ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 26ページ目 若手天才ソムリエシュヴァリエ来日 

2012-01-03 20:56:59 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【26ページ】


「ワイン名は、ブルゴーニュいや世界の赤ワインの最高峰のロマネ・コンティです。

そして、ヴィンテージは199・・・・・。」

シュヴァリエがヴィンテージを答えようとした時、先ほどの和音の話が気にかかった。

「どうしたのだ?」

シュヴァリエの答えが途中で止まったので、大使が聞いた。

シュヴァリエは和音の「努力と苦労の結晶」という言葉を心の中で反芻していた。

「いえ、何でもありません。ヴィンテージは1996年です。」

「正解かどうか見てみましょう。」

ルヴォル大使は、専属ソムリエのラプリュイにワインを覆っている紙を取り払うように

指示した。

「ロマネ・コンティ1996年!正解です。」

ルヴォル大使は、シュヴァリエと和音に2本目のワインのラベル見せた。

「さすが50年にひとりの大天才ソムリエだ! ワインを口に含まなくても、一瞬

香りを嗅ぐだけで、ワイン名もヴィンテージを当てるなんて!」

「誉めて頂き光栄ですが、それは誉め過ぎです!」

シュヴァリエは、そう言いながら、和音もヴィンテージを当てていたことを見抜き、

思っていた以上の強敵だと思った。



 その後3人は、ロマネ・コンティ1996年を味わい、話題はニューヨークから

ブルゴーニュへと移った。

「私の夢は、ロマネ・コンティの畑を所有することだね!」


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