けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

始末

2008-10-28 19:41:32 | football
ビルバオ戦の前に、セルヒオラモスのチーム批判インタビューというおいしいネタを提供したASでしたが、そのまま事態を悪化させるにしのびなかったのか、こんなフォロー記事を載せています。

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セルヒオ・ラモスとシュスターの間の平和は昨日調印された。ASが知るところによれば、アンダルシア人DFとドイツ人監督は、彼らの間に生じた論議を取り除くために、月曜日のトレーニングの前にミーティングを行った。事の発端はラモスのAS紙での発言で、不満を感じ、サイドで孤立しているように感じるというもの。そしてラモスはアスレチック・ビルバオ戦で控えになった。

ラモスは監督に対して、発言を後悔してないと伝えた。
「ASに対して発言したことは、すべてそう感じたことだから」。しかし「たぶんプレスに対して発言したことはミスだったかもしれない」と認めている。

一方でシュスターは、ラモスに伝えている。
「物事はプレスのためには準備されていない。私のドアは、常に話し合うために開けられている」。
また同じように、ラモスとシュスターはマドリーの対称的でない戦術システムについても話し合った。そしてシュスターは非常に誠実だった。
「エストレーモ(中盤アウトサイド)が足りないのは事実だ。でもクラブにそういう選手をお願いしている。もしそういう選手が来ないなら、現有戦力で埋める必要がある。そこを君は明らかなこととして受け止めなければならない。もし君が攻撃と守備両方ができないというなら、第一に守ることについて考えなさい。重要なのは守ることだということに、疑問を持ってはいけない。」

重要なことは、シュスターがラモスに、日曜日に彼を控えに置いたのは罰則ではない、と言う機会を逃さなかったことだ。
「アスレチック戦で先発かそうでないかに疑問があったようだが、君のAS紙に対する発言、疲労していたということ、痛みを抱えてプレイしていたということ、休息が必要だということを読んでから、既に君が受けるべきだった休息を与えるのに、私は疑問を持たなかった。」

最後にドイツ人監督は、このマドリーにおいて彼が重要なピースであると知らせるという、優しさを示した。
「君は、私たちを信じるのを止めてはいけない。なぜなら私たちは、君を信じるのを止めたりしないからだ。君はこのチームにおいて非常に重要な選手であり、またそうあらねばならない。そして最高のラモスを見せる必要がある。なぜなら私たちには君が必要だからだ。」

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「ASが知るところによれば」ってどういう意味だとかいったいどこでこれだけの会話を仕入れたんだとか、いろいろ怪しい記事なんですが、とりあえずASを信じるなら、シュスターとラモスは和解したそうです。和解ですというか、シュスターが優しすぎる。最近の戦術のマズさやカンテラーノたちへの取り扱いから、当ブログもシュスターに対しては少々非難がましくなってはいますが、この小学校の先生のような優しさ我慢強さは、ある意味才能です。「たぶんプレスに言ったのはミスだったかもね」なんててヌケたことを言っているセルヒオラモスに、諄々と自分の考えを説いて聞かせるシュスター。その優しさをカンテラ上がりの選手たちにも向けてやってくれと思わずにはいられませんが、昨シーズンからマドリーの選手たちの関係が穏やかで和気藹々としているのは、この人の態度も関係しているのかもしれない。
ま、あくまで「ASが知るところでは」という謎記事であるということを頭に置いておかないといけませんけどね。だってなんか話がうますぎるというか、くさいほどに感動的過ぎる。


で、実はこの記事には最後に1パラグラフ付け足しがあります。

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昨日クアトロが放送したラウルとセルヒオ・ラモスの驚くべき映像は、まったく何も起きていないことを明らかにしている。ラモスがASに対して行った発言にラウルが怒っているため、交代でベンチに戻ってきたときラウルがセルヒオ・ラモスと手を合わせなかったと言う人物もいたが。しかしクアトロのカメラが捉えた映像で、ラウルが前列にいたスナイデル、ファンデルファールト、ドレンテとタッチする前に、セルヒオ・ラモスと手のひらを合わせている様子が完全に見て取れる。ASはいくつかの独自ルートにより、この48時間の間にラウルとラモスの間に何の問題も起きておらず、2人の関係はいつもどおり非常に良好であることを確認している。
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いきなりこれだけ読むと「何の話?」となるかもしれませんが、記事中で触れられているとおり、ビルバオ戦で交代になったラウルがベンチに下がってきた際に、監督やチームメイトたちと手をパンパンとタッチさせていく中で、セルヒオ・ラモスとだけタッチしていなかったのです。

……と、報道している一部マスコミがいたということなんですね。一部マスコミにはMARCAも入ったりするんですが。
MARCAは昨夜、トップページに「ラウルがセルヒオ・ラモスをベンチで無視した!」と、得意げに映像&記事を出しました。ただその記事の読者コメンタリは、記事に乗せられるままにラウルをけなす人々がいる一方で、「別のメディアで流した映像ではちゃんとタッチしてたぞ」「うそつきマルカ~」という書き込みも少なくなく、数時間後にはこの記事はニュースリストの下のほうにしまい込まれていました。
MARCAなんてマドリーの先棒担いでいるメディアかと思いきや、平気でこんな記事を載せてしまうと。その一方で、ASは「ちゃんとタッチしてますよねえ。しかもこちらは、もっと確かな独自ルートで確認してますですよ」と、対抗意識を燃やして正義の味方ぶってみたり。
何かしら騒ぎが起きればメシのタネが増えるスポーツ紙根性といえばそんなものか。ASもMARCAも、ラウルに限らずいろいろな選手を叩いたり、非難したり、あることないこと書いたり、祭り上げたり、褒め称えたりと忙しいことです。

しかしです。改めて当該のMARCAの記事を確認したら、「ラウルはラモスとタッチしたかもしれないけど、目を合わせていない!」と書き換わっていました。みっともない。
今回はMARCAの方が、完全にヘタ打った感じですね。「すいません見間違えました」「ちょっとネガティブな記事が書きたい気分だったんです」って潔く謝ってしまえばいいのに。

記事はそれでもラウルを非難したいのか、「ラウルはセルヒオ・ラモスと1つシートを開けて座った!」とも書いてます。けど、ベンチ戻ってきたばかりの汗だくの状態で、座る場所に余裕があるのに、誰かの隣にくっついて座る方が変だろう……。
セルヒオ・ラモスのとばっちりでMARCAに突然たたかれるラウル、不幸です。ラモスの意見はもっともなところもあるし多分に同情の余地もあるとは思いますが、そもそもマスコミにペラペラしゃべらずとも良かったこと。カピタンが怒ってラモスの口を抓り上げるくらいしても、バチはあたらないような気もしますが。
この次から、ラウルはベンチに下がったら、ひとりひとりと目をしっかりと合わせてぎゅーぎゅー握手をし、暑かろうと汗まみれだろうと誰かの隣に張り付いて座らないといけなくなりました。かわいそう過ぎる。


右端、真面目に。

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2 コメント

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Unknown (ともみ)
2008-10-28 22:51:16
詳しく載せていただきありがとうございました。
ラモちゃんの事、凄く気になっていたのです。若いと言ってももう何年も社会人しているのだから、大人になるところはなってほしいです。ああいう性格だから、しばらくするとけろっとしてそうな気がしますが・・・・。
とにかくマスコミが喜びそうな内容だけに、あれこれ大変な事になっちゃいました・・。
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Unknown (本人)
2008-10-29 00:00:43
>若いと言ってももう何年も社会人しているのだから、大人になるところはなってほしいです。
言い分にはうなずけるところも多くて、彼なりに思うところはあったんだとは思うんですが…やっぱりマスコミに真っ先に言ってしまうというのが問題ですよね。これまでもマスコミにぱーっとしゃべって、しまった…っていうの、何回かあったと思いますし。ちょっとは学習しなさいよ、という気にもなります。ただでさえ騒がれやすいチームなんだから、自分からタネ蒔きに行かなくてもいいのに。率直に何でも話す性格なんだろうしそれはそれで長所かもしれませんけど、チームや監督、仲間に迷惑をかけてしまうことも覚えて欲しいですね。

って本当にまだ子供みたい…(笑
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