ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき セカンド(改訂) 127ページ目 ロワール川巡り④ 猫のおしっこを飲む?

2014-02-04 23:17:22 | ワインバーでのひととき2改訂三話まで完
【127ページ】


 和音は、良子とのトナカイの話のやり取りを振り返っていた。

今夜は、良子さんを2度も怒らせてしまった。これは、マスターのお奨め

ワインが悪いのだ。それらのワインに関するエピソードや話題について話

をしていて失言してしまった・・・・今夜はついていない・・・・。

常連客の丸山さんも悪い・・・・営業マンの口のうまさと比較されて・・・。


「田辺さん、和さんは仕事から帰ってきたばかりで、いつものように

穏やかにワインを楽しめていなかったようだよ」


 マスターが、和音に助け舟を出した。


「また、味覚を狂わせられるようなワイン対決をしてきたの?」

「いや、今回は大丈夫だ!」

「ごめんなさいね、いつもの和さんだと思って拗ねて見せただけだから・・・」 

「いや、私が悪かった。ロワール川巡りで、楽しく飲み直そう。」

「いよいよ、ロワール川の上流に行くのね?」


 ロワール川の上流は、フランスのほぼ中央にあたる。このロワール中央フランス

地区は、ロワール地方というより、土壌やブドウ品種はブルゴーニュにかなり近い。

少量ながら赤ワインやロゼワインも生産されているが、白ワインの生産が主体である。


「それじゃ、まず猫のおしっこを飲もうか?」

「まあ!」

 
 良子は驚いた表情を見せるが、勿論何のワインのことを言っているか判っている。


「私は草原の香りのするさわやかなワインがいいわ!」


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