






コメント (2)
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