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「和さん、このシャトー・マルゴーのヴィンテージは・・・あっ!」
深川博士は、和音にヴィンテージを訊ねようとして思い出した。
「テイスティング対決の時以外は、ただおいしくワインを飲むのが和さんの流儀でしたね?」
「そうですね。」
「あっ!」
味川も小さく叫んだ。彼女は、深川から以前聞いた話を思い出したのだ。
和音は、ワインの感想を述べている中で、偶然かどうかは判らないが、ヴィンテージに符号する
言葉が含まれている場合がある。
「シャトー・マルゴーにとって、重要な年がいくつかありますね? まず1855年」
和音は、味川に向かって話しかけた。
「パリ博覧会で目玉企画として、メドックワインのランク付けされた年で、シャトー・マルゴーは1級に
格付けされました。」
味川は、和音との会話をスムーズにおこなった。
「次に1934年。この年は?」
「1929年~1933年の世界大恐慌の影響を受けて、1934年にシャトー・マルゴーはジネスト家の所有になりました。
ジネスト家は、ブドウ畑の拡大や醸造設備の充実に取り組みました。
ところが1960年~1970年にかけて一時期名声を落とします。
さらに1973年~1974年にかけてワインが大暴落して、大損失を受けるのです。」
和音は、味川をじっと見つめた。
「そして1976年。この年は?」
「和さん、このシャトー・マルゴーのヴィンテージは・・・あっ!」
深川博士は、和音にヴィンテージを訊ねようとして思い出した。
「テイスティング対決の時以外は、ただおいしくワインを飲むのが和さんの流儀でしたね?」
「そうですね。」
「あっ!」
味川も小さく叫んだ。彼女は、深川から以前聞いた話を思い出したのだ。
和音は、ワインの感想を述べている中で、偶然かどうかは判らないが、ヴィンテージに符号する
言葉が含まれている場合がある。
「シャトー・マルゴーにとって、重要な年がいくつかありますね? まず1855年」
和音は、味川に向かって話しかけた。
「パリ博覧会で目玉企画として、メドックワインのランク付けされた年で、シャトー・マルゴーは1級に
格付けされました。」
味川は、和音との会話をスムーズにおこなった。
「次に1934年。この年は?」
「1929年~1933年の世界大恐慌の影響を受けて、1934年にシャトー・マルゴーはジネスト家の所有になりました。
ジネスト家は、ブドウ畑の拡大や醸造設備の充実に取り組みました。
ところが1960年~1970年にかけて一時期名声を落とします。
さらに1973年~1974年にかけてワインが大暴落して、大損失を受けるのです。」
和音は、味川をじっと見つめた。
「そして1976年。この年は?」
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